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愛美 第2話

「恋愛は面倒くさい、恋人は要らない。」

と、言う本心には

過去、恋愛で深く傷ついた経験から
もう傷つきたくないって自分を守る為の壁。

っていう、
歌詞にもできそうなエピソードが隠れている。

・・・場合と、

「相手は君じゃない」というお断りの言葉か、
または
「遊びだから」のお知らせだ。

・・・君はじゃー今日、なぜ、ここに来た?


年末の失恋からの年明けの決意で、アタシは出会いを求め
いわゆる合コンに出陣したわけなんだけど・・・

けども!!

なんなの?

「幹事です!」って顔に書いてあるかのような盛り上げにだけ徹する男、
もう鼻からお目当ての子が決まってる男、
自分は来たくて来てんじゃない(本当は自発的に参加)的なよそ顔で場に馴染もうとしない男、

に加え、合コンに来てるくせに、そんなの求めてねぇ宣言の男。

なんなの?

今度はその心の叫び顔でセッティングしてくれた友人を凝視する。

「あー・・・あれだ、ホラ、まぁ楽しんで食べて飲んで帰りな!気分転換!!」

って、気分転換どころか、逆にストレス溜まって帰りそうですけど?!
もういい、そんな簡単に出会いなんてあるワケない。

そう、そんなのわかってる。

でも全く期待しないで合コンに行く、とか意味ある?
期待するから行くんでしょ?行くから期待するんでしょ?

あ、中にはいるか、特別階級。

「頼まれて」とか「とりあえず来てって急に言われて」とか
あたしは望んでなかったんだけど、友だちが~~~って

・・・いる、今日、ここにも、いる。

もうじゃーさ、そういう子は戦いに一切参加しないでもらえるかな。
ワザとイケてない格好で来るとか、極力喋らない、とかさ。

頼まれたりしないと来ない場なんだろ?
必要ないんだろ?

なに一番楽しんじゃってるのよーーー!!

っていう視線を幹事の友人が察知し、メニューで遮る。

「さ、オカワリ注文しよっか?ん?」

「・・・うん。同じやつ。」


だって仕方ないじゃないか。

こんな場でも勝ち残れない現実、本当はそれに憂いてるんだよ。
どんな相手にだって、求められるような女になりたい。

じゃなきゃ、この人の一番になりたい!って時、
なれる確率がグッと上がるのか絶望的なのかってトコに影響ないこともないんじゃないかって思うわけ。

・・・ヤならソッコー断るけど。

誰でもいいわけじゃない、
自分の好きな人の一番がいい、絶対。


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