しおん

音楽/表現/演劇/文章/心理学/人間/映像出演/ポートレートモデルetc‥ 何かを埋め…

しおん

音楽/表現/演劇/文章/心理学/人間/映像出演/ポートレートモデルetc‥ 何かを埋めるために色んな表現を見ています。

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  • 心の空洞やトラウマ体験。ギフテッドにHSP/HSS

    徒然なるままに取り留めもなく。

記事一覧

死にたい光

透明で柔らかいゴムのようなそれは 優しく、しかし確実に暖かい手を押し返す その奥に見える気がした あなたの本当の笑顔や、泣き顔に やっと、本当のあなたに会える気がし…

しおん
3年前

彼は

彼は私の友達だった 彼は私の弟でもあった 彼は私の兄でもあった 幼い頃 彼と私は確かにそんな関係だった 彼の身体が傷つけられたなら 私の身体もきっと同じように痛…

しおん
4年前

昔書いた小説の一部。愛を知らない子供たちの

なんとなく、人を喰ったような態度で見返す彼 笑み 斜めにこの世界を見てきた 哀しさ まっすぐに世界を見ることは 私たちにとってはとても痛いことだから あなたは人…

しおん
4年前
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波紋

彼の心の中には小さな池がある。 心という森のなか、その奥深くにちっぽけな、しかし美しい水がある。 最初なんどかその水面に手を伸ばしてみたのだが、触れてみても、波…

しおん
4年前
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私の特性。トラウマ体験と分析。生きづらさについて。とりとめもなく。

生きづらさをハッキリ自覚したのは小学校一年生あたり。私はみんなとは違う生き物だと異物だと感じていた。 みんな、おかあさんやおとうさんや学校の遊びの話ばかりするし…

しおん
5年前
1

死にたい光

透明で柔らかいゴムのようなそれは
優しく、しかし確実に暖かい手を押し返す
その奥に見える気がした
あなたの本当の笑顔や、泣き顔に
やっと、本当のあなたに会える気がしたんだ

泣きながら目が覚めた。

幼い子供が嗚咽したあとのように喉の奥が痛い。

薄く開いた目。視線を自分の足に向ける。
白すぎる両足が見えた。
太陽の光がカーテン越しに差す。光が真っ白な足に刺さる。

暑い。
寝ながら嗚咽していたの

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彼は

彼は私の友達だった

彼は私の弟でもあった

彼は私の兄でもあった

幼い頃

彼と私は確かにそんな関係だった

彼の身体が傷つけられたなら

私の身体もきっと同じように痛む

彼が何かにすり潰されそうなら

私の心もざわつき泣きたくなる

幼い頃

私たちは確かにそんな関係だった

愛するもの

弱いものに牙を剥きたくなる気持ちは

大抵外からやってくる

彼は私に許されないことをしたんだと思う

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昔書いた小説の一部。愛を知らない子供たちの

なんとなく、人を喰ったような態度で見返す彼

笑み

斜めにこの世界を見てきた

哀しさ

まっすぐに世界を見ることは

私たちにとってはとても痛いことだから

あなたは人を喰ったような在り方

それしか選べなかった悲しみ

そして、それはぞっとするほど美しい

オフィスの広い窓の外を見た

夜だ

晴れている

月明かりが眩しい

しらないうちに何もかも失ってしまった私たちは

とても悲しい子供

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波紋

彼の心の中には小さな池がある。

心という森のなか、その奥深くにちっぽけな、しかし美しい水がある。

最初なんどかその水面に手を伸ばしてみたのだが、触れてみても、波紋を広げない。

上を見たら、夜、月明かりが見えるのに。

その水面のずっと奥深く底のところに貴方の深淵があるのだ。

触れてみても、波紋を広げない。

彼の心の中の森は静まり返り、深淵は小さな池の小さな波紋すらをも否定するようだ。

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私の特性。トラウマ体験と分析。生きづらさについて。とりとめもなく。

生きづらさをハッキリ自覚したのは小学校一年生あたり。私はみんなとは違う生き物だと異物だと感じていた。

みんな、おかあさんやおとうさんや学校の遊びの話ばかりするし世の中の弱者について思い巡らす友達が一人もいなかった。

私はインドのカルカッタに行って修道女になりなくて、いろんなことをたくさん考えていた。

あらゆる人の立場や感情や感覚が無意識に理解できてしまって、それを解ってくれる人は一人もいなか

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