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初転職から2年でサービスとコーポレート、両面を支えるインフラエンジニアに。元ネットワーク専業の若手エンジニアがモノタロウで得られた成長環境とは

※本記事の内容は取材時のものであり、組織名や役職等は取材時点のものを掲載しております。

今回は若手インフラエンジニアの中島さんにご登場頂きました。初転職に至ったきっかけ、選考時に感じていたモノタロウに対するリアルな懸念や不安から、入社後のスキルアップまで、ざっくばらんにお伺いしました!

中島さん  (29歳 取材時)
2020年10月入社。前職ではSIerにてネットワークエンジニアとして経験を積む。入社後はインフラエンジニアとして、ネットワーク~サーバ、データベースまで幅広く活躍。現在はサービスインフラAグループ(以下SI-A)・サービスインフラBグループ(以下SI-B)兼任。 現在、週2日が大阪・梅田オフィスで、3日は在宅リモート勤務。

ーー前職を踏まえて、自己紹介をお願いできますか?

現在29歳で、モノタロウに入社したのが2020年10月なのでもうすぐ2年になります。前職では東京のシステム開発会社で、主に企業のお客様に提供するシステムのネットワークの設計/構築/テスト等を担当していました。また、新技術や新製品の検証も実施していて、オンプレミス環境が中心だったためデータセンタにもよく行っていました。学生時代はアプリやソフトウェア関係の研究が中心で、社会人になってからインフラをやるようになりました。

やはり不安な初転職

ーーなぜ転職を検討されたのでしょうか

転職しようと思ったきっかけは、ネットワークに限らずインフラをもっと幅広く経験したいと思ったことでした。前職でもサーバ、ストレージ、データベース等それぞれの担当部署はありましたが、組織が大きいことにより分業が進んでいるため、ネットワーク以外の経験をすることが難しいと感じていました。また、比較的大規模なお客様向けのシステム開発が多く、実績のある技術が好まれたため、クラウドや IaC (Infrastructure as Code) といったモダンな環境や技術も取り入れにくいといったことがありました。

ーー初のご転職だと思うのですが、転職活動時はどのような想いだったのですか?
転職活動を始めたのは社会人2年目の終わり頃で、当初から色々な不安を感じていました。特に1番不安を感じていたのは、ネットワークの担当者レベルの経験しかなく実力や経験が足りず、受け入れてもらえる企業がないのではないか、ということでした。また、ちょうど新型コロナウイルスが流行し始めて在宅勤務が始まった頃で、中途採用の求人も減ると言われていたので、若手はさらに採用されないのではないか、という不安もありました。

ーーその時のモノタロウの印象はどうでしたか?包み隠さずお願いします(笑)
モノタロウは転職活動の初期から色々な転職サイトで見かけていて、積極的に採用活動を行っている会社だなという印象でした。あまりによく見かけるので、人の入れ替わりが激しいのではないか、といった不安もありました。

ーー事業成長の継続によって各部署での求人ニーズが高いためですね(笑) 他にもありますか?
モノタロウは事業会社ですので、ネットワーク以外にもインフラに求められる幅が広く、また技術力も高いので、私のようなスキルでは活躍できないのではないかという先の不安を特に大きく感じていました。また8割が中途入社の方とお聞きし、中途で受け入れることに慣れているだろうと推測ができる反面、若手が力を発揮できる仕事がないのではないかという懸念も、実際は少しありました。

ーーそういった懸念もある中で、なぜご入社いただいたのでしょうか。
Tech Blog等の記事を読んでみたところ、成長企業でさらなる事業拡大を見越して採用活動をしていること、データに基づいた意思決定を重視していること、社風として他者への敬意を持って接することが根付いている等が分かりました。また、面接ではインフラの全範囲で設計/構築/運用/障害対応まで自社でやっていること、やりたいと手を挙げれば大体のことは任せてもらえること、まずは監視や簡単な構築等の運用作業から始めて徐々にステップアップしていくこと等を聞き、とても魅力的に感じました。そのため、内定を頂いた時には当初感じていた不安はほとんどなくなっていました。

最終的な入社の意思決定は、当時 CTO だった久保さんとの最終面接の内容が後押しになりました。最終面接ではモノタロウの今後10年でどんなことを考えているのか、現状の課題は何でどう解決しようとしているのか、世の中の流行や状況がどう変化してきてモノタロウのビジネスにはどう影響しそうなのか、等を分かりやすく理路整然とお話し頂き、とても共感することができました。また、私自身のことについても職務経歴書の内容だけでなく、大学での研究論文まで読んだ上でその時の考えやその手法を選んだ理由等についても質問頂き、候補者のことを深く知ろうという意思が伝わってきました。それまでの面接で、実際の仕事内容や社風等については十分イメージできていましたが、トップ層の考えがしっかりしていて安心して働けそうなことや、候補者一人ひとりのことを深く知った上で採用を決定していることが決め手でした。

ーーちなみに、その今後10年の話の中で特に響いたポイントはどこだったのでしょうか?
詳細は差し控えたほうがいいとは思うのですが、例えば過去10年で携帯電話からスマホにデバイスが変わっているのと同様に、デバイスや発注手段等もテクノロジーの進化で大きく変化していくことになるはずです。その進化を随時捉えてサービスを変化させていくというようなお話を伺えたことが印象に残った点でした。
また、まだ入社前の採用面接にもかかわらず、そうした重要な内容を経営層から直接フランクに話して頂き、オープンな社風が伝わってきたことも、意思決定の理由として先ほどお伝えしたことに加えて言えることかもしれません。

幅の広さに圧倒された入社時

ーー入社した時のギャップなどがあれば、教えてください。
実際に入社してみて、モノタロウのインフラエンジニアの仕事内容の幅広さに驚きました。面接で聞いていて何をするのかはおおよそ理解していたものの、具体的な業務として実行してみると、その幅は想像以上でした。インフラ分野は本当にほとんど自分たちでやっているというのを改めて実感しましたね(笑)

入社初日にサーバを車で運んだかと思えば、別の日にはアプリチームからの依頼作業を行い、また別の日には Ansible を使ったサーバ構築や AWS のサービスを組み合わせた自動化の仕組みを検証したり。入社当時は知らないことばかりでしたが、先輩方のフォローや既存の仕組みの学習等を通じて、徐々に仕事を覚えてこなせるようになってきました。また、インフラで気になったり自信がなかったりすることは、ドキュメントを読んだり簡単な検証環境を作って試したりすることで、経験として自信を持てるようになりました。

ーー今の具体的な仕事内容について教えていただけますか?
私は現在SI-A ・SI-Bを兼務しています。
SI-A では主に社内の基幹システムのインフラに関して、オンプレミス・クラウド両方のサーバの構築や運用、監視等を行っています。また、1年ほど前にデータベースもやってみたいと思って手を挙げて、社内の MySQL の運用にも関わっています。他には各種運用作業の改善や、旧環境のリプレース等も行っています。落合さんのブログ(※)にもありますが、モノタロウのインフラの規模は関西では最大級で、その環境で新しい技術を習得したり、アプリチームや外部のベンダーとやり取りしながらプロジェクトを進めたりできるので、簡単ではないですがとても楽しく働けています。
※IT部門 サ―ビスインフラAグループ 落合さん「AWS・GCP・オンプレを使いこなす。数千億円規模のサービスを支える、monotaro.com のインフラエンジニアとは?

SI-B では主に各拠点のインフラ環境の構築、運用を行っています。モノタロウは全国に複数のオフィスや倉庫があるので、それらの拠点に行ってネットワークやサーバの初期構築をしたり、リモートで設定変更をしたりしています。
また、古い拠点の撤退やゼロトラスト環境の整備にも取り組んでいます。SI-B での仕事は前職のネットワークの経験と、SI-A での物理サーバ構築や運用の経験が両方活かせているので、自分の持っている知識や技術をフル活用している感じがやりがいに繋がります。

また、拠点インフラの運用構築なので、ある意味本番環境ばかりですが、自分で試しながら工夫ができるところは魅力だと思います。運用をどう自動化するかというテーマ等にも、周囲の合意のもと積極的に取り組むことができます。自分で試す際に技術的に分からないことがあっても、モノタロウには多様なエンジニアが所属していますから、エンジニア全体が所属するslackチャネルで技術的な質問をしたら有用な意見をもらえたりします。

また仮説検証を大事にする文化ゆえに、挑戦して失敗したとしても、一方的に叱責されるということはないです。大きな失敗経験として、とあるオフィスのイントラサーバを構築していたところ、その作業が引き金になりネットワークが全断してしまったことがあります。自分としては責任を大きく感じていましたが、そのような時でも、頂いたのは叱責ではなく技術的なフィードバックでした。

ーー転職時のモノタロウに対しての不安は、今振り返ってみてどう思いますか?
今だから分かる点ですが、当時のモノタロウにおいては私の持っていたネットワークのスキルは必要とされており、すぐさま活かせる専門性だったと思っています。また入社後、ありがたいことに勉強熱心と評価いただくことがしばしばあります。
おそらくですが面接時にそうした現時点の課題に対する専門性や、入社後キャッチアップできるか、学ぶことが好きそうか、等は見られていたのではないかと思います。そういう点では、ちゃんとマッチングを考えて面接をしていたのだと今となっては思っています。

また仕事が無い、回ってこないという実感をしたことは入社後一度もないですね。現在動いているサービスの運用が常にありますし、成長が著しいため現在手を付けられていないこともまだまだ沢山あります。技術の進歩に応じてそれをサービスに反映するということも随時あります。ですから、求人数が多い理由は、そういうところからきているのだと思います。実際退職される方はごくまれで、前職と比べると圧倒的に少ないです。


転職時に叶えたかった想いを、想像以上に叶えている今

ーーご入社されて、何を得られたと思いますか?
私は現在 SI-A と SI-B を兼務していて、インフラに関しては入社2年で多くの分野を経験できていると思います。転職の時に思っていた「インフラを幅広く経験したい」というところが実現できていて、大変ではありますがとても充実していると感じています。1次面接で「インフラだったら何でもやっている」という話を聞いていましたが、実際は良い意味で想像を超えて色んなことをやっていて、さらに今も新しい技術の検証や導入の検討を進めているところなので、これはモノタロウに入社して1番良かったなと感じているところです。

ーーより具体的に得られたスキルについて教えていただけますか?
新たに得られたものとしては、AWS、CI/CD、Linux、MySQL、各種自動化ツール(Ansible、シェルスクリプト、Inspec)などが代表的なところでしょうか。

元々持っていたネットワークの専門性としても、データセンターだけではなくオフィスネットワークの設計構築の知見も広がっています。重要度・優先度・コスト感等の考え方が結構変わりますね。また他にもオンプレミスとクラウドを接続するところや、拠点跨ぎのネットワーク構築をどう行うかという点でも、専門性を強化できていると感じます。

ーー良いところを上げるとすると、他にどういったことがありますか?
私から見たモノタロウの魅力は、規模が関西随一のインフラ環境でありながら手を挙げれば何でも経験できるところ、組織がフラットで先輩や上長とも話しやすいこと、残業が少なくワークライフバランスを保ちやすいところです。特に残業が少ない点については、平日でも自分の時間を確保しやすく、私の場合は業務後に資格試験の勉強をしたり MySQL 等の OSS を自分の検証環境で動かしたりして、その経験をまた業務でも活用するといったサイクルを回せています。

ーー敢えて、モノタロウの課題についても教えてください。
モノタロウは自社開発の歴史が長いため、外部のベンダーと協力してプロジェクトを進めるのが苦手という点です。私の前職はベンダー側だったためユーザー企業側のことはあまり分からなかったのですが、モノタロウに入社して、当然ながらユーザー企業にはユーザー企業の事情や苦悩があるということが分かりました。

その他の課題としては、属人化している運用手順や一部の人しか知らない古い環境が残っているところ、インフラエンジニアが少なくプロジェクトや作業が重なると人手不足になるところです。若手の育成、IaC や各種自動化の取り組み等によってこれらの問題はある程度対応しています。
具体的にはPM塾(※)などの取り組み、属人化を防ぐためのドキュメンテーションプロジェクト等を、現在は部門を超えておこなっています。
問題から目をそらすのではなく、いかに課題解決するのかという風土があるように思っています。

 ※PM塾:プロジェクトマネジメントを学ぶ社内勉強会

ちなみに人手不足になった際は、社内調整メインで対応しています。緊急対応等を除いて労働時間を伸ばして対応するわけではないですね。顧客向けの仕事をしていたSIer時代と比べるとこのあたりの柔軟性は大きく違いますね。事業の成長スピードを考えると、モノタロウの環境について情報を共有しあって理解することが大切ですね。そのうえでインフラエンジニアを増やしていきたいです。

今後の目標

ーー最後に、これからの目標について教えてください。
今は現場での構築や運用がメインですが、今後はまだ関わっていない分野の技術習得やプロジェクト推進等に取り組み、より幅広い経験を積みたいです。また、これまでの2年は同じグループや部門内での仕事が中心だったので、別のグループや部門と関わることで活躍の場を広げたいと思っています。さらに、現状関わっているシステムでも運用や構成等に課題があるので、それらの改善活動もしていきたいです。一言で言えば何でも屋といったところですが、自分に足りないところや必要とされているところは何なのかを考えながら、一歩ずつスキルアップしていきたいと思います。

ーー5年後、10年後になっていたい姿はありますか?
先ほどお話しした何でも屋でしょうか。会社で不足していると思われるところは自分が貢献できるようになっていきたいと思います。スキル特化も強みだと思いますが、変化が早いIT業界においては、極端に一つを極めるより幅広く業務をやるなかで、ある程度の技術背景がわかって、その課題や問題点の本質などを特定できるように力を付けることも必要だと思っています。技術が進歩しても、その中で活かしていけるような力をつけていきたいと思っています。

ーーありがとうございました!