基本的人権と日本の近代─シェイクスピアの混乱から星野源の「ばらばら」へ─(1)
0. はじめに このテキストは、水谷八也と清田隆之が早稲田大学で開催している勉強会「見当識と素材を取り戻すための自主ゼミ」で学んできたことをベースに、水谷が執筆を、清田が編集を担当してまとめたものです。見当識とは「自分が立っている現在地を把握する能力」のことですが、日本社会はこれを失った状態である“失見当識”に陥っているのではないかという問題意識のもと、様々な文献やドキュメンタリー作品を参考にしながら「日本の近代」について学んできました。
その根幹となる民主主義と基本的人