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フライブルク留学記、その18

こんにちは!もくひとです。
あっという間にあたたかくなって、過ごしやすい季節になりましたね!
気温の変化に注意しながら、健康に過ごしてまいりましょう!

僕はといえば、ありがたいことに休みなく働く生活を送っています💦
今年の目標である自主企画も進めており、先日ついにToridori Percussion Duoの初コンサートを開催することができました!

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皆様からのあたたかい応援のおかげです。本当にありがとうございます!

さらに新しいことにチャレンジしつつ皆様に楽しんでいただくため、また次の企画をスタートしていますので、どうぞご期待ください👍


さて、フライブルク留学記のほうはというと、ちょうどコロナ禍に突入したところまでお話ししておりました。
一時帰国からドイツに戻るまでの短い間にも、なんだかんだ色々あり……今となっては笑い話になったエピソードを紹介したいと思います!

練習再開……か?

学校が完全に閉鎖されて約1ヶ月後、「授業はまだだけど練習室は使用可能」という連絡が回ってきました。
実のところ、日本にいる間はまともに練習できなかった(1ヶ月以上楽器に触らなかったのは生まれて初めてのことでした)ので、できるだけ早くドイツに戻って勉強と練習を再開したいという気持ちがふつふつと湧いてきました。

それと同時に、大きな不安にも襲われていました。
もともと確保していた航空券はキャンセルになってしまい、新しく飛行機を取れるのがいつになるかも見通しが立たない状態。
そもそも、本当にドイツへ戻れるのだろうか……?もし戻れなかったら、部屋の荷物はどうすればいいんだろう……?(大切なマレットを部屋に置いたまま日本に来てしまっていました)

救いの手、カタール航空

あらゆる航空会社が国際便をストップさせている状況の中、唯一頑張って運行を続けてくださった航空会社がカタール航空でした。
以前ヨーロッパを旅行した際にも使用したことがあり、個人的には馴染みのある航空会社で信頼ができます。(機内食もとても美味しい!)

これで何とかドイツに戻れる!と、すぐに航空券を確保。2020年5月5日の成田発便にてドイツへ出発



の予定でした。



お客様はご搭乗いただけません

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人の気配がない成田空港。こわい。

ほとんど人がいない成田空港。車で送ってくれた妻と涙涙のお別れをして、カタール航空のカウンターで手続きをします。
ドイツ入国のために準備した書類の確認に時間がかかるとのことで、しばし座って待つことに。
ところが、いつまで経っても名前が呼ばれる気配がありません。
搭乗時間が近づいて、さすがに不安になってきた頃にカタール航空の担当者の方が申し訳無さそうにやってきて、「大変残念ながら、お客様にはご搭乗いただくことができません」と。

もくひと、大パニックです。
事前に在ドイツ日本国大使館やドイツ大使館に問い合わせ、ドイツ警察(入国管理を管轄している)のウェブサイトをくまなくチェックし、必要書類は全部揃えたはず……何故!?

「フランクフルト空港の入国管理曰く、”まだドイツの学校は閉鎖されているはず、留学生がドイツに入る必然性が無い”との理由で、飛行機には乗れてもドイツに入国できなそう……」と担当者の方。
ドイツは連邦制なので、州によって政策方針やシステムが違うことも多々あります。フライブルクのあるバーデン・ヴュルテンベルク州で学校施設が一部使用可能になっていたとしても、入国管理局はそんなの知ったこっちゃないのです。

「フライブルク音大の練習室が使用可能になったという証明書を持っていれば大丈夫とのことですが……」
そんなものは(今は)無い……。

カタール航空の担当者の方は本当に親身になって下さいました。丁寧に何度もドイツへ問い合わせてくれて、あらゆる手を尽くしてくださったのですが……、結局この日はドイツ行きを諦めることに。


失意の中、一旦自宅へ帰ることとなりました。

次の一手!

途方に暮れているわけにもいきません。
次の日さっそく打楽器科のHåkon教授に事情を連絡。とにかく書類を作って欲しいと頼むと、すぐに学長のサイン入りの立派な書類を作ってくれました。
すぐさまカタール航空へ書類を送信。ご尽力をいただいた結果、入国の目処が立ち2週間後の便に搭乗が可能となりました
カタール航空の皆様には、心から感謝しております。僕の人生の岐路ともいえるシチュエーションにおいて、本当に素晴らしい対応をしていただきました。今後も海外旅行の際は必ず利用させていただきたいと思います。ありがとうございました!

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今度こそ、行ってきます!の図

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ドーハ国際空港も、人が少なく静か

それから先は拍子抜けするほどトントン拍子に事が進みました。
また何かあってはたまらないと警戒に警戒を重ねて、必要不必要関わらず大量の書類を用意してプリントアウト。入国審査でのドイツ語による受け答えも予め練習して臨んだにも関わらず……、入国時に聞かれたのはこんなことでした。

「滞在許可証もってる?……OK、どこに住んでるの?」
「フライブルクです」
「おー!めっちゃいいとこじゃん!気をつけてね~」

以上。



いや書類チェックせんのかい!!!!!!


フランクフルト空港から電車に乗って、難なくフライブルクに到着。
友人のテューバ奏者、青山くんが駅にて出迎えてくれて、無事にドイツ生活の再開となりました。とりあえずめでたし。

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きょうはここまで。
Auf Wiedersehen!!

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