面倒くさいを解決する方法
習慣にすることを表す言葉に「毎朝歯を磨くのと同じように」という慣用句があります。
これまで「歯を磨くこと」を習慣だと思ったことはありません。
むしろ毎回面倒です。
「よしやろう!」と一回一回思わないと始められない。
発達障害を理解するための有名な言葉があります。
「できる」と「できない」の間に「できるけど疲れること」がたくさんある
歯磨きは正にこの1つです。
ゴミ出し、洗濯物を干す、郵送物を出す、空気を読む、節制、なども「できるけど疲れること」だと思います。
僕は事務作業が苦手なのですが、苦手な作業をしていると貧乏ゆすりが激しくなるそうです。それだけストレスがかかっている、疲れることであると認識しています。
苦手なことでも誰かに任せられたり、リマインドをかけてもらえたりすれ、ばどうにか生活してはいけます。
しかし、歯磨きや筋トレや節制は誰か代わりにやってくれる人はいません。
毎回そんな具合なので「よしやろう!」と思えないぐらい身体や心が疲れていたら、正直歯磨きができない日も出てきてしまう。
でも何とか今のところ続けられています。
続けられる理由として、無意識ではありましたが1つの考え方を採用していることに気が付きました。
プロスペクト理論における「損失回避性」です。
「利益は確実な方を選んでも、損失はなんとしても回避したい心理状態のこと」です。
バイアスについてはこちら↓
損失回避性を使って歯磨きや筋トレをしていることを発見しました。
具体的には、将来に虫歯だらけの歯になったり、健康を損ねる可能性の高い身体になったりする損失をイメージすることで、それらの回避手段として歯磨きや筋トレを行います。
習慣で歯を磨く人や筋肉を痛めつけるのが快感になっている人からすると、「お前何言ってるんだ?」的な話だと思います。僕も35歳になって歯磨きでこんなに熱く語っているとは思いませんでした。
でもデフォルトだと何も出来ない自分としてはこの発見の汎用性はかなり高いのも事実です。
そして、同じく所謂「習慣」が苦手な人へのヒントになると思ったので書いています。
損失はすぐに起こることではないので、損失のイメージはできるだけ明確な方が動機として有効です。
矯正するにあたって、一時期かなり歯や虫歯の写真を見ました。
健康でなくなることがどういったことなのかを、仕事や本を通して学びました。
これらは損失を強くイメージするためにプラスに働き、歯磨きや筋トレの動機をより強くしてくれていると感じます。
お金の使い方もそうです。
消費者金融で200万円、リボで100万円ぐらい借り入れがあったときの精神的なストレスに比べれば節制は全然マシです。
支払いに遅れると「いつまでなら払えますか?」とかかってくる電話、色の濃い手紙、誰にも相談できない辛さ、どうにかなると思いつつも具体的に考えると怖くなるのでちゃんと考えない自分、やってくる次の返済日。
思い出しただけでソワソワします。二度と戻りたくない。
たとえ疲れていても、頑張って節制をする動機として十分すぎる損失です。
返済の見えない借り入れをするよりは、今我慢した方がよっぽどまし。
「それ以上稼げばいい」という言葉は好きですが、誰にでも当てはまるものではないことは認識しておく必要があります。
余談ですが「信用貯金があればどうにかなるから、若いうちはお金を使え」という考え方も誰にでも当てはまるものではないと思っています。
将来に可能性のある損失は、イメージを強く持つことで、現時点で回避行動を取ることは難しくはありません。
自分の身体のことや、お金のこと、やらないといけないけれど先延ばしにしてしまうことがある方は、もしやらなかったことが続いていった未来にどんな損失があるか想像してみるのは1つの有効な手段になるかもしれません。
バイアスも使い方によっては、より人生を楽しむためのツールになりそう。
上手く乗りこなしていきましょう!!
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