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私の帰る場所はもう実家じゃないんだね

広島旅から実家へ直行し、この一週間は約4ヶ月ぶりに長い期間実家暮らしをしていました。最初の2日間くらいは「そうそう、この空気感」と懐かしく思っていたけれど、3日もすれば元通り。今までも、これからも、ここで暮らしていくような雰囲気を感じる。でも私は今日、彼の家に帰る。2人暮らしの生活に戻る。


実家暮らしの楽さとお金のかからなさに未だに驚いている。仕事が終わって帰ると美味しいご飯とニコニコの母。「太る〜!」と思いながらも夜ご飯はたらふく食べ、洗濯物はかごの中に入れ、ただ黙々と自分の身なりをきれいにして、自室へいく。部屋でiPadを広げてU-NEXTを開いて、今日は何を見ようかと漁り、または本を広げ、23時を過ぎる頃には布団に入る。朝はぎりぎりに起きても美味しい朝ごはんが待っている。私はまた自分の身なりをきれいにするだけで良い。通勤時間は長くなってしまうけれど、自分のことだけすれば良い日々の楽さに私はしっかり浸かっていた。仕事も最初から大変ではあるけれど、私の好きな作業盛りだくさんの仕事は疲れるも、しんどさは無い。ちゃんと自己分析して、吟味してインターンまで行った甲斐が有った。

「土曜日には帰るね」
私には帰る場所がありすぎる。今、帰る場所と言えば彼の待つ彼の家。少し寂しそうな母の表情。妹は母に「お姉ちゃんいると楽しそうだね」と言い、また母は妹に「お姉ちゃんいると嬉しそうだね」と言っていた。でもごめんね。私は帰るの。


金曜日までの毎日、家に帰ると美味しいご飯が待っていた。「太る〜!」と思いながらもたらふく食べた。U-NEXTを開いて、今日はネイルをした。一週間まずは仕事に行けたことに安心した。ほっとした。そしてあの嫌な気持ちも無いことに驚きつつも、これが普通だよねと思った。泣きながら仕事に行く日々は普通じゃないことをまた改めて実感した。

そして土曜日、大学生のときのような休日を久しぶりに過ごした。と言っても、それなりに早起きだけして、カフェに行って本を読んだ。図書館に行って本を読んだ。それだけだ。

久しぶりの心地良さ。私の休日。
今までとあまり変わらない日々を送れた安心感に浸ったりもした。


一週間の実家暮らしは快適だった。
朝起きて、用意されたご飯を食べて仕事に行く。
帰ってきて、用意されたご飯を食べて、お風呂に入って寝る。
間に妹や母と話す時間があって、はじめは懐かしさを感じてはいたものの、いつの間にか、最初からこうだったかのような感覚になった。でもこれは、今だけ。

土曜日の夜にたくさんの荷物を持って、彼くんに迎えに来てもらって帰った。妹も母も外出していたから、彼と共に静かに家を後にする。

たった一週間の実家暮らし。今までの延長線上にある生活。そこに安心感はあるけれど、やっぱりもう私の帰る家じゃないんだと悟る。いつからだろうね。私の帰る場所はもう彼のいるあの家なんだ。

私の生活はあの家を基準にあるんだ。
こんなこと言うと「重い」って言われちゃうかもしれないけれど、彼のいない生活はもうありえないんだ。だってそれが私にとっても生活になってしまっているから。

だからこれからは、彼と住む家で生活をするんだ。

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