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心配ばかりさせてごめんね。でもありがとう。

母と妹が、今私が住み着いている彼くんのお家のちかくまでやってきた。というのも、彼くんの次に私が体調を崩して、彼くんが仕事でいない時間にひたすら寝て、帰ってくる頃に起きてご飯の準備をするという生活をしていたので、彼くんにはバレてないけれどちょっとふらふらしてたりした。

それを連絡で心配した母が「薬と体温計となにか必要そうなもの、持っていこうか?」と言ってくれたのがきっかけだった。母が来ると言った日がまさにピークでフラフラでスーパーに買い物にも行った。

でも、母がいざ来るとなった日にはフラフラもだるさも消えてほぼ元気になっていたので、ランチでもしよっかと会いに来てくれることになった。


会えなくて寂しいと、バイトの合間を縫って来てくれた妹には、その気持ちに本当に感謝している。久しぶりの3人の空気感にとてもほっとした。「あぁ、大好きなお家だ」と思った。なんだか家に帰りたくなった。

でも、そんな気持ちは一瞬だった。

妹はバイトのため先に帰って母と話した。
父が母に私のことを聞いてくると。

文句もいろいろ言っているらしいが、母に言うだけで私の元へ連絡が来たこともない。


父のことは猛烈に嫌っていると思う。

それには過去、妹の受験の時にいろんなことがあって、そこから父を軽蔑するような目で見るようになっている。妹も私も。

でも一応親だし、仕方ないと正社員を辞めた時話した。保険が無くなるから父の扶養に入れてもらおうと、そのために話した。
親からしたら、働き出した娘が急に辞めたなんで信じたくない話だろう。でも母から父には伝わっていたはずだし、私の人生も知っているはずだし、「みずなら大丈夫だよ。本当にこの子はすごい。」なんて子育てもせずに親戚には言っているのだから、私に対する信用は少しはあるんだと過信していた。

でも、そんなことは無かった。
「どうしてすぐ辞めたんだ。舐めてるのか?そんなんで生きていけると思うなよ。」と怒鳴られ続けた。辞めた先の道が無ければ、そもそも予定も計画も無い。そんな状況で辞める選択をした私も悪いのかもしれないけれど、それでも理由も聞かず、合間に何か言っても聞く耳すら持たず、ただ怒鳴られた。

私だってこんなんで生きていけるなんて思ってないし、親のすねをかじり続けるつもりもない。

でもそんなことも聞いてもらえず、ただ怒鳴られた。


だから、なにも収入も無い状況で家には絶対に帰りたくない。いや、家に帰れば前のバイト先で働けるし、なんなら「働きに来ない?」とすでに何度も連絡をもらっている。

これが父に絶対に会いたくない理由だ。
これを母に初めて話した。

「そうだよね。分かった。
 でも、寂しいからたまには顔を見せてね。」

私の選択はとてもじゃないけれど褒められるようなものでない。なんなら世論的には怒られる方が普通だろう。それを“良くは無いけれど頑張って”と信じて待ってくれている人がいること、それも母がそうしてくれるそとが支えになっている。

今すぐ動き出せるような性格ではないけれど、それでもやりたいことや目標さえできれば動く。そして結果がでるまでことこんやる。

そんな私を信じて、お金が持つ限りは好きなようにしてればいいよと放っておいてくれるから、こうやってゆっくり休んで考えられているんだと思う。

放っておいてくれてありがとう。


母との別れ際、切なそうな顔でハグしてくれた。
あたたかかった。そしてすごく寂しそうだった。

自立した大人になれなくてごめんね。
すぐに仕事辞めてごめんね。
安心させられなくてごめんね。

でも、そのうち頑張るから、
今は待っていて欲しい。

安定するまでには
時間がかかるかもしれないけれど、
頑張るから
その時にたくさん親孝行するから。




その晩、母からLINEがきた。

居心地の良い家じゃなくて、ごめんね…
でも寂しいからたまには顔見せてね。

うん、たまには帰るようにするね。
居心地悪いのさママのせいじゃないんだよ。きっと。
頑張るから、待っててね。

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