読書感想文という お手紙を書く ② ~それから~
【あなたが出会った本は
これから いつまでも どこまでも
寄り添ってくれます】
文章を書くことが苦手 と感じている
子どもたちに向けて
こんにちは!
前回は『お手紙』に したためたい
本の選び方を 書きました。
あなたが選んだ本は 必ず声に出して読みます。
音読をすることで 目だけではなく、
耳と 頭と 心に 届けます。
中には「音読も苦手」ということもあります。
音読にも いくつかの方法があります。
① 書き手の子どもが 一人で声に出して読む
② 大人と、子どもで 一緒に声に出して読む
③ 大人は 声に出して読みながら、
子どもは その文章を指で辿っていく。
ゆっくりと 読みすすめる。
なかなか声に出して読みたがらなければ、
③の方法から始めてみて、慣れてきたら
「一緒に読んでみようか?」
と、声かけしてみては どうでしょう?
さらに、読むリズムが つかめてきていたら
「一人で読んでいる声を 聞いてみたいな」と、誘ってみてください。
二~三行でも いいので、
一人で読み終えたら
たっぷり褒めてあげること。
「いい声だね」
「とても 聞きやすかった!」
「本の内容が スゥーっと入ってきたよ」
「 できた!」という、嬉しさと
人に喜びを与える実感とが、
これから先の 支えになります。
音読は 半ページずつ、1ページずつ、1章ずつ
それぞれ、その子にあったペースで
毎日続けます。
日数が開いてしまうと、
子どもも 大人も 本の内容を忘れてしまったり、また取り組む意欲が 薄れてしまいます。
ゆっくりでよいので、お話を楽しみながら
コツコツ読んでいきます。
その日に音読したページの中で
「 好きな (おもしろいと感じた) 場面 」
若しくは、
「 心に残った場面 」
に ふせん紙で印しておきます。
「 好きな(おもしろいと感じた)場面 」は、
読んでくれた人に オススメしたいところ、
「 心に残った場面 」は、
その子が 何かを考えるきっかけになったところ、
と、捉えてよいと思います。
なければ、ないで 大丈夫です。
読み終えるころには
1ヶ所や2ヶ所は、必ず出てくるので
あせらずに 楽しく続けます。
紙、またはノートとえんぴつを用意します。
この「下書きをする」ことは、
書くことを 苦手と感じる 子どもたちにとって、ハードルが 一段上がります。
自分への問いかけを 繰り返すので
書く手が 止まってしまうこともあるでしょう。
そんな時は、
子ども自身に 箇条書きした文章を
2つほど選んでもらいます。
目標をつくり
「今日は2つの文章に 問いかけをしてみよう」
と、
伝えたい相手を
(想像しやすい 好きな相手、
大切にしているペットや大好きなキャラクターでも。)
イメージしながら、始めます。
【問いかけ①】
なぜ、「好きな(おもしろいと感じた)場面」なのか。
(例) なぜなら、
主人公の○○と、その仲間の○○の会話が
楽しかったから。
【問いかけ②】
なぜ、「楽しい」と感じたのか?
(あくまでも例)
主人公の○○と、その仲間の○○の会話が 私も その会話の中に入りたいと思えたほど、楽しかったから。
大切なのは、
【問いかけ②】で 生みだされた文章です。
これを
読書感想文という『お手紙』へと綴っていきます。
丁寧に作業をおこなうことは、
自分が生み出した文章に 愛着が湧きます。
向き合う大人も 根気が要ります。
今まで 気付かなかった
子どもの感性に触れる という、神々しい
ごほうびが頂けます。