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イタリアの病院や空港や大きな駅にある施設とは?

はじめてイタリアで足を運んだ病院は、ガッリエーラ病院という、やや歴史的な建物で、ガッリエーラ公爵夫人であるマリア・ブリーニョレ・サーレ・デ・フェッラーリ夫人によって1877年にジェノヴァの高台に建造されたものだった。

ちなみに、ジェノヴァの中心地の中心であるデ・フェッラーリ広場の名称は、彼女の夫のラッファエレ・デ・フェッラーリ侯爵から来ている。(よく尋ねられるが、高級車のフェッラーリ家とは別)

はじめて足を運んだ病院と言っても、付き添いで行っただけで、直接わたしがかかったわけではないのだが、実際には、予約していた医師が来ていないものと勘違いして帰ってしまったので、思いがけず無駄足を踏んでしまった。。。
しかも、その医師は近くを通ったようで、「あぁ、あなた、ベトナム人の女の子(わたしのこと?)の近くにいた人?」と言ったそうだが、中国人や韓国人ではなくて、「ベトナム人」という言葉が出てきたのには、なんだか笑えた。
ジェノヴァに在住するアジア人の中でベトナム人はあまり聞かず、今までにひとりもここでは出会ったことがない。
そして、わたしの中のベトナム人女性のイメージは、東京のある区主催の国際交流パーティーで目にした人たちがベースにあったのだが、日本人と比べるとわりと小柄で、やや肌の色も浅黒めという感じだった。一方、わたしは小柄でも小麦色の肌でもなかった。(後に、こちらのドキュメンタリー番組で、ベトナム人女性も、日焼けを嫌って、日本にあるような、ロングアームカバーやロンググローブを身に付けて自転車やバイクに乗っているのを観たが)

そのエピソードも意外だったが、それとは別に驚いたのが、病院内に大きい礼拝堂があったことだ。普通の教会ぐらいに天井も高く、ベンチもたくさん並んでいた。通路からたまたま見えて、病院なだけに、万が一の時には、そのまま葬儀もできるのか?と、ちょっと縁起でもない……と思ったものだ。

そのことを、後に、イタリア語クラスに来ていたアメリカ人の留学生で神学(キリスト教従事者になるための学問)を学ぶ神父の卵の彼に尋ねてみたら、それはごく普通のことで、アメリカドラマシリーズで見るようなハイテク最新の病院内にも、そういった場所はあると言うのだ。反対に「日本の病院には、患者やその家族が心を落ち着けるような静かな場所はないの?」と尋ねられた。
わたしの知る限りでは、日本の病院内には、神社やお寺のような場所はないというか、見たことがないのだが、どうなのだろうか?

とにかく、病院内に礼拝堂があるのは、そのまま葬儀をするわけではなく、患者やその家族が気持ちを落ち着けるためのようである。

この礼拝堂は、実は、イタリアでは、空港や大きめの鉄道の駅構内にもあることを、後に知った。教会(礼拝堂)のイラスト付きの案内がきちんと出ているのである。その場合は、必ずしも歴史的な建造物ではなく、現代的な部屋かもしれないが。

イタリアはカトリック総本山のバチカンのお膝元だが、こういったところにも、宗教との結び付きがあるのだなぁ、と、お国の違いを感じた一面である。

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