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文章力って何だろう?

私は、社会人3年目の27歳男性です。
これまでまーったくnoteなんてやろうと思ったことはなかったのに、
あるきっかけで思い立ち、早速アカウント作成。初投稿です。

私は、建設コンサルタントという業界で働いているのですが、
まあざっくりどんな仕事かと言うと、
道路、川、ダムなどの、
いわゆる「社会インフラ」ってやつらを整備するお仕事をしてます。

その中で私は、「水防災」に関わるお仕事をしていて、
今ではよく耳にすることの多くなった「ハザードマップ」を作ったり、
台風の時などに、どうすれば住民が安全に逃げられるかを
考えたりしています。
堤防やダムの工事などは、俗に「ハード」というのに対して、
私の仕事は俗に「ソフト防災」にあたります。(やりたかった方です)

今している仕事をもう少し深堀してみます。
そもそも、日本の川の安全は、
各地域の河川事務所(国)に守られています。
でも近年では、毎年日本のどこかで洪水が起きていて、
解決すべき課題は山積み。

河川事務所のお仕事の1年の流れをざっくり説明すると、
・4~6月:梅雨の大雨に備えて、
  自治体、県、国、鉄道会社、ライフライン会社などなど、
  みんなで集まって会議したり、その準備をしたり。
  大雨に備えて、うちはこんなことしていくよとか、
  こんな良い情報あるよとか共有しながら、
  とにかく大雨気を付けよーねとか、集まって話す。
・7~10月:数日後に台風が来そうとなったら、
  被害に備えていろいろ準備したり、
  もし被害が出たらその対応したり。
・11月~3月:次年度に向けて、
  それぞれの地域で課題になっていることを解決するための事業推進。
  例えば、A地域は特に危険だから優先して避難計画作ろう!とか、
  B市からハザードマップ作りたいと言われたから、
  その支援をしよう!とか、
  C町のD小学校で防災教育やるから協力しよう!とか。  

※ここに挙げたのは、私が仕事で関わる一部分です。
 もちろん他に、堤防作ったり、大雨に弱い地域の調査をしたり、
 法律でやることになっている、多岐にわたる事業に追われる一年です。

と、いろいろ書きましたが、
この1年通して行われている河川事務所の事業を、
お手伝いしてお金をもらっているのが、大体の私のお仕事です。

とは言え、実際の日々の作業といったら、
Word、Excelの事務作業がほとんどだったりします。

上でも書きましたが、
結構多くの主体が関わる事業なので、
何をやるにも、その関わる人たちに納得してもらう必要があります。
まずそこで説明する資料が必要になります。

もちろん、醍醐味である避難計画を作る!とか、
ハザードマップを作る!とかの仕事もありますが、
それを作るためには、その地域の地理地形的特性や、
環境的特性などの調査も必要ですし、
どこの地域が危険かを可視化するには、
リスクを評価するための細かい数値を整理する必要があります。

また、いろいろな主体が集まる会議に向けて、
数十の自治体や民間組織から提出された資料を整理したりと、
「あれ?これって自分がやりたかった防災??」
となるような事務作業ばかりだったり。

極めつけは、国の予算の切れ目となる毎年3月末の工期に向けて、
我々は、大量の報告書作成マシーンと化します。
ちゃんと業務をやりましたよ!と認めてもらわなければいけないので、
とにかく1年でやったことを、報告書に書いて書いて書きまくり、
ようやく地獄の繁忙期が終わります。

何が言いたかったかというと、
知らない誰かを納得させるためにはどうしたら良いか?
を考えながら資料を作ったり、
この業務では、こんなことをやって、
私たちはこんな良い成果を出しました!
と報告書にまとめたりと、
割かし、ロジカルに誰にでも伝わり、納得してもらえるよう、
文章を考えたり作成したりする仕事が多いのです。

なので、長かったですが、
ここまで読んでいただいた文章も、
そーれなりに人並みには、
分かりやすく書かれていたのではないかと思っています。
これまで、ありがたいことに、
「文章力あるね」と褒めて頂いたこともあったので、
自分は文章力のある方と自負していました。

ただ、そんなある日、
私は同棲している彼女がいるのですが、
もしかして、彼女の方が「文章力高い!?」と思う出来事がありました。

最近私は自炊にハマっていて、
彼女が、私の作った料理専用のインスタアカウントを
開設してくれたんです。

記念すべき1投稿目の油淋鶏。
折角だから、作った私が紹介する文を考えてみました。
私「揚げ焼きなので処理も楽チン。
  半日かけて漬け込んだ鶏肉のジューシーさは絶品!」
そこまで悪くはないと思います。
正確には覚えていませんが、こんな感じの紹介文を書いたと思います。

これでアップしようかと思っていたら、
隣で彼女も紹介文を考えていました。
彼女「中華×鶏といえばコレ。
   甘辛な味付けに刻んだネギがアクセントになって、
   ごはんが進むがっつりメイン!」

これを見て、開口一番「参りました!」と言っていました。
元々、彼女からも文章力は褒められることが多かったので、
まさか彼女に文章力で負ける!?悔しい。。でもすごい。。
と開口一番「参りました!」が出ていました。
別に世間的には、彼女の紹介文も普通かもしれません。
私の言葉選びのセンスが無いだけかもしれません。
でも明らかに、写真に並んだその文章は、
私の紹介より食べたくなるし、美味しそう。。と思いました。

向上心が高く、負けず嫌いな私は、
それから数日後、もう一度彼女に挑戦を申し込みました。

今回はキーマカレー。
私「横濱舶来亭のカレーフレークで作るオリジナルキーマカレー。
  細かく刻んだ玉ねぎと人参にひき肉の旨味が染み込む。
  トマト缶と野菜の水分だけで煮込まれたルウは、
  肉の旨味とトマトの酸味による上品な味わいに!」

どうでしょうか?
1投稿目の時より、
初めて見る人でも口に入れた時の情景が鮮明に浮かんでくるよう、
具体的な言葉を散りばめながら、
上品さを伝える文章を意識しました。

対して彼女。
彼女「トロッと黄身がとろけるコク旨キーマカレー。
   トマト缶を1/2使うので、コクの中にほんのり酸味を感じる。
   インドカレー屋のキーマカレーとはまた違う、
   全日本人が好きな家庭の味。
   我が家のカレールーは横濱舶来亭。
   量が調整しやすく使いやすいのでおすすめ。」

もう一生勝てない気がしました。
黄身に触れることも忘れていたし、そもそも家庭で作っているのに、
上品さに文章を寄せすぎていました。
まず、私と比べて小難しい言い回しがない。
一言でいうと、これを見た人に寄り添った文章という感じ。
「トマト缶を1/2」の具体的さも良いし、
「インドカレー屋のキーマカレー」も「全日本人」という言葉も
私にはまず出てこない。
「横濱舶来亭」のカレールーの紹介も入れていて、
次この投稿を見た人が、
「あ、これで作ってみても良いかも!」と思わせるような心遣い。

こんなことがあって、
「文章力って何だろう」というクエスチョンが、
最近の私のトレンドになりました。

ロジカルに文章を書く力は、仕事をしていく中でとても重要だと思います。
でも、少し土俵が変わると、
それだけでは足りない気がしてきました。
何というか、一般人に寄り添った文章を書く力ですかね。
今書いているnoteのような長文では、
文章の塊を順序立てて構成する力を発揮すれば、
ある程度、読みやすくなる気がするんですが、
インスタ等のSNSでは、限られた文章の中で簡潔に伝える力+αで、
一般人がイメージしやすい「言葉選び」「言い回し」を
並べることがカギな気がしました。
私と彼女の大きな差は、
この「一般人に寄り添った言い回しの引き出しの数」な気がしました。

こんなことがあり、
それなりにあると思っていた文章力をとにかくもっと上げたい!と
思ったのがきっかけで、
その勢いのまま、noteの開設、初投稿をしてみました。
これが良い方法なのかは分かりませんが笑

ぜーんぜんブログとか興味なかったんですが、
折角もらったきっかけなので、
今後も気ままにやってみようかと思います。

後で見返したときに、当時の自分の考えとか分かって良いですしね。
今回も、本題の「文章力」の話に入る前に、
自分の仕事紹介でかなり苦戦してしまいました笑
でもまあ、私の仕事内容を知らない人に、
「どんな仕事してるの?」と聞かれた時に、
今日頭の整理ができたので、ちょっとだけ答えやすくなったと思います。

というわけで、気ままにSNS頑張ってみまーす。

ああ、これを書くのに3時間かかった。。



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