[ブックレビュー] だから僕たちは、組織を変えていける 〜今の時代の組織設計〜
私は、小さな塗料製造メーカーの代表をしているのですが、会社をより良いチームにしていくために何から取りかかれば良いのかを日々悶々と考えています。
もちろん、自分なりに「公平であること」や「社員が追い詰められない環境づくり」などを自分がアウトプットできる範囲で心掛けながら経営をしていますが、”このままで良いのか?”といつも自分の行動や会社のルールにもたくさんのはてなマークが浮かんでいます。
そこでAmazonのプライム会員である私がAmazonで迅速に手に入れた本が「だから僕たちは、組織を変えていける」です。(通称は”だかぼく”らしです)
「やさしいチーム」
この本を選ぶ際にまず気になったのが、サブタイトルにある「やさしいチーム」です。これまで”強いチーム”や”前向きなチーム”、”安心できるチーム”などは耳にして来ましたが、初めて目にしたやさしいチームは自分が求めているチームの形なのかもしれないと思わされました。
自分の中にある理想として、まず会社のメンバーが普段暮らしている”今”の価値観が会社の規則や暗黙のルール、意思決定の合意プロセスなどと比較して違和感のない状態を日々目指しています。
私は会社を承継する形で経営しているので、社内には私自身でさえ納得がいかなかったり、本当に良いのか迷ってしまうルールがたくさんありました。これらを今の常識と照らし合わせて、組織に角を作っていないかを常に自分を疑いながら意思決定を行っています。
一方、変化が激しい今の社会で生き抜くためには自分達のみならずお客様やその他のステークホールダーにとっての”今”の価値観と整合性が取れていないといけないとも考えています。
そんな自分にとっても、会社とっても、社会とっても時代に取り残されない柔軟な組織づくりをしていきたい、その組織づくりに取り組む企業文化を作っていきたいと考える中で”やさしいチーム”は自分にとってとても響く言葉でした。
本書の気になるポイント
今に適合する組織づくり
本書の前提も自分が感じていた”今”はどういった状況なのかを説明していました。
自分が感じとれる範囲で違和感や疑問を持っていたものの、一体何がどう変化してきているのかを明確に把握できていなかったので、この時代の話で自分のモヤモヤを可視化することができました。
ダイバーシティやコロナにWeb3.0。これから社会はより一層予想を超える形で変化していくことが予見されます。そんな中、まず持って大切にしなければいけないのが自分です。自分の自分や他人の自分を大切にすることに視点が移ってきているのも、社会が不透明で予想がつかないし、何が正しいかなんて結果論でしかない。そんな世の中で自分をまず蔑ろにしないことが人としての幸福につながっていくのではないでしょか。
組織設計とはコミュニケーション設計
良いチームを作るということはコミュニケーションのあり方や意味を考えることだと理解しました。
もちろん、前提条件として多様性を受け入れて個人を尊重していくという”今”の価値観を忘れてはいけません。何が良くて、何が間違っているを会社から押し付けるのではなく、それぞれが自分の価値観と照らし合わせてその考えを共有し、共感し、尊重する場を作っていくことが大事であり、やさしいチームを作っていくことに必要不可欠であるということであると感上げました。
ここでは「信頼」も一つのキーワードとして挙げられるかもしれません。
自分のことを理解してない、大切にしてくれない、剰え攻撃してくるような相手やその不安にかられる環境では、自分のことなんて言いたくないですよね。自分の相手を相手から自分を信頼できる環境をトップダウンでなく、みんなで作るためのコミュニケーションをどんどん社内で活発化させていくことを大切にしていきたいと考えました。
自分ごと化させていく環境づくり
さらに、自分の会社について考えるとき、社員が任されている仕事について自分ごととして捉えているかも重要なポイント。
”誰々が決めたから”や”これまでやってきたから”など自分の外にある何かを理由に自分が本当は感じているはてなマークに答え自分にとって正直で心が軽くなっていく状態を作ってあげられれば、もっと他人に優しくなれるし、たとえ問題が発生してもお客様に優しくなれるのではないでしょうか。
皆で喜び、皆で悲しみ、時には他人の失敗に自分のように悔しく感じました。そんな組織になれば、間違いなく未来へ向かって進んでいけると思うし、”今”に適合して変化を恐れず進んでいけると考えました。
まとめ
自分自身初めてのレビューとして投稿をしてみました。
これからこの本から感じたことを事業を通して色々と感じていくとは思いますが今回のブックレビューが立ち返るポイントとなってより自分にとって進むセーブポイントになれば良いかなと考えています。
あと、MVVを作ろう!みたいな風潮があり、実際自分はなぜ作らなければいけないのかはっきりと捉えられていませんでしたが、本書を通して社員たちの北極星を作るという考えは非常に参考になりました。
やさしいチームのやさしい代表を目指していきます。
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