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コラム(3日)、本日、新札発行、日本経済の潤滑油になれるか=進まない円の環境整備

新たな紙幣が今日発行された。発行されたといっても一般市民の手に届くまでには少し時間がかかるだろう。20年ぶりの紙幣交換だ。けさテレビの情報番組を見るまでほとんど関心はなかった。テレビ局の中継は、昨日から某銀行の前で待っているマニアの姿を映し出していた。どうしてそこまでして新札を手に入れようとするのだろうか。テレビ局の説明によると新札の記番号の下3桁が100番以下の新札は、希少価値があって高くなるのだそうだ。なるほど、マニアが無理して長時間並ぶ訳がわかった。だが発行初日に交換し

    • コラム(2日)、AI活用の経済指数と経済運営の葛藤

      生成AIはすでに様々な分野で活用されているが、経済指数にもユースケースが広がっている。ブルームバーグによると米国のゼータ・グローバル・ホールディングス・コーポレーションは1日、「ゼータ経済指数の公表を開始した」と発表した。この指数は「オンラインとオフラインで(消費者の)行動を追跡し、自動車や飲食、金融サービス、ヘルスケア、旅行などの分野における関心と購入意欲を測る」ものという。各種経済データの精度は現時点では必ずしも高いわけではない。調査票やヒアリングといった形式で人間が集め

      • コラム(1日)、応援演説にみる石丸候補への期待感、経済界長老の“熱意と意気込み”

        都知事選は7日の投開票に向けて残り1週間。主要メディアの事前調査では「現職の小池氏が優勢、蓮舫、石丸候補がこれを追う展開」のようだ。学歴詐称疑惑を抱える小池都知事を、裏金づくりに勤しんできた自民党が応援する。そんな疑惑の組み合わせでも選挙に勝てるということのようだ。本当にそうなのだろうか。都知事選挙は一体何を争っているのか。子育て、福祉、賃金、格差解消、環境問題などテーマは山ほどある。個人的には“新しい政治”の創設に向けた選択ではないかと思っている。そんな期待感を熱烈に語る人

        • コラム(28日)、「底を突いた余剰貯蓄、米経済に忍び寄る個人消費急減速の足音」、どうやら米国経済はピークを打ったようだ

          タイトルに掲げたのはブルームバーグ(B B)が28日(日本時間)の未明に配信した記事だ。記事は次のような書き出しで始まっている。「新型コロナ禍の時期に積み上がった家計の貯蓄は過去数年間、米国の消費者が物価高を乗り切る助けとなってきた。そのクッションがすり減っていることで消費の活力が失われ、経済全体に影響が及びつつある」と。米国民の「余剰貯蓄」、これが米経済の堅調さを支える最大の要因だった、個人的にそう考えている。要するに国民の懐が潤えば、経済全体が好循環する。米経済の堅調さは

        コラム(3日)、本日、新札発行、日本経済の潤滑油になれるか=進まない円の環境整備

        • コラム(2日)、AI活用の経済指数と経済運営の葛藤

        • コラム(1日)、応援演説にみる石丸候補への期待感、経済界長老の“熱意と意気込み”

        • コラム(28日)、「底を突いた余剰貯蓄、米経済に忍び寄る個人消費急減速の足音」、どうやら米国経済はピークを打ったようだ

          コラム(27日)、円安が止まらない、政府・日銀どこまでも無策

          円が再び下げ足を早めている。ロイターによると財務省の神田真人財務官は26日、足元の為替相場について「最近の急速な円安の進行に関しては深刻な懸念を有しており、高い警戒感をもって市場の動向を注視している」と語った。同日夜、財務省内で報道陣の取材に応じた。行き過ぎた動きには「必要な対応を取っていく」と強調した。円売り派に対して「介入するぞ」と脅したわけだ。だが、天下の財務省、円相場を司る財務官の脅しに円売り派は怯まなくなっている。そりゃそうだ。嘘か本当かわからないが、市場では政府・

          コラム(27日)、円安が止まらない、政府・日銀どこまでも無策

          コラム(26日)、トロントの補欠選挙で与党敗北、どうなるバイオマス発電のチップ論争=カナダ

          カナダの主要都市・トロント、中心部にあるセント・ポール選挙区で24日実施された補欠選挙で、野党・保守党が勝利した。ブルームバーグ(B B)によると同選挙区は「1993年以来、与党・自由党が毎回議席を維持してきたいわば牙城」だという。カナダは来年総選挙を控えている。B Bは「(今回の選挙結果は)トルドー首相には大きな打撃となる』と伝えている。カナダの政情に関する知識はまったくない。この記事を読みながら「どの国も激しい変化にさらされている」という思いを強くした。7日投開票の都知事

          コラム(26日)、トロントの補欠選挙で与党敗北、どうなるバイオマス発電のチップ論争=カナダ

          コラム(25日)、中東危機加速、イスラエルとヒズボラの駆け引き激化、プーチンは「核の恐怖」を増幅

          今朝ニュースを見ながら中東情勢は危機が深刻化しつつあるのではないか、そんな印象を受けた。一つはドイツ外相のベーア・ボック氏の発言。氏は安全保障関連会合で以下のように述べている。「意図しないエスカレーションと全面戦争のリスクは日を追うごとに高まっている」(ロイター)とし、「われわれはパートナーと共に、解決策を探るべく懸命に取り組んでいる」(同)と述べた。具体的にはベイルート南部に拠点を置くヒズボラとイスラエルの対立の激化。中東を訪問中の同外相は、25日にベイルートに向かうという

          コラム(25日)、中東危機加速、イスラエルとヒズボラの駆け引き激化、プーチンは「核の恐怖」を増幅

          コラム(24日)、英仏総選挙に米大統領選、選択のポイントは内政、ウクライナ・ガザは争点にならず?

          フランスの国民議会(下院)の第1回投票が30日に迫ってきた。来月に入れば4日に英国の総選挙、7日にはフランス下院の決選投票が行われる。ちなみにこの日は東京都知事選の投票日でもある。価値観を共有する西側陣営にとってはいずれも大事な選挙。有権者は次の4年間をどの政党に託すか、間近に迫った選挙の結果次第で、民主主義の近未来が多少見えてくるかもしれない。だが、気になることもある。11月に予定されている米大統領選挙を含めて、いずれの選挙も争点は内政問題に集中している。どの国の有権者もイ

          コラム(24日)、英仏総選挙に米大統領選、選択のポイントは内政、ウクライナ・ガザは争点にならず?

          コラム(21日)、極右と左翼連合に厳しい対応、フランス経営者団体

          世界中で選挙に注目が集まっている。その一つがフランスの国民議会選挙だ。マリーヌ・ルペン氏率いる極右政党「国民連合(RN)」がE U議会選挙で勝利した直後に、マクロン大統領が電撃的に下院議会を解散し総選挙に打って出た。現時点での予想はR Nが第1党、ついで左翼連合が第2党となりマクロン氏率いる再生(R E)は第3党に転落すると予想されている。こうした中で、日本の経団連に相当する「フランス企業運動(MEDEF)」が左右両勢力に噛みついた。左右両勢力の公約は「財政再建を難しくする」

          コラム(21日)、極右と左翼連合に厳しい対応、フランス経営者団体

          コラム(18日)、都知事選候補者・石丸伸二氏にボランティア殺到、選対本部長は小田全宏氏

          都知事選の告示日まであと3日。気になっていた前安芸高田市長・石丸伸二氏の最近の動静を調べてみた。YouTubeをはじめネット上には彼に関する情報が溢れている。そんな中で「ボランティア説明会」と称するYouTubeを見て驚いた。後援会の要請に応じて会場に駆けつけたボランティアが説明会場に収容しきれず、会場外にも希望者が溢れているというのだ。裏金疑惑で混迷する日本の政治に怒りを覚えたボランティアがこの説明会に殺到したのではないか、何の脈絡もないのだがそんなことをふと考えた。不正に

          コラム(18日)、都知事選候補者・石丸伸二氏にボランティア殺到、選対本部長は小田全宏氏

          コラム(17日)、マクロンの野望、ルペンの打算、プーチンの不安、そしてウクライナはどうなる?

          フランスの極右政党・国民連合(R N)を率いるマリーヌ・ルペン氏の勢いが止まらない。欧州議会選挙で与党のR E(再生)に圧勝、マクロン大統領は国民議会を解散するという「無謀な賭け」(G7関係者)に打って出た。その後の世論調査によるとR Nは、7月7日の決選投票を経て第1党の地位を確保すると予想されている。ドイツ、英国を差し置いて欧州の盟主たらんと企てるマクロン氏の「野望」は、どう取り繕っても風前の灯だ。そんな中でルペン氏は仏フィガロの紙とのインタビューで、「マクロン大統領を追

          コラム(17日)、マクロンの野望、ルペンの打算、プーチンの不安、そしてウクライナはどうなる?

          コラム(13日)、小池知事3選出馬表明、学歴詐称問題で新展開

          昨日、小池都知事が都議会の最終日に3選出馬表明した。都議会終了後のぶら下がり会見で朝堂院大覚氏に関連した質問が出ると、逃げるようにして記者会見を打ち切った。学歴詐称問題が新たな展開を見せ始めた。「嘘つきは泥棒の始まり」、日本では古くから嘘をつくと次々により重い罪を重ねることになると、嘘をつくことを戒めてきた。小池氏がキャリアーを重ねるために最初はほんの軽い気持ちでついた嘘が、3選を前に巨大な犯罪のようにドス黒い影を投げかけ始めた。裏金疑惑の自民党は自らの不正を覆い隠すように小

          コラム(13日)、小池知事3選出馬表明、学歴詐称問題で新展開

          コラム(12日)、都知事選の掲示板を「販売」?裏金づくりよりましか・・・

          今朝の読売新聞(ネット版)をみて驚いた。「都知事選に大量の候補擁立、ポスター掲示板を『販売』…禁止規定ないが専門家『民主主義への挑戦』」、読売新聞の記事だ。立花孝志党首率いる「NHKから国民を守る党」が推進している活動だ。非常識にも程がある。一瞬そう思った。だが、記事を読んで再考、有権者を無視して裏金づくりに精を出してきた自民党や、見せかけだけの改革案で合意した公明党や維新の会よりこちらの方がまだましか。選挙ポスターの掲示板は「他候補への応援や虚偽の内容でない限り、原則として

          コラム(12日)、都知事選の掲示板を「販売」?裏金づくりよりましか・・・

          コラム(11日)、右傾化クッキリの欧州議会、どうなるE Uや気候変動問題の先行

          欧州議会選挙が終了した。中核のドイツ、フランスで右派勢力が躍進。欧州議会の右傾化がクッキリと浮かび上がった。フランスではマリーヌ・ルペン氏が率いる極右の国民連合(R N)に惨敗したマクロン大統領が、国民議会(上院)の解散に打って出た。今朝ロイターが伝えた世論調査によると、「ルペン氏の極右『国民連合(RN)』の勝利が予想されている。ただ、過半数には届かない見通しだ」とある。この選挙に敗北すればマクロン大統領の権力基盤は一気に弱体化する。もう一方の中核・ドイツも事情は似たり寄った

          コラム(11日)、右傾化クッキリの欧州議会、どうなるE Uや気候変動問題の先行

          コラム(10日)、国立市の新築マンション入居目前に解体へ、施工主は環境軽視のイメージダウン回避か

          国立市の通称富士見通りに建設された10階建ての新築マンションが、購入者の入居を目前にして解体されることになった。先週末公になったこのニュースにメディアが敏感に反応した。今朝の「めざまし8」、「どうして」、「何があったの」、テレビ局らしい視聴率稼ぎの番組構成でこのニュースを伝えた。現場は通称富士見通りと呼ばれている。道を挟んだ両側に商店街などが並び、その先に富士山が丸ごとど真ん中にドンと見える。富士山を売り物にした名物通りでもある。その通りに10階建ての高級マンションを建設する

          コラム(10日)、国立市の新築マンション入居目前に解体へ、施工主は環境軽視のイメージダウン回避か

          コラム(7日)、検査不正の裏側を覗く、“やりすぎ”も不正か?

          トヨタ、ホンダなど日本を代表する自動車メーカーの型式認証における不正検査が発覚した。トヨタ自動車の豊田章男会長は謝罪会見で「ブルータスお前もかという感じ」と、検査担当現場に裏切られたとの感想を述べている。気持ちはわからないわけではない。だが、ユーザーから見れば「何をいまさら」と言いたくなる。日野自動車、豊田自動織機、ダイハツと続いたグループ企業の不正検査のたびに、「トヨタに不正はない」と言い続けてきた会長の発言である。利用者ならずとも「トヨタお前もか」と言いたくなる。不正は不

          コラム(7日)、検査不正の裏側を覗く、“やりすぎ”も不正か?