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君はそれでも、スープを飲むかい。

しばらく文を書かないと、何を書きたかったのか忘れる。踊りなどに関しては、寝かせることが出来るが、文を書くことに関してはわたしは全くといっていいほど寝かせることが出来ない。前から書こうと思っていたことを、とりあえず書く。途中まで書く。だがしかし、どこかで歯車が合わなくなり、途端に書くことをやめる。放置する。忘れる。思い出す、そして続きを書く。だが何かが違うとわかる。書くことをやめる。消す。これを繰り返している。物書きの友人がいる。彼は、ある時こう言っていた。「書きたいものが降ってくるのは、天才だけだ。俺は違う。だから無理矢理でも捻り出す、そうして書く。それの繰り返しだ。天から何かをもらえると思ってること自体が、烏滸がましくて俺には出来ない。」彼がそこまでの努力をしていようとは、おそらく周りのひとはわからないだろう。持ち合わせた天賦の才を発揮して、世に作品を送り出している、そう思っているのだろう。動画日記を更新して、早1年が経った。お陰さまでチャンネル登録者様も増え、視聴率も上がり、本当に嬉しく思っています。この場を借りて、お礼を言わせてください。この動画日記を始めたのは、いろんな理由があるのだが、1番はとあるひとのチャンネル動画数が700を越えていたことを目の当たりにしたからである。わたしも、このひとに追い付きたい!それにはどうしたらいいのか•••。そうだ!毎日更新すれば1年で365は投稿できるぞ、という安直な発想ではじめたのが、この動画日記なのである。365とまではいかないが、300を越える動画を投稿することには成功した。さらには、はじめはみんな何とはなしに面白がっていてくれたことが、1年も続けると「これもひとつの生き方ですね。」という言葉をかけてもらえるようになった。確かに、言われてみればこれもまた、ひとつの生き方だと、動画社会の現代ならではのものなのだと実感しているのも事実である。そうは言ったものの、結局きっかけとなったひとは既に900以上の動画を更新していた。追い付け追い越せの想いは持っているが、やはり大幅に遅れを取っていることは否めない。ま、競走ではないので、そこのところは気楽に行きたいと思う。お手柔らかに、というやつだ。今日でギプスついに外れるかもしれない。生きていて、こんなに嬉しいことがあろうか、というほどに嬉しいことだ。最近では右手が少しずつ使えるようになり、そしてリハビリも兼ねていろんな動きをしなければならないため、ようやく日常生活において兆しが見えてきた。お風呂や着替えはそこまで大変ではないのだが、やはりご飯を食べるのと食器を洗うのが億劫で本当にしんどかった。ただでさえ、食欲があまりないのに食べる行為自体が面倒になると余計に食欲が無くなってくる。ちょうど骨折をする1週間前のこと、なぜだかわたしはイソップ物語を思い出していた。諸君はご存じだろうか、「狐と鶴のご馳走」という話だ。ある日狐が、鶴に向かってこう言う。「先日はお世話になったので、家でご馳走を用意しますよ。食べに来てください。」そうして鶴が狐の家に行くと、平たい皿に入ったスープを出される。鶴は嘴が長いのでそのスープを飲むことができず、悲しい思いをする。しばらく経った後、今度は鶴が狐に向かってこう告げる。「狐さん、狐さん。こないだは大変お世話になったので、今度はわたしがご馳走しますよ。ぜひ、お家に遊びにいらしてくださいな。」そうして狐は鶴の家に遊びに行くと、今度は口の細いツボのような器に入ったスープが出てくる。狐は口が器に入らないため、スープを飲むことができなかった。この物語の教訓は簡単に言えば、因果応報なわけだが、なぜだかわたしはこの話がずっとずっと頭のなかを反芻して回っていた。そう、それは回転木馬やオルゴールのように、スイッチを切っても止まらないメロディーのように流れ続けてはわたしの脳細胞を刺激していた。なにか思い当たることでもあったのだろうか、潜在意識になにか滞りがあったのだろうかと、そんなようなことばかりずっとずっと考えていたのだが、手首を怪我したとき、総てのことが府に落ちた。単純だが、当たり前にできていたことができなくなる、ということを味わう前触れや直感のようなものだったのだと理解した。わたしの場合、ツボならまだいいが平たい皿は未だに天敵である。使うのも洗うのも、充分にはいかない。だがそれを知るのと知らないのとではおそらく、人生の厚みは全くといっていいほど違ってくる。両手が使える喜び、こんな奇跡があるのかと毎日毎日思っている。もちろん、右手が使えなくともできることはたくさんある。その結果、左手でできるようになったことはたくさんあるが、それでも右手が少しずつ使えるようになってくるとやはり両手が使いたいと思ってしまう。人間とは、弱いものだ。脆いものだ。そんなことを感じながら日々を暮らしている。そんなこんなで、この記事を書いている間に診察室に呼ばれ、ついにギプスが外れた!とてもうれしい、開放的だ。こないだに比べると、あまり右手首に軟体生物のような感じは見受けられなかった。今日からお風呂に右手を浸けることもできるらしい。ということは、いよいよ手首を上下に動かす地獄のリハビリ生活スタートだ。この気持ちを糧に、レベッカちゃんとの最後の2週間を楽しもうと思っている。

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