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【日本全国写真紀行】33 山形県東置賜郡川西町玉庭

取材で訪れた、日本全国津々浦々の心にしみる風景を紹介します。ページの都合上、書籍では使用できなかった写真も掲載。日本の原風景に出会う旅をお楽しみいただけます。


山形県東置賜郡川西町玉庭


田園と茅葺民家、忘れ得ぬ農村の原風景

 何気なく通りかかった場所で、忘れられぬ風景に出会うことがある。山形県川西町の玉庭という小さな農村集落は、そんな場所の一つだった。点在する茅葺民家と広がる田園風景、その見事な構図にしばし時間を忘れて見入ってしまった。
 川西町は、山形県南部、置賜盆地のほぼ中央にあり、人口約15,000人の小さな町である。この町の南、米沢市と隣接するのが玉庭地区である。
 玉庭地区を走る県道八号線を米沢方面へ南下していた。玉庭小学校あたりから左手に広がる田園地帯。走り続けていると、ポツンポツンと茅葺民家が現れ始めた。多くが東北特有の曲家づくり民家で、しっかりした土蔵も散見された。水田の中に、ほんとにポツンと建つ茅葺民家の佇まいに、東北の農村の原風景を見るかのようだった。少し急がねばならなかったのに、何度も車を停めて、田園と茅葺民家を眺めてしまった。
 米沢市と福島をつなぐ国道121号に出るまで、約8キロ、時間にしてわずか20分程度だったが、忘れ得ぬ旅の風景として今も記憶に残っている。

※『ふるさと再発見の旅 東北』産業編集センター/編より一部抜粋


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