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【MOON-X × レバンテ】共創型M&Aから統合までの舞台裏

 2024年2月、名古屋発のヘルス&ビューティーカンパニー「レバンテ」はMOON-Xグループの一員となりました。本インタビューでは、MOON-XのBizDevメンバーとしてM&AおよびPMI※をリードし、その後レバンテのCOOに就任したJunkoさんと、レバンテ側のリーダーとして統合プロセスを支えたKazuさんに、この統合を振り返っていただきました。組織統合を進める中で、お二人が抱いた想いや学び、前後の変化について、じっくりお話を伺います!

*Post Merger Integration(ポスト・マージャー・インテグレーション):M&A後の統合効果を最大化するための統合プロセスの略

Junko 
レバンテ株式会社 COO 
聖心女子大学卒業後、カネボウ株式会社の化粧品事業部にて海外営業、海外事業戦略立案に従事。HEC ParisにてMBA取得後、株式会社ポーラ・オルビスグループ傘下のポーラ化成工業株式会社に入社し、化粧品のOEM営業兼商品開発を担当。2012年シドニーにあるJurlique社に出向し、商品企画・開発を担当後、CEO直轄の経営企画部門の立ち上げに貢献。帰国後、2018年からH2O Plus, LLCのCEOとして米国に赴任し、リブランディング、商品戦略再構築、DTCビジネスへの移行を主導。2023年にMOON-Xに入社。MOON-X BizDevメンバーとして、レバンテ統合前からPMIまでをリード。2024年10月から現職。

Kazu
レバンテ株式会社 EC事業部 部長
中京大学卒業後、人気ファッションブランドの販売員として8年間勤務し店長を経験。レバンテに入社後はEC事業部を立ち上げと同時にヘルスケア領域をゼロから開拓。EC事業部部長としてマーケティング、プロモーション、販売までを一貫して担当。

▼レバンテ、MOON-Xに関するnoteはこちら
【レバンテ】CEOインタビュー 〜化粧品には人生を変える力がある〜
レバンテってどんな会社?
MOON-Xってどんな会社?

ーーまずはお二人のこと、教えてください! Junkoさん、MOON-Xに入社した経緯は?

Junko:
 前職では、ポーラ・オルビスグループの海外ブランドでCEOを務めていました。商品も社員も素晴らしくて大好きな会社だったんですが、ブランド終了に伴い、志半ばで帰国することとなり、そんな中で出会ったのがMOON-Xでした。面談の中でMOON-Xが描く事業展開のビジョンを聞いたときに、「この人たちとなら、きっと実現できる」「もう一度経営に携わりたい、チャレンジしたい」という気持ちが自然と湧き上がったんです。あとは、面接で話す経営陣のみなさんがとても魅力的だったことにやられましたね(笑)(会話が楽しくて気づいたら面接が終わっていたんだそう)

ーー Kazuさんはどんな経緯でレバンテへ?

Kazu:
 僕はもともと服が好きでアパレルの販売から始めました。25歳で店長も経験したんですが、次のキャリアが見えなくなってしまって。そんなときに、別のアプローチから「見た目を美しくする」化粧品の世界に挑戦しようと思ったんです。

ご縁があってレバンテに入社できたものの、営業も化粧品の知見もなかったので最初は全く通用せず悔しかったです。とにかく何かしないとと思って、レバンテでは初めての試みだったEC事業の立ち上げ、新しい商材としてサプリメント領域へのチャレンジをしてきました。色々大変なこともありましたが、なんとか結果が出せるようになり、気が付けば入社して11年経ちました。今はEC事業部の部長を務めています。

ーーお二人は今回の統合で、それぞれどのような役割だったのでしょうか

Junko
 MOON-X BizDevメンバーとして、レバンテと統合するかどうか、という検討段階の頃からPMIまでを担当していました。全ての工程で、MOON-Xのメンバーや現場の社員のみんなと連携しながらプロジェクトをリードし、PMIが完了後、2024年10月からはレバンテCOOとしてブランドの成長に向けた戦略立案や実行を担っています。

Kazu
 私はレバンテのEC事業部長として、統合後の新たな体制整備やPMIの遂行に関わりました。M&A後の組織統合が社員のみんなにとってもスムーズに進むようJunkoさんやレバンテのメンバーとの間に入り、調整役を担いました。


MOON-Xとレバンテ、お互いの第一印象は?


ーー今回の統合で重要な役割を担っていたお二人ですが、最初にM&Aの話が持ち上がったときの心境はどうでしたか?

Junko:
 私が入社した時にはもう検討が進んでいたんですが、私自身が化粧品事業に携わっていたことやビューティーやウェルネス事業にチャレンジしたいという想いもあったので、この素晴らしいブランドと一緒に次のフェーズに向けた挑戦ができる!という楽しみが大きかったです。

Kazu:
 社長に言われて会社や売上などの情報の取りまとめを担当していたので、なんとなく気配は感じていたのかもしれません(笑)なので、急に驚いたということはなかったですが、実際に統合が決まった時は、「これからどう変わっていくんだろう」という漠然とした不安はありました。でも社長のChuさんが、いわゆる吸収合併のような意味でのM&Aではなく、MOON-Xの力を借りることで、今後レバンテが日本全国や世界へ飛躍を目指していくんだというビジョンを話してくれたので、安心することができました。


ーー最初はどのようなコミュニケーションを意識されていましたか?

Junko:
 M&Aについてレバンテの社員にどう伝えるかは、社長のChuさんと一緒に何度も検討を重ねました。先にMOON-Xグループ入りしていた太陽のRyoさんと猫壱のJunさんに、統合について社員の方にどのように、何を話をされたのか、また社員の方はどう捉えていたかなどお2人の経験から教えていただきました。その内容を踏まえて、レバンテのメンバーの気持ちに寄り添った形で伝えられるように考えました。

そうした準備を重ねる中で、最初はパッと見で少し怖そうに見えたChuさんともだんだん打ち解けて、色々と相談をしてくださったり、ミーティングの時におやつを持ってきてくださったりするようになりました。実はChuさんも緊張しているだけだったみたいです(笑)会話をするようになって、社員思いな面がたくさん見られてとてもあたたかな方だなと思いました。

Kazu:たしかに。Chuさん最初は怖そう、ってよくいわれてます(笑)でもめちゃくちゃ社員想いな方で場面場面ですごく愛を感じています。

Junko:
 それでも、会社の統合という大きな変化にレバンテの皆さんがどのように反応し、受け入れてくれるのかという不安がありました。ですが初日にレバンテのオフィスを訪れると、エントランスに歓迎ボードが飾られていて、涙が出るほど感動しました。

メンバー全員が温かく迎え入れてくれ、親睦を深めるための飲み会まで企画してくれました。そのような細やかな気配りと、Chuさんをはじめとする皆さんの『これから一緒に頑張っていきましょう!』という熱意が伝わってきて、その時のうれしさは今でも鮮明に覚えています。


成約後、統合を目指す中で得た学び


ーーPMI(経営統合)のプロセスについて教えてください

Junko:
 統合初日からレバンテの成長に向けてすぐに走り出せるように、DDの段階から統合初日〜の100日間で何をするべきかを洗い出して計画を立てます。

特に、中長期の事業計画の策定は大変でしたね。レバンテのメンバーにとっては初めてのことだったし、MOON-Xとレバンテの間で売上や利益の定義、会計基準に違いがあり、それを丁寧にすり合わせることが必要でした。両社の運用方法を統一し、データを可視化していく過程には時間がかかりましたが、この取り組みによって組織間の理解が深まり、より効率的で透明性のある管理体制を構築することができました。なにより、レバンテのメンバーが前のめりでPMIチームを助けてくれたから、何とか最後までやり切ることができました。

また、レバンテの仕事のリズムや、決定プロセス、チームとの関わり方についての考え方や価値観を理解することが非常に重要でした。MOON-X独自のノウハウや知見としてどうPMIを進めるかという「型」がある中でも、よかれと思って最初から色々と変えていくのではなく、まずはしっかりと現状を理解して、討議の中で進化させていくことを意識しています。現場で一緒に過ごす中で課題が見えてきたら、整理をしてそれらを解決するために優先度の高いものからアクションを実行していきました。

PMIのプロセス

BizDev Jin-sanにより、他部門のメンバー向けにM&Aを結婚に例えて
PMIまでのプロセスを分かりやすく説明したもの


ーー統合に向けた、M&A後の活動で特に大変だったことはありますか?

Kazu:
 MOON-Xのみなさんの仕事の進め方や考え方を芯まで理解するのには時間が必要でした。レバンテの現場メンバーにとっても、はじめましての人たちと、新しいツール、新しいやり方を交えながら、通常の業務をこなすわけですから、それは大変ですよね。ただ元々自分達も言葉にはしていなかったですが、スピード狂、鉛弾マインドは持っているつもりだったのですごくポジティブ且つ、スピード感をもって変革できたと思っています。

Junko:
 事業をスピーディーに成長して行くためにはみんなを巻き込んで進めていく必要があったのですが、「外からきた私」がこんなこと言っていいのか、声をかけていいのか、と1on1を設定するにも遠慮してしまって1人で仕事を抱え込んでしまったんです。

結果遠回りになってしまったので、最初からもっと遠慮せずに積極的に関わって、ガッツリ意見を聞きにいった方が良かったなと反省しています。

 でも、毎日事業は進むしプロジェクトも進めなくていけないし、そう言ってる場合でもなくなってきて。ようやく「私がみんなを巻き込まなくちゃ前に進まない!」「嫌われてもいいや」くらいの覚悟で、ガツガツいくようになって、半年ほど経った頃からようやくメンバーたちとは何でも話せる関係性が築けるようになりました。


統合を経てどんな変化が起こったのか?


ーー統合によって、なにか変化はありましたか?

Kazu:
 デジタル化が進み、今まで手作業で時間をかけてやっていたことが、正確に且つスピーディにできるようになり、作業の効率が格段に上がりました。人数も増えたので、以前は十分だった席も今は少し足りないほど、組織も拡大していて、進むスピードもどんどん速くなっていると感じますね。

 また、統合してから、MOON-Xグループ内にいるさまざまな経歴を持つ方と関わる機会が増え、今後のキャリアを考えるにあたって刺激を受けました。みなさんと関わる中で、こういうキャリアの形もあるのか、こんなことを目指したいな、という具体的に目指したいイメージも持てるようになりました。個人としても会社としても、成長の道筋がしっかりと描かれていると感じられ、その分やりがいが増しています。

 それにグループ内でチーム同士の連携ができたことはとても良かったですね。グループ全社が集まるAHM(オールハンズミーティング)などで猫壱、太陽、FUROSHIKIの方とEC運営に関する情報交換ができたりして、同じ悩みを相談できる仲間が一気に増えました。グループのメリットを活かしながら、こうやって楽しく仕事をしていける環境は今までになかったのでありがたいですね。

ーーそれはうれしい変化ですね。社内の雰囲気にも変化はありましたか?

Kazu:
 以前はみんな暗黙の了解でスーツを着用していて、黙々と業務に集中している静かな雰囲気でした。でも今はカジュアルな服装に自然とかわり、そのせいか社内の雰囲気もオープンになり、会話や笑い声が絶えないようになりました。新しいアイデアも自然に出やすくなり、チームの一体感も高まったように感じます。

Junko:
 以前は静かな雰囲気だったというのが驚きです。本当に、レバンテの飲み会はめちゃくちゃ楽しいから(笑)!メンバーは飲み会になると前傾姿勢で、みんなを楽しませようという意気込みが伝わってきて、お互いの個性や働き方を、当たり前のように自然に受け入れ合える社風で、学ぶことが多いです。


名古屋から、世界へ!


ーー今後の目標を教えてください!

Kazu:
 
MOON-Xの力を借りて、世の中の皆さんに「あってよかった!」と思っていただける商品づくりに挑戦していきたいと思っています。使う人の気持ちに寄り添い、既成概念にとらわれず、結果にこだわった商品をつくる。そんなものづくりで、名古屋から世界のお客様に価値を届けたいと思います。

Junko:
 
Kazuさんの言葉にまさに共感しています。レバンテが持つ夢を実現するために、一緒に挑戦し続けられる仲間と共に私たちが何ができるかを常に模索し、素晴らしい商品をもっと多くの人に届けていきたいと思います。


最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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