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まずは自分たちが製品の虜になる!株式会社パーツ精工 開発事業部の奮闘記

「ものづくり企業ではたらく人たち〜ものひと〜」
シリーズ第2弾🌟


ものづくりの現場により近い方にお話を聞くこのシリーズ。どんな思いでものづくりに携わっているのか、働く上でどんなことを大切にしているか、元製造業従事者としてより近い目線でインタビューします!

今回は埼玉県三郷市の株式会社パーツ精工さんです。

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つくばエクスプレス三郷中央駅を降り、数分ほど歩くとパーツ精工さんの工場が見えてきました。住宅街に囲まれた静かな場所で、鮮やかな緑色の建物が目印です。

今回取材させていただくパーツ精工開発事業部は、工場とは1~2分離れた場所にその拠点を構えています。開発事業部は大金誠(おおがねまこと)さん、西川綾乃(にしかわあやの)さんの2名。

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パーツ精工さんは1985年設立以来、機械加工部品を中心に切削加工、機械加工、表面処理、アセンブリーなどを行っておられます。B2B製品を主力としているパーツ精工さんですが、なんとアウトドア用グッズを開発しているのです!その中でも主力は簡易組立式ポケットコンロ「Pokeco」

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ブランド名はWee!Hub(読み:ウィーハブ)

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部品製造の会社がなぜ自社商品を開発することになったのでしょうか。Pokecoの開発秘話、そしてヒットした背景をじっくりお聞きしました。

開発事業部はナイスコンビ!

🗞大金さん、西川さんはそれぞれどんな業務を担当されていたんですか?

大金さん「13年前にパーツ精工に入社し、これまで旋盤とマシニングを担当してきました。10年以上旋盤をし、その後マシニングも勉強したという社内ではちょっと珍しい両方やってきた人間です。」

西川さん「私は販売部門を中心に、様々な部署を経験してきました。現在の開発事業部でもこれまでの部署で得てきた繋がりやデータは、資材調達や仕入れ先などの面で役に立っています。」

🗞趣味や好きなことはありますか?

大金さん「古い話ですが、ミュージシャンをやっていました。コロナ前はパーツ精工の従業員でバンドを組んでライブしたこともありましたね。西川さんにもボーカルとして参加してもらって、会社の忘年会で披露したり。笑」

西川さん「三郷市文化会館のホールでライブしたこともありましたよね。笑」

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🗞お二人はバンドメンバーでもあったのですね!しかもホールでのライブ経験もあるとは。ちなみどんな曲を演奏されているのでしょうか?

大金さん「オリジナル曲ですね。ライブで披露するのも自分たちで作詞作曲したオリジナル曲しかやりたくないと思っています。笑」

🗞オリジナル曲!作詞作曲もされるのですね。コロナ終息したら是非ライブに伺いたいです。他に趣味はありますか?

大金さん「あとは、幼い頃キャンプによく行っていて、自分が父親になった今も子供達を連れてキャンプに行くのが好きですね。子供が少し手を離れてきた今は、夜ウッドデッキの上で1人でお酒を飲む時間も大切です。弊社で開発したPokecoで肉などを焼くのが最高です。」

🗞大金さんはキャンプ好きなのですね。西川さんは何か趣味はありますか?

西川さん「私はイラストや書道を趣味で描いています。大金さんと比べたら結構インドアなタイプですね。笑」

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*西川さんが書いた文字をレーザーで加工したもの。素敵です。

🗞アウトドアな職人大金さんと、デザインが得意な西川さん良いコンビです。

三郷市に本社を構えるパーツ精工

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🗞パーツ精工さんの特徴はどんなところにあるのでしょうか?

大金さん「金属加工の一貫生産ができるところです。切削加工だけでなく、ワイヤーカットや焼き入れなど様々な加工を一貫して請け負っています。少量多品種製造のため、様々な協力工場とのお付き合いもあります。また、国内で埼玉県三郷市の本社工場、越谷市の表面処理事業部、福島県、鹿児島県に拠点があります。海外ですと中国(深圳)やフィリピン工場でも同様に備わっているので、どの工場でも品質の高い製品を製造することができます。」

🗞工場内の改善活動なども積極的に行われていますよね。

大金さん「週に1回、持ち回りで工場内を見回りし、5Sが行き届いているかチェックしています。その上で現場で改善したことなどを、2ヶ月に一度海外を含めて全工場合同で発表会をしています。その時に初めてお互いの工場がどんな改善をしているか知り、自分たちの工場にも取り入れるために方法を教え合うという交流も生まれています。」

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🗞2ヶ月に1度というと結構高頻度な気がしますね。

大金さん「コンスタントに続けていくにつれて、見えてきたこともあります。初めは工夫レベルの改善でしたが、最近はもっと本質的な改善に取り組まなければという声も出ています。小さな工夫を繰り返していくうちに、本来投資しなければいけない設備や環境の部分に気づき始めました。」

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*工具の在庫を保管する回転式のラック。本体や看板等なんと全て手作りです。

🗞現場でのDXやIT化は取り組まれていますか?

大金さん「まだ道半ばではありますが、工場の稼働状況を表示する取り組みは行っています。更に、機械の稼働を製品情報と結びつけて、製品ごとの稼働を細かく把握するところも行っていく予定です。」

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*機械の稼働率を色で表示。緑が稼働中を示しています。

初めての製品開発 何もかもが手探りだった・・・

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🗞Pokecoを開発したきっかけをお聞かせください。

大金さん「そもそも最初のきっかけは端材活用でした。製造過程で余って廃棄してしまう材料をなんとか活用できないかと考え、ピンゲージホルダーなどを自作していたのですが、結局商品にならないと本当の意味で活用できているとはいえないと思っていました。そこで商品として販売できるものを作ろうと、最初はペン立てを作りました。」

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*紛失しがちなピンゲージを保管するホルダーです。端材から作られています。

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*自由に仕切りの位置を変えることができるペン立て。

大金さん「このペン立てを作った時に、平面を組み立て四角いものを作れるなら、焚き火台とか作れないだろうか?という声があがりました。そこで、チャレンジしてみることにしました。これがPokecoの始まりです。」

🗞バラバラなものを組み立てて一体化させるという発想は大金さんですか?

大金さん「そうですね。市販されている製品にまどわされないよう試行錯誤した結果、燃料を乗せたまま動かして高さを変えられるという構造や、五徳の形や幅を変えられる構造になりました。ここはキャンプ好きとしてもこだわった部分で、フライパンだけでなく、缶詰などの小さいものを乗せることもできます。当時こういった構造の製品はなかったと思います。」

🗞なるほど。端材活用から始まり、開発事業部として製品開発に取り組まれてきたのですね。

大金さん「どちらかというと、当時は売り物を作るという意識はなかったんです。笑 例えば、私の妻がピアスを片方無くしてしまい、なんとか複製したいと話したら、西川さんがデザインを描いてくれて、加工したらそっくりなピアスができて喜んだり。笑 お互い色々なものを好奇心で作って、売れるんじゃない?!と盛り上がるようなそんな雰囲気でした。笑 開発事業部としての方向性が、まだはっきり見えていなかったんですよね。」

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🗞気になってしまうのは、会社や上司の反応ですが・・・。

大金さん「月に1度開発会議があり、社長や会長に向けてどんな商品を作っていきたいかプレゼンしていました。わからないなりに原価や利益を計算していましたが、反応としては“本当にその値段で売れるの?”という感じで。笑」

西川さん「これまでB2Bをやってきて、B2Cの製品が初めてなので当然ですが、値段や商品に対する基準を設定することからチャレンジでした。本当に手探りだったので、原価や売値、利益の話をしても「本当にこれで問題ないのか?」と考えが堂々巡りしてしまい、まずクリアしなければならない大きな課題の一つになってしまいました。」

大金さん「何を作ってどこでどうやって売るかという根本的なところから手探りでした。でもとにかく動かなきゃいけないということで、まずは販売場所の確保ということでネットショップを申請しました。広告宣伝はTwitterになるのかなと思っていました。」

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*お互いを個人商店に見立てて作ったという看板です。西川さん「ちょっとダサいのが良いんです」

予想を遥かに超えたクラウドファンディング

🗞なるほど。全てが手探りだったのですね。ネットショップ開設の申請をしてからはどうだったのでしょうか?

大金さん「最初に申請したショップは申請が通りませんでしたが、結果的にはその次に検討したMakuake(マクアケ)でクラウドファンディングに挑戦しました。」

🗞Makuakeを選んだ理由はあったのでしょうか?

大金さん「とある仕事でMakuakeというサイトがあることを知りました。知ったのは開発事業部として形になったばかりの時で、結構大変な時期だったんです。売れるものを作れという使命がありながらも、方向性が見つからず、その時は申請に至りませんでした。そこから少し時間が経って、販売場所を検討している時にMakuakeを思い出し、申請に至りました。あれよあれよという間にMakuakeの申請が通り、ちょっとびっくりしたのを覚えています。笑」

西川さん「Makuakeの方にも推薦していただき、じゃあ行きましょう!という感じになりましたよね。笑 しかも、Makuakeで掲載するまで2週間半くらいしかなく、大変でした。笑」

大金さん「友人に協力してもらいながら、自宅や会社など色んな場所で肉を焼いて毎日写真や動画を撮っていましたね。」

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🗞ページを拝見すると、写真もしっかりとした場所で撮られているように見えましたが、結構大変だったのですね。Makuakeを始める時はどのような思いでしたか?

大金さん「当初の目標としては、100台くらい売れたらいいねというハンドメイド製品を売るような感覚でした。しかし、始めてみると目標の100台は、1、2日で達成することができて、最終的には約600台応援購入していただきました。」

*クラウドファンディングの結果

🗞目標を遥かに超える台数ですよね。

大金さん「始める前は100台も売れないのではという不安が大きかったですが、予想を上回る結果でしたね。当時は本当にびっくりしました。」

西川さん「パーツ精工がある三郷市からの応援も影響が大きかったです。あとは地域のブロガーさんが記事にしてくれたことをきっかけに、色々な繋がりが生まれたり、三郷で作っているから買うよ!と言って購入してくださる方もいて、地元からの支えもとても有難いですね。」

*三郷市民に人気の地域情報ブログ「三郷ぐらし」 実はこちらのブログからパーツ精工さんを知り、今回のインタビューが実現しました。

🗞三郷市の応援も含めて、沢山の方がPokecoに注目していますね。

西川さん「7月12日よりオンラインショップを開設しましたが、そちらも開始40分で完売しました。欲しいと言ってくださるお客様全員に届けるために頑張らないといけないと思っているところです。」

大金さん「まずはPokecoを安定して供給できるようにしていかなければなりません。もっと大量に生産するとなると、人数を増やすことはもちろんのこと、製法そのものを変えていく必要も出てくると予想しています。そうなると、バージョン違いとして別なものを販売するなど、製造や販売についてももっと考えていかなければいけないですね。」

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*テーブル(実は中央にグリルが埋め込まれているんです)やディスプレイは手作り。秘密基地のような雰囲気でした。

🗞当面の目標はPokecoの安定供給といったところでしょうか。現在の製法へのこだわりはありますか?

大金さん「加工後の仕上げは丁寧に行っています。ヘアラインは一つひとつ手作業で加工していますし、アルミを強くするために塗料を塗る工夫もあります。工場のメンバーにも協力してもらいながら、手作業でやっています。」

🗞やはり外注に出すことは避けたいとお考えですか?

大金さん「そうですね。大変なこともありますが、応援していただいている方々の声を聞くと、やってやるぜ!という気持ちにもなります。しかしながら予想以上の反響があり、元々B2Bメインである為社内のキャパシティが足りずに、協力工場さんへも生産協力の依頼もしていかなければならないのが現状です。」

TwitterでPokecoファンは増えた!

Twitter活用も積極的に取り組まれていますが、Pokeco開発にあたってもTwitterを利用されていたとお聞きしました。

大金さん「Pokecoの機能に関して色々な方の意見が聞きたかったので、クラウドファンディングする前にTwitterでモニター企画を開催しました抽選で7名の方に実際に使ってもらって意見を聞いたり、社内のメンバーに使ってもらってレビューしたりもしましたね。」

🗞使っていただいた方々からはどんな意見が聞けましたか?

大金さん「燃料を置く板を動かす時が簡単に落ちてしまうという話が多かったです。使った方からの意見を貰えたことで、溝を入れて落ちにくくするという工夫を取り入れることができました。」

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🗞なるほど。実際に機能が改善されたのですね。Twitterを利用したモニター企画のアイデアは作戦会議の中で閃いたのですか?

大金さん「クラウドファンディング前に、注目を集めたいという思いもありました。注目してもらうことができれば、商品に対するアイデアも貰えますし、応援していただける人も増えるだろうと。」

西川さん「Pokecoに対してどのくらい注目してもらえるんだろうという興味もありましたね。モニターをして気に入っていただいて、クラウドファンディングで応援購入していただいた方もいらっしゃいますし、企画含めてTwitterでの発信は、Pokecoのファンになってもらうきっかけになっていると思います。」

大金さん「細かい仕様や設計など手探りで進めていく中で不安もありましたが、Twitterを通してアイデアや応援のメッセージをいただくにつれて、製品に対する自信も少しずつ持てるようになりましたね。」

ものづくり企業が一般販売をするという挑戦

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🗞一連の動きに対して、パーツ精工の方々はどんな反応でしたか?

大金さん「最初は我々もそうだったように、何をしているかわからない人たちのような感じで思われていたところもありますが、そうだった時期を見ていてくれたからこそ、こうして盛り上がっている状況を見て感慨深いね・・・と言ってくれています。」

🗞手探りの状態から形にする難しさは、社内の方々が一番感じているのかもしれないですね。

大金さん「これまでB2Bで何かの一部になる部品を製造してきているので、加工したものがそのままお客様の手元に届くというのは、ある種の感動なんですよね。私は長年現場で加工をしていたのでその気持ちがよくわかるんです。
それに、現場で作業しているメンバーから、材料や加工のコストなどの意見を貰うこともあります。つくづく、様々な人に協力していただきながら開発事業部が成り立っていると感じます。」

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🗞パーツ精工のメンバーでありながら、開発者、そしてユーザーでもあるというお二人はPokecoをどのように活用していますか?

大金さん「1人ウッドデッキの上で肉を焼きながら楽しんでいますね。あとは、食卓で家族と食事する際にも使ったり、アウトドアじゃなくても使えます。Pokecoも、今後開発する製品も、まずは自分が好きになって虜になりたいと思っているので、日常的に使っていますね。西川さんはキャンプをするようなタイプではなかったんですが、自宅でPokecoを楽しんでいるんだよね。笑」

西川さん「そうなんですよ。笑 ベランダに小さいテーブルと椅子を用意して、1人だけの秘密基地を作り、Pokecoで肉を焼いてお酒を楽しんでいます。

大金さん「家でやるとWi-Fiが入るので、Pokecoで肉を焼きながらお酒を楽しみつつ、動画を見るということもできるんですよね。笑」

西川さん「キャンプなどアウトドアは詳しくありませんが、Pokecoは好きです!笑 私のような方でも気軽に非日常を味わえて楽しいと思います

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🗞アウトドアでも身近なところもでも活用できるのは魅力的ですね。
今後の開発事業部の目標をお聞かせください。

大金さん「ブランド名である「Wee!HuB」という名前は、人と人を繋ぐ中心になりたいという意味が込められています。現在はアウトドア商品に取り組んでいますが、そこに縛られずにカテゴリーを広げて”人を繋いで、豊かになれる製品”を作っていきたいと思います。社長から1年くらいは2人の思うようにやってみてと言われているので、そう言っていただけているうちに。笑 」

🗞個人の目標はありますか?

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大金さん「Pokecoを中心として現在作っている製品はマシニングでの加工が多いのですが、開発事業部にある加工機ももっと活用したいなと思っていますね。旋盤を使って加工するような丸物などにも興味がありますね。時間もコストもかかりますが、工夫して乗り越えたいと思っています。」

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*開発事業部にある加工機

西川さん「自社の通販サイトができましたが、まだまだ持っている力を発揮できていないと思っています。Pokecoという存在を知ってくれている方だけでなく、今後も継続して注目してもらえるために、SNSなどを活用しながらアプローチ方法を極めていきたいです。また、お問い合わせの返信やTwitterでの発信では“心のキャッチボールを大切にしよう”という社訓を大切にしています。Wee!HuBのファンになってもらえたら本当に嬉しいです。」

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🗞中小企業でクラウドファンディングや自社製品開発に挑戦しようとしている方々へのメッセージをお願いします。

大金さん「愛を込めて、情熱や思いを伝えることは本当に大事だと思います。私たちはそういう目線で作ってきました。製品はもちろんですが、思いに共感して応援してもらったと感じています。」

西川さん「自分たちが満足できないものは出したくないという気持ちは強かったです。」

🗞ものづくり企業で働くメンバーとして、読者の方へのメッセージはありますか?

大金さん「例えば旋盤をしてきた人が、マシニングも覚えてと言われたら、仕事が増える・・・とネガティヴに捉えてしまう人もいるかもしれません。私も旋盤を10年以上やってきて、マシニングも担当するとなった時、正直当時は億劫でした。でも、結果的にかなりスキルアップに繋がったと感じていますし、開発事業部としての仕事にも生かされています。挑戦は不安も付き物ですが、踏み出してみることは大事だと感じます。」

西川さん「私も事務でありながらボール盤で穴あけしたり、レーザーしたり色々なことをやってきました。その度に新しい発見もありますし、挑戦は確実に自分のスキルになっていると思います。」


聞きたい!

最後に、『今の自分のキーワード』を一言で表していただくコーナー!
ものづくり企業のメンバーとして働く上で、今大事にしていることや、現在の心境、目標など、今の自分の気持ちを素直に表現してもらう企画です。

Wee!HuBの決意を込めて書かれたという色紙をお二人に持っていただきました。まず自分達が楽しみたい!遊び心を忘れたくない!という思いが溢れています。“けどちゃんとやる”という付け足しもいい味出しています。笑

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記者中野より

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開発の仕事に携わるのは初めてというお二人でしたが、お話を聞いていくと大金さんはマシニングと旋盤のご経験があったり、西川さんはデザインが得意だったりと、開発事業部になるべくしてなった方々であると感じました。

B2Cに挑戦する製造業は年々増えていると思います。2016年のものづくり白書では、マーケットの拡大を測る上で異業種や異分野への参入は重要だと述べ、成功したいくつかの製造業を取り上げています。既に自社の技術を活かしてB2Cに乗り出そうとしている製造業も多いのではないでしょうか。

しかし、必要だとはわかっていても異業界への参入の壁は高いです。パーツ精工のお二人は、商品開発に集中できる環境を活かし、じっくり試行錯誤したからこそ愛される商品を生み出すことができたのではないでしょうか。また、地元の方々からの応援も力になったとおっしゃっていました。中小製造業が新たなものづくりをする際、地域や町を巻き込んで展開していくことは一つのキーになるかもしれません。

中小製造業でB2Cにチャレンジしようとしている方がいらっしゃいましたら、是非その思いや悩みをお聞かせください。そして、取材させてください!