組織にとって個の力だけが重要なのか
今年の3月にSIerから社内IT部門へ転職し他のですが、
色々と文化の違いを感じています。
何より自分が違うな〜と感じたのは
人を育てる文化が皆無であることです。
組織なんだけど、チームなんだけど
連携が取れていなかったり、なんだか個人プレイばかりで、
とにかく個人の能力が高ければ優秀だ、という評価をされている印象です。
社内SEとかIT部門のところがどの会社もこうだというわけはないと思うのですが、少し違和感を感じています。
今日はそんな個の力だけで存在している組織は本当に強いのだろうか、というところについて書いていきます。
結論:チームとして補い合うことで成果が最大化される。
人にはそれぞれ特徴があって、長所や短所があります。
書類作成が得意な人だったり
上司やお客様に対しての説明や話し方が上手い人だったり
それぞれ何かしら得意なものがあり、その反面苦手なものもあります。
チームとしてはお互いのそのような特性を理解して、補い合おうという文化がある方がいわゆる心理的安全が保たれてメンバーのパフォーマンスが向上します。
反対に、個人の力が集結しているけれどあまりまとまりはない、という組織はある程度の成果を出すことはできます。
が、逆にいうとそれ以上の成果を出すことは難しいです。
お互いの強みや弱みを理解せぬまま進むと、ある人にとっての得意領域があるにも関わらず苦手な分野を担当することになったり、
少しでも自分たちの実力より見劣りするメンバーがいると、彼らはできない人の気持ちが分からないので寄り添う、ということができません。
その結果、うまくコミュニケーションも取れず心理的安全も担保されぬままパフォーマンスが上がることはありません。
このように、個人の力だけで成り立っているような組織は一定の成果は出しますが、結果それだけなんです。
もちろんその結果を求めているのがほとんどだと思うので、目先の成果を出したい場合にはとにかく優秀な奴らを引っ張ってきて成果を出させることは理にはかなっています。
ですが、将来的に見るとどうでしょう?
人が育たない組織は成長しない
個人の力だけで成り立っているような組織は、大抵人が育ちません。
そもそも優秀な人たちはできない人の気持ちが分からない人が結構いるので、互いの違いや長所・短所を認めようとしません。
なので心理的安全性も確保されませんし、結果的に人が育たずにできる人に仕事が集まってきます。
最悪なシナリオは、仕事が鬼のように降ってきた優秀な奴がやめてしまうことです。
そうなると今までその個人に頼り切っていたがために、代替することができなくなります。
結果、PJが停滞したり外部からまた優秀な人物を引っ張ってくるために、多大なコストがかかったりと、なんらメリットがありません。
人を育てる文化が根付いている組織は、相手との違いを認めるところから始めています。
それによって教えられる側は心理的安全性が担保されて、より組織に貢献するようになっていきます。
そうすることで結果的に組織全体のパフォーマンスが上がっていきます。
と、口で言うのは簡単ですが、実際に人を育てると言うのは一言で語れるほど単純なものではないので、ここではあくまで事実に基づく考え方である、というところまでに留めておきます。
テレワークにおいては周囲に気を配りづらい
昨今テレワークが主流になってきていますが、
テレワークのネックな部分としてコミュニケーションの取りづらさがあります。
これは具体的に言葉や文章として表れない部分のコミュニケーションだと私は思っています。
例えば、仕事の指示を出して取り掛かっているメンバーをみて
どうも何かで悩んでいるようだ、と感じるのって相手の表情や仕草や何気ない雰囲気で感じ取ることってありませんか?
私はそういうところを敏感に感じ取るので、困ってそうだったら
結構こちらから話しかけて、アドバイスをしたりしていました。
テレワークだとこの辺りのコミュニケーションが取りづらくなっているので、心理的安全性を確保することが難しくなってきています。
そんな中で私が効果があるなぁ、と感じている方法として
朝会、または夕会をオンラインで実施することです。
さらにカメラもマイクもOFFは禁止!というのを条件にした方が効果が高いと思います。
実際に発言しなくとも、相手の表情がわかるだけで
こいつは理解できていそうだな、とか
なんか不安そうだな、とか
ちょっとした空気感を少しでも感じ取ることができるはずです。
テレワークでのコミュニケーションでもより対面に近い形で少しでも実施すると、違いが出てくるかと思います。
まとめ:成果を最大限に引き延ばすにはチーム力が大事
私が今所属している組織は、どちらかというと個人の力で成り立っている組織です。
人を育てる文化は皆無。
なので前職のような人を育てながらもチームとして成果を出していく!という文化からはだいぶかけ離れてしまっています。
両方の組織文化を体験した自分だから言えることだと思いますが、
組織としてはチームの力で戦った方が成果も最大限伸ばせますし、
そこに組織で仕事をすることの醍醐味が詰まっている、と思います。
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