Photo by _kei_ 短歌一首「冬されば」 8 月草偲津久 2022年12月1日 09:58 令和四年十二月一日 昨日より降り始めた雪は、音もなく降り積む。ついこの間まで夜の伴として寄り添っていた虫の聲たちは、いまや一聲も聴えぬ。 あとに遺された私は、ただ黙々と夜のなかに佇んでいる。足許はもう薄らと白く染まりはじめていて、細やかな風雪が服の隙から這入りこんでくる。秋はこれで終わったと、風が鳴いているようだ。今年の最後の季節、残りの日数をぼんやりと数えていた。冬されば虫の聲こそはた絶えね死のみしずしず雪白く積む ダウンロード copy この記事が参加している募集 #今日の短歌 39,841件 #短歌 #詩のようなもの #文学 #今日の短歌 #冬 #雪 8 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート