見出し画像

適応障害になって退職をした私の心境

2023年の5月に適応障害になって、2024年の1月で新卒で入社した大手メーカーを退職した。

まさかこんなにも早く女性としてのキャリアについて、そして会社を辞めるという決断をすることになるとは1年前の私は思ってもいなかったな。
(私が適応障害になったあたりのお話は過去の投稿をご覧いただければと思います。)

次の仕事はまだ決まっていない。
休職している間に転職活動ができるかと思っていたが、思いの外できる体調ではなかった。
そんな中で退職した私は心底スッキリしている。
そして前へと明るく進めている。
自分でも驚くほど、退職をするという決断が私の心の最後の詰まりものだったみたいだ。

側から見れば、社会人2年目(春から3年目)、国立大学卒、大手メーカー総合職の私が、今の環境を捨てるなんて勿体無いとか、もう少し決断を待ってみては?と思われたりするだろう。
私自身も、ずっとそこは気になっていた。
まだ転職で胸を張れるほどのキャリアはない。そして大手企業であるからこその特権である福利厚生の良さはかなりありがたいものだ。
今もし転職をするとなれば、この企業と同等もしくはそれ以上の企業へ転職するのはかなり難しいということはなんとなくわかる。
だからこそ、この環境でもう少し武器を蓄えるべきなのではないかと悩んでいた。

ただあるとき、「なぜ私はこの企業に入ったのか」という初心に戻った
入社時私はこの会社の魅力とともに課題も感じ、その課題解決を私の大きな目標にしていた。
私のこの熱意は面接時、役員たちから高評価で、まさに我々が考えていることなんだといっていただいた。それほどしっかりとした目標を持ってこの会社に入った。
「今私は、ここでその目標を追い続けたいと思ってる?」と自分に問いかけた。
答えはNOだった。

2年目で、しかも2年目のほとんどは会社を休んでいたのだから正直私は知らないことがたくさんある。だからあまり大口は叩けない。
でも、そんな私でさえ感じた違和感は、絶対に見過ごしてはいけない違和感だと思った。
今感じている少しの違和感は、のちに大きなトラブルを引き起こす
そう思っている。恋愛や人間関係だってそうだ。

私が退職した大きな理由は「この会社で働いていくビジョンが見えなくなったから」である。
こういうとざっくりして聞こえるが、1年後5年後10年後、私がこの会社で働いている姿が想像できないんだ
仕事をする上である程度自分のキャリアを想像するだろう。
2年後にはこういうことに携わってみたい、3年後には何か大きなプロジェクトのリーダーに、そんなふうに目標をある程度立てたい。
当然それ通りに進まないことも多いだろうし、途中で大きな軌道修正があることもあるだろう。
それでも、今の時点で全く想像できないというのは大問題だと思った。
会社員である以上、所属している会社のために働くことになる。
部署によって会社における役割は異なってくるが、会社の利益を上げるのがいちばんのミッションだろう。
もちろん一人の人間としての目標や、社会に対しての使命など人それぞれ思っていることはあれど、まずは会社に属しお金をもらっている以上は会社のために自らの役割を果たさなければならないと思っている。

なぜ2年足らずで私がこのビジョンを失ってしまったのか。
理由は一つではない。
昔ながらの慣習の残る体制、無理な人員異動、ワークライフバランスに対する意識の低さなどさまざまだ。
この会社で働いていくということは、私は今大切にしたいものを手放すことをせまられると感じていた。
人によってはハラスメントとも受け取ることができるかもしれない。
結婚や女性の働き方に対してのデリカシーのない発言が多くみられたことは私の中で退職を決める大きな要因となった。

ワークライフバランスという言葉はもう今では当たり前だろう。
しかし私はどちらかというと、“ワークインライフ“という考え方だ。
あくまで仕事は生活の中の一部の要素。仕事を理由に生活で何かを我慢しすぎたり犠牲にすることは可能な限りしたくない。
もちろんタイミングによって今は仕事を優先するときということはあるだろう。
しかし、自分にとって人生の大きな決断や譲れない生活観を犠牲にしてまで今の仕事を優先したいとはどうしても思えなかった

今の私には大切にしたいと思うことがいくつかある。
彼との将来のこと、私が今後身を置く環境。(住む環境)
今の会社にいたら、私はこの大切にしたいことを大切にできないどころか諦めなければならなかった。そして諦めるほど今の会社や仕事に魅力を感じることができなかった。
いつかこの問題について考えなければならないだろうなと入社して1年経った頃に思い始めていたが、まさかその後すぐにそうなるとは…。
でもタイミングが早まっただけ。じゃあ今のタイミングで私が譲れない部分は?何を大切にしたい?そう何度も問いかけても毎回答えは一緒だった。

私の人生だ。
いくらその会社に属していようと、人生の歩み方を決めるのは私だ
その歩みの途中で、会社が大きな障害になっているならその障害をまずはどかさなければならない。
そしてまた自分の歩みを進めていく。

そしてもう一つ、私が退職しようと思った理由がある。
「私もこのままここで働いていたら、目から光が消えてしまうのかな」
先輩社員、上司を見ていて、生き生きと仕事をしている人をあまり見たことがない。
社会人ってみんなこんなもんなの?と最初は思った。
でも彼に話を聞くと、私が知らない社会人の姿があった。
私は新入社員として目標を持って仕事をしていたとき「まぁそのうちいろいろわかって目標とかどうでも良くなるよ。とりあえずお金もらえたらいいや。」そう言う先輩も多かった。
確かにそう思ってしまう気持ちもわからないではない。理不尽なことだってつきものだし、頑張っている人が損をしたりする。
だけど、人生の中でかなり多くの時間を占めている仕事に対して、何の目標もなんのやりがいもなく、ただお金をもらうためだけに働いているなんて、私はしたくなかった。
まだ若いからそう言えると言われることもある。でも、若い時くらいそう思わせてくれ!!!と言うのが私の本音だ。
若者から光を奪わないでくれよ!!!!!!

でもきっとここにいたらそれが普通なんだと錯覚してしまう。
私の感覚が麻痺してしまう。本当は世の中には、仕事に対して目標があって、仕事での自分の役割に誇りを持っていて、または次のステージに向けて自己研鑽している人だってたくさんいるのに。
そう思った。
私が麻痺しなかったのは彼のおかげだ。彼がそばで私の目標とする社会人の姿を見せてくれていたから。

そんなこんなで私は無職になった。
でも大手企業、メーカー、営業職を経験してまた新たに自分の可能性や方向性に気づきがあった。
入社したことも退職したことも後悔していない。
ここで出会ったご縁は本当に私にとって宝物になった。

次私はどんな道を築いていくか、どうかお楽しみに!

この記事が参加している募集

#この経験に学べ

54,021件

#仕事について話そう

109,852件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?