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親の成長

私の両親は毒親だった。
しかし今は違う。
母はもう亡くなってしまったけれど、幸い父は元気だ。
よく「変われる親は、元々良い人だったんだよ」という意見を目にする。
たしかに、それはあると思うが「元々悪い人」というのは果たしてこの世にどのくらい存在するのだろう?
性善説とまでは言わない。
しかし人は環境に左右されて生きているのではないだろうか。
つまり、どんなに悪いことをした人間でも、環境が変われば良い人になる人はたくさん存在するのではないだろうか。

生まれつき脳に一部萎縮や欠陥のある人は、1〜2%程度だと聞く。
これは知的障害などの話ではなく、生まれながらにしてサイコパスである人間の割合だ。
それを多いととるか少ないととるかは人それぞれだとは思うが、私は少ないと思う。
サイコパスと言えば、猟奇的な殺人犯のイメージが強いかもしれない。
しかし、サイコパスが必ず罪を犯すわけではないのをご存知だろうか?
サイコパスとは、脳の問題によって、他者への共感能力が備わっていない人のことを言う。
他者への共感能力がないために、酷いことも平然とできてしまう。
だから殺人も、やろうと思えばできてしまう。

サイコパスは利己主義なことが多い。
簡単に言えば自己中心的だ。
つまり、自分の利益になることはやるし、損になることはやらない。
「人を殺すことが自分にとって損だ」と思えば、サイコパスが殺人を犯すことはない。
共感能力が低く、貪欲なため、社会的に成功をおさめている人も多いようだ。
他者を押し退けてでも、自分を優先するからだ。
社会的地位が高くなれば、罪を犯すことがデメリットになるのは明白だ。
だから、より殺人などの重大な罪は犯さなくなる。
(ズルやごまかしなどの軽微な犯罪はあるかもしれないが)

不運にも、サイコパスを親に持ったら、どうすることもできないのかもしれない。
まったく共感してくれない親に寂しさを感じるのは、きっと諦めるしかないのだろう。
それはもはや脳の問題で、本人にすらどうすることもできないのだ。
本人も、子供に共感できなくて苦しんでいるかもしれない。

一方で、サイコパスに限りなく近い存在がいる。

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