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そろそろオタ活を辞めて現実を見たい


「アイドルを推すこと、そろそろ卒業したい。」



 私は、いわゆるオタ活を小学3年生の頃から大学4年生になった今まで、続けてしまっている。


まだ学生という立場でありながら、お小遣いやアルバイト代の大半がオタ活に消えていく。
ライブに行って、グッズを買って、ファンクラブに入って、CDやアルバムを買って、握手会やサイン会に狂ったように、そして平然とお金を落とす。



アイドルを推すことが悪いとは少しも思っていないのだが、私は私のアイデンティティからオタ活を切り離してみたいのだ。
あまりにも浸透しすぎてしまって現実逃避をしているのが嫌なのだ。



満たされない何かがある


 私は、非常にヤバイオタクである。


推しを彼氏だと思い込み、自分のことをこれっぽちも知らない推しに少しばかりの怒りと諦めすら浮かんでくる。私の口癖は「来世で成功する」で来世は何らかの形で推しと繋がりを持ちたいとすら思っている。

幸いにも、私の理性は今まで正常に可動しており、ヤバイオタクは脳内で完結している。行動しちゃってたら、いよいよヤバイ奴なのだが。



学生の少ない収入を全部オタ活に注いでしまうのは、冷静に勿体無い。
まだ若くて、大切な20代をアイドルという架空の存在に捧げてしまっていいのか。
もっと将来のために投資したり、家族と旅行したり、贅沢をしたりした方が有意義なお金の使い方ではないか。


と何度も思ったことはあるが、一度知ってしまったキラキラしたアイドルから目を離すことなどできるはずがない。後は沼っていくのみだ、抜けられない逃げられない。




あともう一つ、私が推しという存在を作って逃げたものは恋愛である。


いわゆるリアコ(アイドルに本気で恋をしている)で、年齢=恋人がいない歴なことにも何とも思っていない。



最後に恋をしたのは、中学2年生の頃だった。小学生の頃から好きだった彼に告白して、見事に振られた。
高校は女子校に進んだため、恋愛をしないことを正当化できたし、
大学はコロナで潰されオンラインになったので、異性と関わる機会もそうなかった。



友人に勧められて、マッチングアプリを入れてみたこともあったが一週間も続かなかった。

メッセージのやりとりは面倒臭いのに、いきなり会うのは怖いし嫌だと完全に恋愛を舐めているので、恋人などできるはずもない。本気度が足りないのだよ!と分かっているが、あまりにも恋愛と自分を隔離しすぎて、理想が高くなりすぎてしまったのだ。



ときめくという感情は、アイドルがしっかり消化してくれるから満たされている。


アイドルと脳内で疑似恋愛していれば、傷つくこともないし自分思い通りの世界がそこには存在する。こんなにも居心地のいい世界(私の脳内の妄想)を知ってしまったから、作ってしまったから、もう現実で恋愛ができる気がしない。



さらに、恋愛感情は、漫画や小説、映画から摂取すれば十分。
対して恋もしたことないのに、恋など大したものでないと舐めている。そして現実で人を好きになるという行為を忘れた。



だが、アイドルにリアコするということはかなりリスキーである。アイドル、推しにだって愛する恋人がいても決しておかしくない。アイドルだから、恋愛はするなは傲慢な態度だと思うが、同時に隠して欲しいと思ってしまうのは、ファンのエゴである。


アイドルは、歌って踊って日常を彩ってくれる存在なのに、恋愛感情を勝手に持たれて熱愛が発覚したらプロ失格だと袋叩きされてしまう。



ここまで読むと私はアイドルの恋愛に対して寛大なのではと錯覚するが、全然違う。
推しに熱愛報道が出るたびに、私はひどく病み落ち込む。


噂されている推しの恋人を嫌いになってしまうくらいには、推しの熱愛に厳しい。


それもそのはず、私は推しが自分の恋人だと思っているからだ。



現実を楽しみたい


 新曲を待ち望むあのワクワクした気持ちや、ミュージックビデオを観た時のときめく気持ちや、ライブで実際にアイドルを観た時の多幸感が忘れられず、ずるずると続けているオタ活。




もちろんアイドルに全振り生活も楽しいのだが、のめり込みすぎて自分の人生を無駄にしているから改めたいという話。



少なくとも私は、清くアイドルを推せるタイプではない。
どうしても彼氏にしてしまうし、自分を好きだと勝手に思い込み、都合のいいようにアイドルを使ってしまい病んでしまう。





お金も時間も恋も自分に使って自分で体験したいのだ。



何十万かけて、たった30秒しか話せないアイドルではなく、
会いたいといえば会えて、私の名前を呼んでくれて、実際に現実で触れ合うことのできる恋人が欲しいのだ。欲しすぎる。




もう少し、金銭的にも精神的にも成熟してから、アイドルを推すことにしようと思う。



と書きながら、明後日に控えている推しのオンラインライブを購入してしまった。きっと、私は生涯オタ活をしていそうだと恐怖すら感じている。

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