見出し画像

【新刊試し読み】  『ひろゆきツアーズ 世界ぐるっと物見遊山の旅』|ひろゆき(語り手)/高橋弘樹(聞き手)

ひろゆきツアーズ 世界ぐるっと物見遊山の旅』が2023年5月23日(火)に発売されたことを記念して、“はじめに”と本文の一部を公開します。


本書について

死ぬまでに見ないともったいないのはコレ!
沈みゆく日本から脱出し移住するならココ!

実は旅の国家資格(総合旅行業務取扱管理者)を持つひろゆきと、YouTube登録者20万人超えの人気映像プロデューサー・高橋弘樹。
50カ国以上を巡った2人が本音で語る、新感覚旅エッセイ!

【北朝鮮】意外なほど綺麗な町と、その向こうにある決して撮影してはいけない風景
【エジプト】見たいのはスフィンクスよりも、スフィンクス前のピザハット
【フランス】住人としておすすめする"ひろゆきツアーズ"的観光名所(と、その裏側)etc…

普通の旅行ガイドでは紹介されない、各国の興味深いスポットやおもしろエピソードが盛り沢山。世界はナナメから見るほうが面白い!


試し読み

はじめに
総合旅行業務取扱管理者資格、取ってみた! ~僕が外国を旅する理由~

高橋P
 ひろゆきさんって今までどのくらい旅してるんですか?
ひろゆき 多分52か国とかそんな感じじゃないんですかね。高橋さんは?
高橋P 僕も50か国くらいは行ってるかもしれまんね。ひろゆきさんは、どういう目的で、どういう風に旅行することが多いんですか?
ひろゆき 今はもうフランスに住んでるんでやめましけど、日本に住んでる時は、HISの初夢フェアみたいなのに申し込んでました。 年末の26日ー27日にフェアがあって、めちゃめちゃ安く海外旅行に行けるんですよ。ホテル代航空費全部込みで1週間トルコに行って5万8000円、みたいな。
高橋P そりゃ安いな。
ひろゆき っていうのを、年末にバーって片っ端から買ってから、翌年1年間のスケジュールを決める、みたいな。
高橋P なんで?  お金あるのに、どうしてクルーズとかじゃなくて、そういうので行くんですか?
ひろゆき う〜ん。まあ、気分としてはロケハンなんですよ。
高橋P え!? どういうことですか?
ひろゆき とりあえず妻とパッケージで行ってみて、その土地のザ・観光地なところを1時間半らいで効率よく見て。それで、本当に行きたかったらもう1回行こうみたいな感じで。
高橋P そうやってロケハンしておいて、後日行ったことのある国ってあるんですか?
ひろゆき トルコは3回ぐらい行ってますね。
高橋P いいですね。フランスからトルコってどれくらい?  けっこう車でヒョイって行ける距離なんですか?
ひろゆき フランスから行こうとすると飛行機で5時間くらいですね。
高橋P けっこうですね。ヨーロッパって日本から見るとそれぞれの国が近いように感じますが、さすがにトルコまでは遠いか。グルジアとか行ったことあります?  ジョージア。
ひろゆき ないですね、あそこら辺は。ヨーロッパはHISであんまり安くなってなかったから。
高橋P HIS大好きじゃないですか。
ひろゆき だからフランスに住んだら、ヨーロッパ中に行こうと思ってたんですけどね。住み始めるとドア開けたらもう海外って感じなんで、今は海外旅行欲が皆無なんですよ。
高橋P ずっと海外にいるから満たされちゃうのか。
ひろゆき ドア開けるだけで、あー楽しいってなるので、別にいちいち行かなくてもいいやっていう。
高橋P ひろゆきさんって、パリの街をちゃんと満喫してるんですか?
ひろゆき 僕は満喫してますけど、「今度パリ行くんだけど、どこがおすすめない?」って聞かれるのが困るんですよね。
高橋P なんでですか?
ひろゆき 僕の面白いと思うものを他人が面白いと思う率が、けっこう低いんですよ。
高橋P マニアックですからね。ちなみにひろゆきさんって、HISで行くかニコニコ動画の金で行く以外に選択肢はあるんですか?
ひろゆき もちろんJTB的なところとかでも行ったりしますよ。
高橋P いや、会社違うだけで基本ツアーっていう意味ではおんなじじゃないですか。
ひろゆき ああ、えーっと。実は観光局がらみでも結構行ってるんですよ。マカオ観光局からお金をもらってマカオを旅したりとか。香港の観光局からもらったりとか、南アフリカとか。
高橋P へえ、それはインフルエンサーとしてですか?
ひろゆき メディアとしてですね。ガジェット通信っていうメディアをやってるテイで、現地行って取材して記事を書きますよって言って連れていってもらう。
高橋P ひっどいですね。ひろゆきさん、記者になることもあるんですか?
ひろゆき はあ、一応。あ、でも僕、旅行業務取扱管理者資格っていうものを持っているので、旅行に関しては素人ではないんですよ。海外旅行の手配ができる旅行代理店を作れる資格を、実は持ってるんです。
高橋P え!? まじっすか!?
ひろゆき だから旅行について詳しいですか?って聞かれると、いろんなところを旅してきたから詳しいっていう素人とは違い、一応プロの資格を持ってるから詳しいって言えるわけで。
高橋P そんなこと言っちゃって。結局はお金を巻き上げる、じゃないや、お金をもらうためじゃないですか。
ひろゆき まあ、きっかけは「旅行代理店を作るとタダで旅行に行けるようになる」って知り合いから聞いたからなんですけどね。それを間に受けて資格を取ったんですが、蓋を開けてみると旅行代理店を作るのに7000万円くらいかかることがわかり……。国に保証金とかを入れなきゃいけないんですよ。要は、突然会社が潰れたら旅行を申し込んだお客さんが困るので、国に預託みたいなことをしないといけないっていう。でもそんなにかかるんだったら普通に旅行した方がいいじゃんってなって。だから資格は取得したものの、何も使っていないっていう。
高橋P その資格って、旅行代理店を作らずとも取れるものなんですか?
ひろゆき 元々は旅行代理店を作る、もしくは運営するために必要な国家資格なんですけどね。でもそれがあると、いろんなところに話が通しやすくなる。ただの記者ですライターですっていうのと、旅行業務取扱管理者ですっていうのとでは、相手の反応が雲泥の差なので。
高橋P その国家資格ってどうやって取るの? 講義を受けなきゃいけないとか?
ひろゆき 試験は一発で受かりますよ。だって僕、1週間も勉強してないけど受かりましたもん。
高橋P へー。試験対策する学校があったりするんじゃなくて?
ひろゆき 一応予備校というか、カルチャースクール的な学校もあるんですけど、自分で勉強して受けてる人が多いんじゃないですかね。
高橋P 参考書的なものを自分で読んで受けちゃう、みたいな。
ひろゆき そうだと思いますよ。旅行に関する法律、契約について、国内旅行、海外旅行の4科目あって各科目60点以上取れば基本合格、みたいな感じです。で、僕の場合、英語と海外旅行に関しての知識はまあまああったので、旅費の計算だけが課題。でもそれも、JRでここからここまで行った時にはいくらになるかっていう問題だったりするので、算式を覚えておけば解ける。ただ国内旅行だけは遠野物語が語られている地域は何県か、みたいな問題が出るからぶっちゃけ運なんですよね。知ってるのが出たら通るし、知らないのが出たらしょうがないよねって。そこは運任せでいったらなんとかなったけど。
高橋P じゃあまあ。旅のプロということで。ちょっと独特の思考回路の持ち主ではありますが、この本ではひろゆきさんに水先案内人になって、「ひろゆきツアーズ」を展開してもらいましょう。
ひろゆき さっきも言いましたけど、僕の面白いと思うものを他人が面白いと思う率が、けっこう低いんですけど、いいんですか?
高橋P いいんです、いいんです。この本はひろゆきさんの視点で「ここは見ておいてよかった」っていうのでいいんです。まあ、僕が聞き役なんで、「高橋を連れて行くなら」っていう視点でもいいですけどね。
ひろゆき いいですよ。ただ、高橋さんは趣味が一般的じゃないので、高橋さんが喜ぶけど一般の人が喜ばない、みたいなことになりそうですけど。ここに行くと人の骨がたくさんあるよとかそういうところ、高橋さんだけが喜びそうな気がするから。
高橋P どういうイメージなんですか。やめてくださいよ。じゃあ僕が国の名前を行ったらどういう楽しみ方があるか教えてくれますか?
ひろゆき ああ、それでもいいですよ。でもほんと、変な楽しみ方しか思いつかないと思いますけど。
高橋P それでいいと思います。世界はナナメから見る方が面白そうだし。



目次

1章 もしも僕がガイドだったら?
■アメリカ合衆国
資本主義バンザイの国に現存するヒッピーコミューンを体験。
■南アフリカ共和国
バンジーにスラムに超高級リゾートに。わざわざ行くには遠いけど、刺激のある国。
■オランダ王国
人に迷惑かけなきゃ何してもOKっていう姿勢。人間の欲望に寛大な国。
■エジプト・アラブ共和国
みんなピラミッドに神秘、求めすぎ! スフィンクスの前にフツーにピザハットあるからね。
■朝鮮民主主義人民共和国
商品を宣伝するって発想がないから街に広告看板がない。そういう意味じゃ美観の国。
■ブラジル連邦共和国
でっかいスラム街があったり、でっかいキリスト像があったりするカオスな国。
■ミャンマー連邦共和国
クーデターとか起こるし大変そうなんだけど、謎にみんな笑顔。ヘタな先進国よりみんな幸せそうに生きてる。
■ジンバブエ共和国
アドレナリン体験で言うと地球全体で考えてもかなり上位に入る滝がある国。
■中華人民共和国
いろんな国と隣接してるから味わえる、国境沿いエリアの底知れぬ面白さ。
■トルコ共和国
塩湖ってトルコにもあるの、知ってた? せっかくいいもの持ってるのにアピール足りないもったいない国。
■キューバ共和国
小狡い人はいるけど、ガチで大金を取ろうとする犯罪者はいない国。
■タイ王国
タイ人にとってのお正月、水かけ祭でキャッキャとハメを外してほしい。
■メキシコ合衆国
危険地帯という刷り込みはもう古い? 幸せの形はいろいろだと思った国。
■フランス共和国
せっかくフランスに住んでいるから、おすすめを少し。と言ってもかなり偏りあるからね。

2章 旅にまつわる役立つ話となんの役にも立たない話
■こうすれば安く行ける!こうすればタダで入れる!セコ旅の裏技大放出!
■聴き馴染みのない小国のえもいわれぬ魅力
■「移動の旅」と「国境越え」というワードの不思議な吸引力
■「将来移住する場所を探す」という視点で旅してみると、意外な発見があって面白い!


著者紹介

ひろゆき(西村博之)
1976年生まれ、東京都・赤羽育ち。中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。自身のYouTubeチャンネルの登録者数は160万人、Twitterのフォロワー数は230万人を突破。 主な著書に、『論破力』(朝日新書)、『1%の努力』(ダイヤモンド社)、『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』(三笠書房)、『無敵の独学術』(宝島社)などがある。

高橋弘樹(たかはし・ひろき)
映像ディレクター。1981年生まれ、東京都・錦糸町育ち。早稲田大学政治経済学部卒業後、2005年テレビ東京入社。『家、ついて行ってイイですか?』『ジョージ・ポットマンの平成史』などを企画・演出。2021年よりYouTubeチャンネル「日経テレ東大学」の企画・制作統括を務める。2023年2月末でテレビ東京を退社。同年3月より自身が代表を務める株式会社tonariでビジネス動画メディア「ReHacQ(リハック)」を開設。同名のYouTubeチャンネルは数日で20万人登録を突破。著書に『1秒でつかむ』(ダイヤモンド社)、『TVディレクターの演出術』(筑摩書房)、『都会の異界 東京23区の島に暮らす』(産業編集センター)、編著書に『天才たちの未来予測図』(マガジンハウス)などがある。


『ひろゆきツアーズ 世界ぐるっと物見遊山の旅』
【判型】四六判
【ページ数】144ページ
【定価】本体1,650円(税込)
【ISBN】978-4-86311-364-0


本書を購入する