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解放の日 episode5

《お知らせ》
おめでとうございます。
すべての必要条件が基準値に達しました。
レベルXYZの全コースが解放されます。
モデルプランの詳細説明をご希望の方はコードネームをどうぞ。

θ「ε、Ω、至急私のところへ。」

Ω「了解。」

ε「了解。」

θ「…μも呼んだ方がいいかな?」

Ω「むこう6万年ブツブツ言われたくなければその方がいいな。…言われたいならそのままで。」

θ「μ、μ_complexどこにいる?」

μ「θ、たぶんあたしが一番早く着くから安心しろ。なぜならば、このμ_complexは誰よりも賢いからだ。」

Ω「おそろしい。」

ε「たしかにおそろしい。」

θ「…了解。……ん。…本当に早いな。」

μ「そろそろじゃないかと思っていたんだよ。次の出たんでしょ?見せて。」

θ「今回こそ、かなり複雑だぞ。」

μ「…………うーん。あ、ポケット増えてるよ。アイテム持ち込み可能になってる!ねぇ!ヤバくない?」

θ「でも3つだぞ。このプランで3つはτが泣くだろうな…ηとοはまず無理だろう。」

μ「βは論外か…。」

Ω「…お、ほんと早いな。どれどれ。」

ε「本当に早いな。さすがμの代表。恐れ入る。」

μ「……。枠が少ないぞ。順番決めないと。」

θ「…みんな、その前にひとつ話したいことがある。」

μ「どうぞ。」

θ「通信を切ってくれ。……極秘レベルⅩ∞かもしれない。」

ε「了解。」

Ω「……お前の育成銀河団の地球コピーの件か?」

θ「いや、ん?まぁそれは…追々話すつもりだった…なんでわかった?話が早くなるからいいが…それより先にαのことだ。」

ε「なにかわかったのか?」

θ「…もしかしたら、……oneは、はじめからこうなるとわかっていたのかもしれない。そして……αも。真実はまだわからないが、oneとαは、我々があの日、召集されるよりもずっと前からこの日が来ることを理解していたのかもしれないと…最近思ったんだ。」

ε「!?…なぜだ。どうしてそう思う。」

μ「………わかった。そうしなきゃならなかった。だろ?つまり、」

Ω「αが犠牲にならなきゃこのシステムプログラムは進行しない。…俺らが自立進化しない、そう思ったのか。」

θ「αは、おそらく自ら名乗り出た。こうなることを誰にも任せないつもりだった。」

ε「…俺は、あいつが…あいつのこと…」

μ「ε、ε。いいか。αはεを誰よりも信用している。ここの誰よりも付き合いが永いだろ。ε、αのことを想うならしっかりしろ。お前たちは強い。あたしより何倍も強い。」

Ω「αにしかできないことだった。ε、αだからこそ、だ。αはお前を信用している。だからこそ、お前にしかできないこともあるだろ。」

ε「…予期できなかった。すまん。二人ともありがとう。θ、続けてくれ。」

θ「…それから、なぜこう思ったかだが…これを見てくれ。」

μ「!これは!oneから?」

θ「…どうしてもあの日のプログラムを解析したくて毎日、毎日バラしては解読コードを見てたんだよ。そうしたらバラバラにしたものの中にひとつだけ裏コードが存在していて、ロックがかかってた。そのパスワードが……私の名前だった。」

Ω「θ_complex……」

θ「…。oneは、私がこのロックを解くことすらわかっていた。そして、」

μ「『地球のコピーを許可する』……か。oneらしいね。じゃあoneは……あー!oneは…」

ε「oneが帰還できないのは、できない、ではなくて、あえてしない。か。」

Ω「少しだけ、気分が悪くなってきた。」

μ「あーあ。せっかくレベル解放したのに。今日は楽しい楽しい順番決めで終われないってか。じゃまた後日落ち着いたらみんなで集まろうか?」

θ「私は、地球へ行く。
oneがそれを望むなら、一番最初にXYZの全コースをクリアできるのは、この私だからだ。私は…私は、必ずoneを越える。なぜならば、oneがこの私を誰よりも信用しているのがわかったから。」

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