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「LOOK NO FURTHER」というデザイン

今回は、少し前にリリースした「Look No Further」というデザインのビハインド・ストーリーです。

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デザインはこれです。

「LOOK NO FURTHER」

これはテキストのみのデザインですが、要素は3つあります。

1.メイン・テキスト
2.サブ・テキスト
3.全体のデザイン

それぞれの要素をどのようにして決めたかについて、書いてみたいと思います。


要素1:メイン・テキスト【Look No Further】

◆このテキストを選んだ理由-その1
それは、M Peopleの『Don't Look Any Further』という曲が好きだったからです。

M Peopleは、英国マンチェスターで1990年に結成された3人組のハウス・ユニット。この曲は1993年リリース。デニス・エドワーズ/サイーダ・ギャレットの同名の曲のカバー。曲の良さもさることながら、Heather SmallとMark Bellの声が良くて好きなんですよね。

M People - Don't Look Any Further (Original Version)

これの原曲っていうか、一番最初のバージョンは、元テンプテーションズのデニス・エドワーズがサイーダ・ギャレットとデュエットしたもの。リリースは1984年でビジュアル的には時代を感じますが、さすがレジェンドの風格ですね(サイーダ・ギャレットの圧がちょっとアレですが(笑))。

Dennis Edwards - Don't Look Any Further (Official Music Video) ft. Siedah Garrett

この曲のソングライターは、デニス・ランバート、フラン・ゴールド、デュエイン・ヒッチングス。

デュエイン・ヒッチングスは(ベック・ボガート&アピスで有名な)ティム・ボガートやカーマイン・アピスがいた「カクタス」というバンドに一時在籍していたこともあったり、ロッド・スチュワートの楽曲制作にも関わっていた人だそうです。

とにかく、この曲はM Peopleバージョンで知りました。
声の良さとMVのオシャレ感が曲に合っててずっと好きだったんですが、ソングライターに関しては特に気にしていませんでした。で、今回初めて調べてみたところ「カクタス」にまで繋がったので、正直びっくりしました。
全然テイストが違うので。
でも、ロッド・スチュワートはなんとなくわかる。

それはさておき、歌詞の "Don't look any further" ですが、ここではつまり『もうこれ以上探しまわる必要はないよ。探している相手はここにいるんだから』ってことですよね。いい感じにVibesが合った二人が誘い合うという、大人の香りのする歌詞です。

◆このテキストを選んだ理由-その2
映画『ダ・ヴィンチ・コード』が好きだったから。

キーストーンを探してサン・シュルピス教会にやってきたシラスが石板を見つけるシーンで、旧約聖書ヨブ記38章11節「ここまで来るのはよいが、越えてはならない(Here you may come, but no further)」が引用されています。

そんなこんなで「NO FURTHER」という英語のニュアンスがわけもなく気に入ったので、「LOOK NO FURTHER」というテキストでタイポグラフィ的なデザインにしようと思った次第です。

要素2:サブ・テキスト【HTTPエラーコード】

「LOOK NO FURTHER」と書いただけではデザインにならないので、もう少し付加要素を足さねばなりません。
メインの言葉と関連付けるには、何か〈先へ進めない〉感のあるものがいいなと思い、エラー・コードにすることにしました。
エラーだと先へ進めないですからね。
「この先、探し求めるなかれ~~」ってカンジで。
なんか、あまり説明になってませんが(^-^;)。

とはいえ、誰も知らないようなエラーだとデザインにならないので、普通の生活でも割となじみのあるインターネット、つまりHTTPのエラー・コードならいいかな、と思いました。大抵の人はブラウザで「404 Not Found」くらいは見たことがあるだろうし、HTTPに馴染みの無い人でも、雰囲気ってことで……。

要素3:全体のデザイン【洋楽MVのエンドクレジット風】

メイン・テキスト(LOOK NO FURTHER)とサブ・テキスト(エラー・コード)が決まったので、あとは配置です。
そこで注目したのが洋楽のミュージック・ビデオでした。
最近の洋楽MVって、ちょっとした短い映画のようになってるのが結構ありますよね。たまに、途中の小芝居が長すぎるなぁなんて思うときが無きにしも……。
まぁ、それはそれとして、MVの最後に、これまた映画風にスタッフ・クレジットがきっちり書かれていて、そんなのも映画風な仕上がりにひと役買っているようです。
一時の流行りなのかよく分かりませんが、ちょっとカッコイイなと思ったので、そんなデザインにしてみようと思いました。

ここでちょっとした工夫(というほどでもないけど)をしました。それはエンド・クレジット風にするためのエラー・コードの擬人化(?)です。

どういうことかと言うと、エンド・クレジットって大抵『〇〇担当は□□さん』みたいな記述になりますよね。なので『Directed by 400 Bad Request』とか『feat. 500 Internal Server Error』とか『Mr. Bad Gateway's assistant:406 Not Acceptable』みたいにしたわけです。

要するに映像制作にありそうな職種とエラーコードを適当にペアにしてみたんですが、中でもちょっと関連性があるよで無いよなカンジで気に入っているのがこの4つです。

  • Supervision:402 Payment Required(監修:それなりの金額が必要ですよ?)

  • Lost&Found:404 Not Found(遺失物係:う~ん、見当たりませんねぇ~。ホントにここですかぁ?)

  • Legal Affairs:409 Conflict(法務:調査の結果、明らかに競合しております)

  • Communication:410 GONE(コミュニケーション:コミュニケーション? そんなもん、もうどこにも無いよ!)

こんな感じです。ちょっと面白いかなと思ったんだけど、世間的にはそうでもないのかなぁ……(^▽^;)

まぁ、面白味はともかくとして、以上3つの要素を合体させて作ったデザインが「LOOK NO FURTHER」です。

よかったらM Peopleの『Don't Look Any Further』聞いてみてください。
メロウなR&Bが好きな人なら好きかもです。

そして、このデザインのTシャツとかを置いているので、気が向いたらウチのショップも覗いてくれるとウレシイです!

こちらの記事でショップの紹介をしていますので、どうぞよろしく!

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