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桜のいろは

夜、出先で凄艶さすら感じる桜をみまして、
ふと思い出したのは桜守、16代目佐野藤右衛門さんのことです。
遡ったら、12年前(笑)のBlogに書いていたっ。

藤右衛門さん曰く……

 「桜の花が一番きれいに見えるのは朝日が昇るころ」
これはいわば「しっとりした素顔」、
「午前10時から午後3時あたりは疲れてちょっと肩を落とす時間帯」
夜になると、花は「さぁ化粧でもして出かけよか」と元気を取り戻すらしい。
だからそこをライトアップによって盛り上げるんだと。
桜は下向いて咲くから、だからライトを真下から当ててやるのだと。
 
「風雪に耐えて生きるうちにしわくちゃになった幹には風格が出る」
「わずかに咲く花は色気を通り越してものすごい色香を漂わせる」
「自分で体を調整し、どこかを枯らしながら、どこかに花をつけるんや」
 
改めて唸りました。

桜って、歳を重ねるとより綺麗にというか、感慨深く見えてきませんか?
わたしだけかなあ。
若い時は「わー、きれい」だったのに、いろんな思い出と重なったりして。

せやから、にほんでも古典文学やいろんな人に愛でられ、詠まれ、愛されてきたのでしょうね、と、わかったような尤もらしいことを言っていますが。

いろんなことを思い出します、過去のこの時期の。
 
制作会社ってか広告代理店を辞めた若き日のこと。

父が亡くなったときのこと。
 
自分のことだけじゃなく、舞台のことも。 
 
もう永遠に観れない舞踊
媚びも笑いもしない役者が陰陽師姿で印を結び「ちゃんと」踊ると
見えない花びらが散って嵐が来た。
 
舞踊だけではなく、芝居も。
旅芝居のオリジナル芝居に『夢桜』というのがあるのですが、
新撰組、戊辰戦争、守る人ととどまる人、互いの信念、みたいな若い芝居です。
書いた本人から教えていただき、映像でではありますが、観ることが出来ました
演じたひとたちも、書いたそのひとも、若い、若い頃、だからこそ、出来た作品だと思いました。
狭い世界での彼らの愛憎と縁。からの、だから、私は聞けて、観られて、知ることが出来たんやなあ。
 
そんな旅芝居を経ての、いま大事な世界と劇場のこと。 

気が早いってか、大事なのは、今、3月の今行われている興行、とまず声を大にして言っておいて。
来月4月の真ん中の期間は、いや、期間も、この何年かにわたって私的に大事で大好きな期間となっています。
今最も大好きな舞台人である踊り子さんの出演するステージ、
古都にある劇場、
その近くにも、咲いてたり、でも、その期間中に葉桜にもなったり。
行き帰り、ステージを反芻してじぃんとしながら、舞台のことや人間のことを重ねて考え、ぼぉっとすること。うん、今年もそうなるんかな、なるんやろうなあ。

おとといこんなツイートもしました。

なんかやっぱ言葉たらずやなあ、ってやきもきしたりもしています。
やっぱりTwitterや140字のツイートがヘタクソというか苦手で、いつももどかしい。そもそもTwitter向いていない。何度アカウント消してきたことか。
ってことはともかく、日々俗世ではきれいじゃないことの方が多すぎるのです。
きれいやねん、じゃないのです。
きれいじゃないのですよ。
でもきれいがあるから、
考えたいです。
今、読んでいる本たちからも、学ばされているところです。

と、なんだかここ最近ちょっとクドいというか語りすぎな文が続いていた気がするので、今日はこんなところで、貼り付けばかりですが、ふわっと、にしておきます。 
 
あ、もうひとつ過去記事も置いておかせて下さい。
これももう既に14年前(!)なのですが思い出します。
花見の際のちょっとゾクリとした話。

 
全国的な雨続きで、どの地の桜もちょっと散ってしまったのかな。
いや、意外と強いんじゃないかな、まだこれからも見られる? かな。
騒ぎ過ぎは野暮、粋に見たいものです、観続けられたらいいな、皆、皆で。
 
桜のいろは匂へと桜はやがて散りぬるを
桜もたれも常ならむ桜の奥山今日越えて桜の夢見じ酔ひもせず
桜のはなはほんに人
 
むかーし観て衝撃すぎた、
井上ひさし原作『天保十二年のシェイクスピア』(2002・いのうえひでのり演出ver.)の、ロック調の言葉遊びの無常歌から。
演歌や歌謡曲から数ある桜の歌の中でも印象深い1曲です。

月曜日、新しい週のはじまりもどうぞお元気で。今日は「さくらの日」だそうですよー。


以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
よろしければお付き合い下さい🍑✨
ご縁がつながったりしたらとても嬉しい。

大阪の物書き、中村桃子と申します。 
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
舞台、演劇、古典芸能好き、からの、下町・大衆文化好き。酒場好き。いや、劇場が好き。人間に興味が尽きません。

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簡単な経歴やこれまでの仕事など書いております。パソコンからみていただくと右上に連絡用のメールフォーム✉も設置しました。


現在、関東の出版社・旅と思索社様のウェブマガジン「tabistory」様にて女2人の酒場巡りを連載中。

と、あたらしい連載「Home」。
皆の大事な場所についての話。

2023、復活。先日、新作が出ました🆕

以下は、過去のものから、お気に入りを2つ。

旅芝居・大衆演劇関係では、各種ライティング業。
文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、
役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
あ、小道具の文とかも(笑)やってました。

担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、
アーカイブがYouTubeちゃんねるで公開中
(貴重映像ばかりです。私は今回のアップにはかかわってないけど)


あなたとご縁がありますように。今後ともどうぞよろしくお願いします。

皆、無理せず、どうぞどうぞ、元気でね。

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