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泣きたい夜の甘味処

泣きたい夜の甘味処

ほんの少し日常に『好き』を混ぜてみよう

昨日まで20時間くらい寝ないと身体が動かなかったしお風呂も4日間入れなかったのに

今日は目を瞑っても意識は遠のかないし気持ち悪い、なにもできない

いわゆる躁鬱だな〜を実感して苦しい

なにも食べられないし、食べても戻すを繰り返していたのでおいしい小説を読もうと思った

その第一歩です、これは。

癒されているという感覚は確かにあるのにこんなに泣いたのは

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舞姫

舞姫

割と内容はチープだと感じた

ドイツへ留学した官僚の豊太郎は、踊り子エリスと恋に落ちる
免官されエリスと暮らし始めた豊太郎だが、友人の相沢に、出世の道に戻るためにエリスと別れるよう諭される
豊太郎は葛藤の末、妊娠したエリスを残し帰国する

もっと簡単に言うと

大体将来有望な青年が美人であまり金を持っていない女性に言い寄られいい気分でいたけど身分違いなので捨てた

時代に翻弄された青年の苦悩

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パンドラの匣

パンドラの匣

向日的作品

太宰治で1番好きだと思う

小柴利助は20歳の時に結核療養の病院に入院することになり、「ひばり」というあだ名で呼ばれるようになる

個性的な院長や医師たちと親交を深めていき、ひと癖もふた癖もある同室の患者たちと独特な療養生活を送る

偉大な詩人からアドバイスをもらい、憧れていた看護師とのわかれを乗り越えたひばりは精神的にも肉体的にも健康になっていく

青春特有のパワーとか思考みたいな

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ぐるり

ぐるり

普通の人の、どこにでもあるような出来事。

それはもしかしたら自分の記憶かもしれないと錯覚するような、

ありふれたことをきらきらした言葉で表現してくれて、わたしの普通をきらきらにしてくれる言葉

「自販機のモスキート、宇宙のビート版」は「雲走る」とか「キャラメルプリン」

「卒業式」は「サラバ青春」

物語の節々から感じるチャットモンチーの色、懐かしさ

戻らない時間に胸が痛むこともあるけど、

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人間失格

人間失格

人間失格

「恥の多い生涯を送って来ました」

「弱虫は、幸福さえおそれるものです。綿でけがをするんです」

「世間とは、個人じゃないか」

「愛情もまた、自分にとって深すぎました」

「恥の上塗りをするだけなんだ」

「自分の不幸は、拒否の能力の無い者の不幸でした」
「神に問う。信頼は罪なりや。ヨシ子が汚されたという事よりも、ヨシ子の信頼が汚されたという事が、自分にとってそののち永く、生きておら

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