母がうちに泊まりにきた話

母がうちに泊まりにきて
なんて特別なことをするわけもなく
ただただ昔と変わらぬ時間を過ごした。

次の日の朝早く、免許の更新に行かなきゃいけないからうちに前泊するのだと。

私は次の日仕事で
だけどどうやら出発は母の方が早いらしい。

勝手に出て行くから起きてこなくていいよ、と。

お言葉に甘えて私は起きなかった。
出かけるね、と一言声はかけられたが私は布団の中で返事をした。

いつもの時間に起きて
机の上をみると
3つのおにぎりと味噌汁が。

私は朝ごはんを食べない。
それは母も知っている。

塩おにぎりが2つとノリが巻いてあるのが1つ。
私の乏しい食料の中から選ばれた玉ねぎの味噌汁。

おにぎりの横に新居祝いの湯飲みが2つ。
同じ柄のたぶんいいやつ。

おにぎりは冷めたままでも美味しかった。
味噌汁も美味しかった。
朝ごはんでは食べれなかったけど。

LINEでお礼を言ったら
返事にスタンプがひとつ。
もともと入ってるコアラのyesってやつ。

特別なことは何もないけど
それが一番幸せなのかもしれない。

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