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音楽にハラショー #書もつ

先日、フォローしている3児のパパさんの記事に「ハラショー」という言葉を発見しました。感動的な場面・・登場人物にもいない名前・・文脈的には、日本語ではなさそう。

日頃から、ロシア人の友人がいないために、それがロシア語で「ありがとう」を意味する、という表現であることに気がつくまで、かなり時間がかかりました。

そして、その思考の中で、ある作品が浮かんできました。ハラショーという言葉をどこかで見かけたことがある、どこだったかな。

たしか、ロシアの・・指揮者が言っていたような。

あれだ。オーケストラを扱った作品に登場したロシア人だ。もうこれで、物語の大きな展開はバレてしまいました。

オケ老人
荒木源

僕も客席にいたかった。

音楽を描く作品を読むと、いつだって同じ思いになリます。その作品から音が聞こえたらいいのに。

複雑にはならず、絶妙に編まれた物語の楽しさと普遍的な音楽への尊敬に溢れ、楽器や人が鮮やかに描かれていました。

作家の出自もあるのか、シリアスかつ無理のない設定で、心地よく読み進めることができました。音楽をやっていた身としては、身悶えするような作品で、作中の曲を聴いたり、映画を観たりしたいと、強く思う読み終わりでした。

人間の成長に、音楽や物語は不可欠なものだと、やはり確信するのでした。

趣味は、いくつになっても元気を与えてくれます。僕は、中学校で吹奏楽に出会い、大学に入ってビッグバンドでトランペットを吹いていました。卒業後も、10年くらいは仲間と演奏活動をつづけていました。

いつしか、それぞれそれぞれのメンバーが忙しくなったりして、なかなか演奏が出来なくなってしまいましたが、とてもいい時間を過ごしました。

ひとりで楽器を吹くことも楽しいのですが、大勢でひとつの曲を作ること、そしてそれを誰かに聞いてもらうこと、それは緊張もするけれど、とても楽しい経験です。

音楽を作る喜び、そしてその難しさを語る物語はいくつもありますが、この作品に出てくるのは、元気な老人たち。ボケならぬ、オケ(=オーケストラ)にハマり、それを指導する若手のイライラと発見、そして成長を描いた物語です。

結成から、コンサートの開催まで・・一般的にオーケストラの結成はとても大変なイメージですが、同じ趣味をもつ人たちが集まるだけで、楽しくなるし、何かできそうな気持ちになります。

音楽には才能も必要な場面もあるし、才能がある人っているんだなぁと、よく感じていましたが、この作品にもそんな人物が出てきます。そんな展開が、僕には物語を身近なものに感じさせるのでした。

世界的な指揮者であっても、素朴で美しい原体験があることが描かれたシーンもあり。そうそう、音楽っていいなと改めて感じられる、温かい作品でした。

古本屋さんで、この作品を買いましたが、なぜか二日後にも同じ店で購入。映画化されたことにともなってカバーが変わっていたので、つい買ってしまったようです。・・作品のタイトルが”オケ”で良かった。

かわいいサムネイル・・マトリョーシカと楽器っていいですね。infocus📷さん、いつもありがとうございます!

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