【掌編小説】二人の気持ちを確かめ合った♪
「私を離さないで!」
「もちろん、僕は君を離さない!」
僕たちは、お互いの気持ちを確かめ合い、ギュッと抱き締め合った。
と、その瞬間ッ!
「私のこと、離して!」
彼女は、前言を撤回するかのように、真剣な眼差しで、僕を見つめた!
「えっ? 今、僕たち、お互いの気持ちを確かめ合ったばかりだよ! 僕は君を離さない!」
「お願い! 離して!」
「一体、どうしたの?」
「モ~~~レツに、うんこ行きたいねんッッッ!!!」
僕は、サッと手を緩め、
「行ってらっしゃい!」
彼女を見送った。
すると、彼女からは、
「行ってきます!」
冷や汗まみれの、力強い返事。きゅっと、いやいや、ギュギュッ! と締めつけられた彼女の桃尻が、一刻の猶予もなく、駆け出して行った。
そして、程なく、安堵の表情で、
「ただいま♪」
彼女が地球に帰還、ニャハッ♪
「おかえり♪」
僕は、笑顔で、彼女の大仕事を労った。
「行ってきます」、「行ってらっしゃい」、「ただいま」、「おかえり」……。
そんな家庭を、彼女と築く。
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