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『くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話』を読んで

ヤマザキOKコンピューター著 タバブックス 2020年出版

 アマゾン検索してたら偶然発見して、面白そうだと思って図書館で借りた。だけど、期待してたほどでは全然なかった。

 お金のシステムやテクノロジーについて述べ、「お金と共存していく方法」、「資本主義の深刻な問題」などの章があり、投資、未来について言及されていたが、いまいち私はしっくりこなかった。もっと株や投資について書かれているかと思った。たぶん、この人がいう「投資」とは株のことではなく、違うことを言っているのではないか?

 「最近ではAI(人工知能)を利用した共産主義の研究をしている人もいるらしい」という箇所が気になったが、私にとっては、「人工知能と共産主義」は繋がらないと思う。共産主義でもIT技術が必要なのは当たり前のことだと思うが、人工知能を利用する共産主義は怖いように思う。そもそも人工知能の研究が進んでいないのは日本だと私は思っているんだが、いったいどこの国の共産主義の話をしているんだろう。

 孫引きになるが「宮大工の西岡常一さんの本に書いてあったけど、昔はおじいさんが家を建てたらそのときに木を植えていたらしい。建てた家を大事に使って、植えた木が育つまで持たせる。自然と共存して、物を使い捨てにしない考え方が少し前まであったという。」(p. 83)

 という箇所は面白かった。多分この著者は、DIYは好きなんだと思う。そこらへんは、共産主義に近いところを感じるが、この個所をみると、自然と共存を望んでいるのかもしれない。でも、単純に考えると、お金と自然は繋がりにくい。資本主義と共産主義の違いは明確に区別できるようでできない。

 この本の著者の投資のやり方は、海外資産を持つことらしいが、それはどうなんだろう。もし、自然と共存する仕方だったら、ローカルな投資の方が必要なのではないだろうか、と私は思う。

 「俺はやっぱりパンクが好きで、死ぬまで主体的に生きていきたい。これが大きなテーマになる」p. 139 だそうである。そもそもパンクって主体的な生き方なんだろうか。そもそも主体とか客体とか議論するのに私は疲れた。

 とにかく久しぶりにつまらない本読んだ。


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