マガジンのカバー画像

マーケティングの本

267
マーケティングに関する記事まとめ
運営しているクリエイター

2020年2月の記事一覧

アンダーマイニング(報酬とやる気):行動経済学とデザイン04

「お金じゃなく、やりたいからやってるだけ。」 今回は報酬(お金など)と動機(やる気やモチベーション)についてのことです。僕が尊敬してやまない佐藤雅彦さんとその仲間でつくった『ヘンテコノミクス』は行動経済学をマンガにした本ですが、その1つにアンダーマイニング効果のことが書かれています。 行動経済学まんが ヘンテコノミクス 佐藤雅彦 + 菅俊一 + 高橋秀明 マガジンハウス 2017.11 こんなお話です。 壁に落書きをするいたずら坊主たちは、怒鳴られても懲りなく落書きを

「感動」のSTAR(スター)分析:後編

こんにちは、“映画おばけ” です。 企業様の広告コミュニケーションや、 プロモーションを企画したり、 サポートするお仕事をさせて頂いてます。 今回のnoteも、前回に引き続き、 感動の構成要素を整理するフレームワーク 「感動のSTAR(スター)分析」について。 『感動のメカニズム 心を動かす Work&Lifeのつくり方』 前野隆司 著 (講談社現代新書)より引用 前編では、フレームワークの前提となる、 「経験経済」「経験価値マーケティング」について触れました。 後

「感動」のSTAR(スター)分析:前編

こんにちは、“映画おばけ” です。 普段は、企業様の広告コミュニケーションや、 プロモーションを企画したり、サポートするお仕事をさせて頂いてます。 とりわけ、映画や音楽、漫画やアニメといったエンタメ商材に関わることが多い身の上ということもあり。 エンタメ体験にまつわる「面白い」という感覚を科学し、自身の企画のノウハウにフィードバックして体系的な整理をしたいなあと、色々な先行研究を調べています。 この度、前野隆司(まえのたかし)氏の著書『感動のメカニズム 心を動かす W

バリューの浸透方法をまとめてみた

ミッション・ビジョン・バリューといった経営理念をさだめ、ガクブチに入れて掲げている会社は数あれど、それを組織に浸透させるのはなかなか難しいものです。特にバリューは価値観や行動指針と同義であるため、社員が単に「知っている」だけではダメで、バリューを軸に「行動している」「判断している」というレベルが本来は求められます。 今回は、そんなバリューを組織に浸透させるための手段をまとめてみました。(あくまで手段ですので、バリューを浸透させる目的を知りたい方は、ビジョナリーカンパニーなど

UXライターの仕事は「言葉でプロダクトに命を吹き込むこと」

昨日2/4、SlackのUXライターであるアンドリュー・シュミットさんが登壇するセッションに参加しました。 (写真の画質が絶望的ですみません) 参加したきっかけは、こちらの記事です。 先月末に行われたDesign Matters Tokyoでのアンドリューさんのセッションのレポートなのですが、わたしが知る限りインターネット上にあるUXライティングに関する日本語のドキュメントの中で最も価値のあるものなのではないかと思っています。それぐらいこれを読んだ瞬間興奮しました。これ

バーチャル上のたまり場、パラレルについて

はじめに(この記事は共同代表の歳原が執筆しています) Reactが開発・運営しているパラレルについて記載しようと思います。 パラレルは僕らが数年間の間に色々なサービスを作って潰してを繰り返す中で見つけた最高の原石です。このnoteをみてパラレルが実現したいこと、そして可能性について感じてもらえればと思っています。 パラレルって何?パラレルは、仲の良い友達や恋人と音声通話でつながりながらゲームをしたり、雑談したり、一緒に動画を見たりできる通話SNSです。 誰もが安心してゆ

古典的なファネル構造に変わる、新しい成長フレームワーク「Inbound Flywheel(弾み車) Model」について

(表紙画像について「 https://www.hubspot.com/flywheel 」2020年2月10日時点より引用) 営業活動は長らく古典的な顧客獲得モデルであるファネルにより、事業運営が成されてきました。認知を獲得し、興味関心を引くコンテンツマーケティングを行いリードを獲得し、リードナーチャチングにより購入までの行動を促進し、セールス活動により受注していく、我々が普段接する言葉の数々です。 そんな中、米国SaaS製品やその成長を調べていくと「Inbound Fl

Airbnb、Uberから学ぶ マーケットプレイスの作り方(1):マーケットプレイスを制限する

自己紹介こんにちは、宮武(@tmiyatake1)です。これまで日本のVCで米国を拠点にキャピタリストとして働いてきて、現在は、LAにあるスタートアップでCOOをしています。ポッドキャストでも発信していますが、noteも不定期で更新しているので、他の記事もよかったら読んでみて下さい。 はじめに米国スタートアップ業界で話題になっていた元Airbnbのグロース担当のLenny Rachitskyさん「マーケットプレイスの作り方」の記事を翻訳しました。Lennyさんから直接許可を

サークルからの連鎖反応

はじめにnoteでサークル機能がリリースされてから、結城の中ではおもしろい連鎖反応が続いているので、そのことを書いておきたい。結城はあまりnoteをオンラインでは書かないけれど、ノリと勢いで書くときには編集せずにオンラインで一気に書くのもいいかもと思っている。 いまがそれだ。 結城浩のサークルをはじめるnoteでサークルがリリースされると同時に「結城浩のサークル」を始めた。その意図と経緯についてはnoteの定期購読マガジンである「結城メルマガ」に詳しく書いたので省略。

推敲的UX改善と価値の仮説検証を分ける

 制作していた書籍が完成した。 ざらざらをつるつるにする「推敲」 人にも依るのだろうけども、執筆行為でかけている時間のうち、約半分かそれ以上を推敲の方に費やしている。推敲とは、自分が伝えたい内容になっているか、その表現が読み手に伝わるかを見直し、文章を整えることである。  それまでは自分の頭の中にあるものを吐き出すのに必死だったわけだが、この段階では自分以外の人物(想定読者)もあらわれ、制作に関与することになる。読み手としての自分自身による推敲とは別に、自分とは異なる視点

バンドマンはベンチャー企業に学べ!両方経験したぼくから言えること

こんにちは。海保けんたろー(株式会社ワールドスケープ代表/ドラマー)です。 今日の話は、バンド活動で生計を立てたい、売れたい、と思っている方へのメッセージです。 「楽しいからやってるだけ」「趣味でいい」 という方には該当しませんので、そこだけご了承ください。 ベンチャー企業とバンドは似ている ぼくは高校生の頃から、絶対に売れたいと思いながらバンド活動をしてきました。 それなりに良いところまでは行ったものの、結局売れることはできませんでした。 29歳で株式会社ワールドス