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モンテッソーリ教育の”困難性の孤立化”

困難なことはすべて、扱うことができ、解決が必要な部分へと分割せよ

方法序説 ルネ・デカルト

フランスの有名な哲学者ルネ・デカルトの方法序説の格言である。原文は読んだことが無いが、ビジネスなど様々な分野で「困難の分割」は問題解決の基本である。
一見難しい要素を観察・分析して扱える要素に分割することや、どこまで分割してチームで分業するか、そのタスク管理などはビジネスマンの腕の見せ所だろう。

モンテッソーリガイドの困難性の孤立化

モンテッソーリガイドは幼児にとって難しい動作を観察し、分析することで、要素を分割するだけではなく、”孤立化”することで、そこだけを際立たせて練習することを援助する。
幼児の発達の傾向性はあるが、幼児一人一人を観察して、その子どもにマッチするタイミングとレベルで適切な提供ができるかはモンテッソーリガイドの腕の見せ所だろう。

困難性の孤立化の有効性(自転車の乗り方)

一見、困難性を分割して基礎練習するなんて当たり前だろうと思うのだが、自分の経験や常識が目を曇らせる部分がある。
モンテッソーリ教育という訳ではないのだが、自分の子どもの頃の経験では、自転車に乗るために、
1.三輪車
2.補助輪付き自転車
3.何度も転びながら自転車を親と練習(5~6歳)
と言う段階で練習をしていた。
これは、実は要素として最重要な自転車を乗るためのバランス感覚が身につかないまま3番に取り組むので、何度も転んだり、親からの熱血指導があったりするのだ。
しかし、今はSTRIDERと言うキックバイクで、自転車に乗る姿勢・バランス感覚をペダルを漕ぐ動作やブレーキなどから孤立化して練習することが出来る。
おおよそ2歳程度から乗り始められるが、キックバイクと適切な練習環境(自転車練習をして良い広めの公園など)さえ用意すれば、一切教えることなく、
1.キックバイクに乗って歩き始める
2.キックバイクで走り始める
3.キックバイクでスピードが出た時に両足を地面から離して乗る
と言う段階まで行く。
公式の説明書にも、上手に乗るコツとして、特に子どもに指導しなくても乗れる様になるので、親の口出しを極力避ける様に書いてある。
この後、ペダル付の自転車でペダルを漕ぐ練習とブレーキの練習を少しすると自転車に乗る準備が出来ている状態になる。
私の息子は自転車に乗る準備が出来ている状態になると、3歳半で、ペダル付自転車で一回もコケルことなく自然に乗れ始めた。私の子どもが特別という事はなくて、世界中で普遍的にこの方法で乗れる様になるし、息子の同級生も同様である。

練習時間1時間で補助輪なし自転車デビュー!3歳6ヶ月でストライダー14xに乗れた体験記 STRIDER JAPAN

 https://www.strider.jp/contents/topics-post-17300/

運動の敏感期の後押しもあり、子どもは喜んで自転車のこの練習を楽しんで繰り返している。
公園では、従来方法で自転車の練習をしている子どもに、「あんな小さい子でも出来ているんだ!」と親が激を飛ばし、子どもが泣きながら練習している様子もたまには見られるが、環境の援助さえできていれば本当は熱血指導は必要なかったのである。
この様に、自分の子どもの頃の経験というバイアスを取り除き、子どもに適切な援助が出来る方法が数多くあることを親として認識し、環境を整えていく必要がある。

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