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『猫に聞いてみた』

婚活が全く進まないので、猫に聞いてみました。

「どうして北海道の女性は、札幌市にこだわるの?」

それはね。

北海道に限らず、いまの女性は都会に住みたがる。「どうして?」と聞くと、「医療の面でも、教育の面でも、札幌には高い水準のものがそろっている」という。「地方の現状、知ってる?」というと、ぐっと黙ってふくれる。言い負かすことはできるけれど、それをすると、話が終わる。その次は、仕事、実家が札幌の場合、両親のことを理由にする。結局は、断られている。自由、イケメン、経済的な豊かさがなければ、余程のことがない限り、次の段階に進めない。『一度、会ってみたいです』というあいまいでいい加減な答えしか引き出せない。会ったところで、二度目はなく、そのままメールでフラれていく。婚活をしていると人間不振になる。

東京や関西で、かなり揉まれて来たであろう人は、北海道の魅力を知っている。そういう方は、札幌にある程度こだわるものの、「どこでもいい。あなたがいれば。」という。二度目があるものの、どこか「わたし、知ってます」的な佇まいをする。住んだことはないけれど、だいたい想像はつく。自分の優位性を示そうとするから、疲れる。嫉妬深くて傲慢。次第に、ブランド物を持ちたがり、思い通りにならないと怒る。すぐ怒る。金銭に余裕がある間は、優しいけれど、ちょっとでも意見すると、連絡が取れなくなる。

40歳過ぎて、婚活とかめんどくさくなってくる。だからといって、この先、一人きりも寂しい。友達がいることと、家庭をもつことは、寂しさを紛らわすことでは似ているかもしれないけれど、全然違う。誰よりも長い時間を一緒に過ごしたいと愛を誓った人が一人いるというのは、生きるうえで、ものすごく大切なことだと思う。女性側から見ると、婚活がうまくいかない理由はなんだろう。顔で判断される、暴力を振るう、浮気するなどなのだろうか。

コロナ禍で、教育は、都市部の大学へ行く必要がないことがはっきりしたと思う。正直、東京大学以外は、卒業したことに意味はないように思う。やりたいことのために資格が取れることくらいで、可能であれば、遠隔授業で足りてしまう現状。都市部へ行って、親元を離れ、好きなことを好きなときにしたいだけのように思う。実際、高等教育までなら、地方の水準の方が高いように思う。大切なのは、家庭内での意識のもち方で、札幌市内の小中高だから将来に有利ということは、いまの時代、あり得ない。医療についても、地方と都市部の差は、少なくなってきている。むしろ、酒を飲んだり、不規則な生活をしたりして、生活習慣病の危険が高い都市部より、日々の健康に気を付けて、地方で暮らした方が、健康でいられる。地方の美への追究は、まだ格差はあるものの、富良野・美瑛地区のひたむきさは目をみはるものがある。函館の観光力や産業への取組は、札幌市より高いものもある。精神面でも身体面でも個人の在り様によっては、豊かな生活ができる。札幌の病院でなければならない理由って、なんだろうと思う。顔が見えない医療、産業が多いために、情報処理の仕事が際立っているだけのように思う。テレビ各局も、札幌へ偏った放送番組が多く、なんとかならないものかと思う。

生涯未婚率が高いのは、女性の場合、東京、次いで北海道らしい。いろいろ理由があげられるけれど、40歳までは好きなことをしたい、自由でいたいだけのように思う。平均初婚が28歳らしく、そのころ、仕事に没頭していた私としては、完全に人生設計を誤ったようにさえ感じている。求められる仕事量も増えて来て、時間的な余裕はないものの、筋トレをして、武田真治さんにあやかりたい。小島瑠璃子さんは筋トレを否定していたけど。

医療も教育も、都市部でなければならない理由がわからない。「好きなことを仕事にする」といううたい文句が、間違った形で浸透している。生きることは、そういうことではないと思う。外側の薄いところで感じている「好き」を仕事にしたいってだけで、内側の根っこのところにある「好き」を見つけているように見えない。すごくくだらない、つまらないもので、この世は溢れているのに、人生は無意味だから、意味付けをするのは自分自身だとか、哲学者の言葉を引用してもっともらしく価値づけている。

いいものを残したい。いいものをつくりたい。

新沼健治さんの代表曲を聞きながら、さくら色した君を思って、しあわせという奴を探してみたら。

猫はそう言い残して、去っていきました。

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