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若くない私にも「若者の〇〇離れ」が当てはまっている

色々なモノへの欲求が薄まってきているのは、加齢による傾向なのだと思ってきたが、考えてみるとどうもそれだけが理由ではないようだ。

かつて強い興味があって時間とお金を費やしながら今ではほとんど関心が持てないジャンルが、世間でいう「若者の〇〇離れ」の○○と、キレイに符合するからだ。

つまり、私の関心の減衰傾向と世間のトレンドが一致しているということだ。


思いつくジャンルを列挙すると、自動車、海外旅行、ファッション、カラオケ、外食、書籍類などだ。

若者の自動車離れ、は指摘されて既に久しいが、確かに90年代中盤頃までは、免許取得と同時に中古車をなんとか手にする若者が少なからず居た。

それは暗黙のトレンドであると同時に、ある種の自己拡張として若者から切っても切れないモノかと思われていたが、そうでもなかったのだ。

無いなら無いでいいし、かつてのような自己投影の対象でもないので、そのクルマの纏う空気感よりも実用性が重んじられる。
恐らくそんな理由から、ワンボックスカーの隆盛がここ何十年も続いている。


ファッションも、ほぼ同様の理由で衰退しているのでないか。
服に自らを代弁させるとか、思いを投影するという思想性を、多くが求めなくなったように思う。


海外旅行は、私の場合、今や犬や猫との暮らしが勝るのでもう行かない、というのが大きな理由だが、パスポートを取ってさえいない若い人が多いのは、書籍離れ同様、知的好奇心が減退してきていることの表れのようにも思う。

いや、巷間言われるような「知的好奇心の減退」と言うより「一次情報への関心の減退」かも知れない。
インターネットの環境さえあれば、本を通さずとも情報に無制限にアクセスできる。本を読まなくても、じゅうぶん何かを読んだ気になれる。
それは海外という未知からさえも新鮮さを奪い、地元とスマホ万能主義的な価値観を凌駕できないのではないか。


これまでの何十年かは主に経済的傾向によって「〇〇離れ」が生まれてきたのだろうが、2020年からは要因が更に錯綜する。

私自身、更に何かから離れるのか、或いは強烈な興味の対象が生まれるのか。
自分のトレンドの変化にも耳を澄ませて、それが世間の流れと同調するのか乖離するのかも、興味を持って観察し続けたい。










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