Yuki Yamada

熊襲でサイクルワークのガテンをしている傍ら心理学とかもしてます。詳細はこちらhttps://sites.google.com/site/jyamadayuk/

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マガジン

  • ネオサイキサイエンス

    • 32本

    若干ガチ系の心理学の研究紹介をしています。名称はより一般的な(つもりの)姉妹サイトにちなんでいます。↓これ http://yamadayuk.wixsite.com/psych 一緒にここで研究紹介したいという勇猛果敢な研究者やラボは,メンバーにツイッターやらFBやらでいつでもお知らせください!

最近の記事

俺はビッグ(チーム)

年末っスね。 コロナ以降特に年末年始の特別感が大幅に減ってきた印象があるので今年も特に感慨深くもないんですが,SNS見てるとさすがにみなさんも普段どおりって感じでもないので,そこに謎のあはれを感じたりはします。 今年はアドカレにも参加してなかったので,一応自前noteくらいには何か書いとこうかなと思いました。今年のまとめとか。 とはいえ,私の中では区切りは年度なので,ラボ専用ブログみたいなところではいつも3月末に総評を書いています。ただ今年はあえて今かなと思うところがあり,そ

    • Zhang et al. (2022, PeerJ)の経緯

      またも完全に内部の授業説明向けです。大した話ではないものの,やはり忘れない間に書き出して置いとくメリット重視で。 これ(ら)↓についての話です。 Zhang, L., Yan, M., Takashima, K., Guo, W., & Yamada, Y. (2020). The effect of COVID-19 pandemic on health care workers’ anxiety: Protocol for a meta-analysis. JMIR R

      • Ikeda et al. (2019, 心理学評論)の経緯

        今さらすぎると思われそうですが完全に内部の授業説明向けです。大した話ではないものの,忘れない間に書き出して置いとくメリット重視で。 これ↓についての話です。 まず簡単に内容紹介を。この論文は大きく3つのパートに分かれています。最初にQRPsとその対策としてのプレレジのお話。まあいつもの内容ですね(といっても当時はまだまだこの辺の話をまとめるのに価値はあった)。それとPARKingによるプレレジハッキングの話もありました。これは当時ではとても新しいトピックだったと思います。

        • できるだけバレにくいズルをして研究業績を高める方法を考案し,そのズルから学術業界を守る方法を提案せよ

          というレポートのお題を授業で出して学生のみなさんに書いてもらいました。そこで,公開を許していただけたものだけをいくつか載せておきます。ちなみに毎回言ってますが書いてくれたのは非心理系の学部生でして,ここでは自身の専門分野について書いてもらってます。あくまで学部生から見た景色ですのでそういう前提でご覧いただければ幸いです。それぞれがどこまで正確に各分野の現状に即して書かれているかは抜きにしても,個人的にとても参考になっています。 多義的な解釈を許す叙述の悪用に対する試論 by

        マガジン

        • ネオサイキサイエンス
          32本

        記事

          OSFでネット犯罪の件

          我々はプレレジやらデータシェアやらでOSFさんにお世話になりっぱなしです。しかしそのOSFさんを揺るがすような出来事が進行していることが分かりました。今月11日,うちの院生さんがたまたま私の名前をOSFで検索したところ(※なぜそんなことしてたのかは不明),なぜかイケメン俳優の動画がぼろんっと出てきたとのことで,驚いていろいろ調べてみたら何だかヤバいことになってるぞ・・・となったのが発端です。 しかし,このことをラボとかの親しい人々に伝えても「あ,そすか。で,そんなことより(略

          OSFでネット犯罪の件

          オープンサイエンス用語集

          この記事はOpen and Reproducible Science Advent Calendar 2021の22日目用です。予定していた内容は時期尚早ということで急遽変えました。変えた内容も時期尚早なんですが。 ということで,オープンサイエンス関係の言葉を集めた用語集ができてたんですよ。これっす↓ (いつものことながら)実は私,以前よりこっそりとFORRT (Framework for Open and Reproducible Research Training)

          オープンサイエンス用語集

          三位一体査読

          この記事はOpen and Reproducible Science Advent Calendar 2021の20日目用です。 今回のお話は「何をファンタジー語ってんだコイツ」「現実見ろや!」「これだから素人は」などと言われるのを想定済みのものです・・・。そうした声によりもっと精緻化できればいいなあと思っています。ちなみに9月の中旬くらいにラボ内で夏休みになんかやろうぜという声が出たところ,院生等の有志が迅速に集って迅速に書きました。 前々から,通常のレジレポ第1段階原

          三位一体査読

          Expression of Concernって?

          この記事はOpen and Reproducible Science Advent Calendar 2021の10日目のやつです。アドカレが開始して一週間ほど「見」をキープしてたら並びが異常なことになってて何だかいたたまれない気持ちになり,予定外に用意しました。 Expression of Concern (EoC; 懸念表明) とは,正誤表や撤回と同じように,出版された論文の状態を訂正する主要な手段の一つです。懸念を示す主体はジャーナル,読者,著者など様々ですが,とにか

          Expression of Concernって?

          PCIでプレプリでレジレポ

          タイトル通りの話以上のことは何も無いんですが,そのタイトルが最早わけわからんっすよね。スライドで少しだけわかりやすく紹介してるつもりなので見てもらうのが早く,この本文ではそこまで詳細には触れなくていいかなと思います。 ・・それでも一応説明すると,まずこのたびPCI RRってのが始まりました。 https://rr.peercommunityin.org/ PCIというのは"Peer Community In"の略で,もともとプレプリントに対して査読をするコミュニティサー

          PCIでプレプリでレジレポ

          [完全自分用] 超大量のオーサーリストを引用等でフル入力する場合の処し方

          ハイパーメガ国際コラボとかの著者100人以上論文に遭遇することがあります。まあそれ自体は遭遇しても「すごいね」「著者欄がもうテクスチャ化していますね」「大勢いらっしゃいますね」と内心思ってればそれで良いのですが,それを引用しないといけない場合などが発生します。でまあ通常のAPA Styleや心研スタイルなどでは6人目以降だかにet al.をバチ込めばOKなんですが,そうでなくフルメン書き並べる状況に対峙することもあるのです。例えば, ・リアルガチで引用文献リストにet al.

          [完全自分用] 超大量のオーサーリストを引用等でフル入力する場合の処し方

          投稿(だ)した後にプレデタリジャーナルて気づいたときにやれる10のこと

          ※ Open and Reproducible Science Advent Calendar 2020の25日目の記事です。 今,僕は冷静さを欠こうとしていますすっごく大事に大事に蝶よ花よと手塩にかけて育ててきた愛しのマイ論文をバッシィィンと投稿した後に,どうもそのジャーナルの評判をよくよく聞いてみるとプレデタリジャーナルぽいって噂されててどうしようヤバイよツライよって狼狽(うろた)えること,ありますよね。そういう場合にどうやってその研究と,研究者としての自分自身の信用性

          投稿(だ)した後にプレデタリジャーナルて気づいたときにやれる10のこと

          ゆっくり科学していってね!!!

          ※ Open and Reproducible Science Advent Calendar 2020の21日目の記事です。 ちょうど去年の今くらいにパブリシオされて,今年はこの話でいっちょ盛り上がるのかな?と思った矢先にコロナってしまってそのままなんとなーく忘れられていった話があります。 Frith, U. (2020). Fast Lane to Slow Science. Trends in Cognitive Sciences, 24(1), 1–2. ここで

          ゆっくり科学していってね!!!

          再現性問題のまとめスライド(2020年版)

          ※ Open and Reproducible Science Advent Calendar 2020の13日目の記事です。(にしました) 日心シンポでの発表資料が思いのほか見られてる気がしたので,置き場的な意味で用意しようと思いました(ここの活動記録の2020年度のとこ参照。他の登壇者の発表動画もおいてあります)。一応2020年時点でのお役立ち情報満載にはしてるので,なんか再現性の危機について9割の人が知らないらしいですし,少しでも普及につながれば良いなと祈念します。

          再現性問題のまとめスライド(2020年版)

          新型コロナウイルス感染症に関する一般の方へのアドバイス(by WHO)

          先日,某しんどい作業中にWHOのサイトの一部を和訳する機会があったのですが,翻訳精度はさておき内容自体はとても有用だと思われましたので,ここに掲載しておきます。 この翻訳は世界保健機関(WHO)が作成したものではありません。WHOはこの翻訳の内容や正確性について責任を負いません。原文"Coronavirus disease (COVID-19) advice for the public." Geneve: World Health Organization; 2020.

          新型コロナウイルス感染症に関する一般の方へのアドバイス(by WHO)

          山奥の少数民族にもトライポフォビアは起こるのか?

          トライポフォビア(集合体恐怖症)が超気持ち悪いというのはもはや人々の間で共通認識になりつつありますが,学術的に「発見」されてからはまだ7年しか経っていません。これまでにもさんざんトライポについてはまとめてきましたけど(ブログとか,アカデミストさんとか,総説まで書いてたなあ),その過程で,なんでこんなに個人差がでかいんだ?とか学習性っぽいけど何が効いてるんだ?とかが2017年頃に謎として浮かんで来ていました。たいていの心理学実験や調査はふつーの大学生を対象として実施されるものが

          山奥の少数民族にもトライポフォビアは起こるのか?

          心理学におけるマイクロパブリケーション

          これは「Open and Reproducible Science Advent Calendar 2019」の16日目の記事です。簡潔にまとめると,単なる妄想です。ちなみに脚注の方が長いです。 ジャーナルいろいろ変貌(かわ)ってきたよね話 arXivができて28年,PLoSができて17年,OSFができて6年。その間に学術出版業界は大きく様変わりしてきました。オープンアクセス,オープンマテリアル/データ,プレプリント,プレレジ,出版後査読などなど・・・「APAの雑誌を研究科

          心理学におけるマイクロパブリケーション