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バングラディッシュの彼。

今日のお昼は、インドカレーを食べた。
自宅から徒歩15分ほどのカレー屋さんで、超人気店。
この店には何回か来ているが、店員の顔をまじまじと見たのは初めてだった。インド人シェフたちは、顔が似ていて兄弟みたいだった。

そして、上の空になっていた。だって、カレーも食べ終えて、会話もしていなかったから。

「君ってずっと何か考えてるよね」と、嫌味っぽく言われた。
そう、私はずっと何かを考えてる。というか、頭の中で見ている。
連想ゲームのように、イメージが降ってきて、自分の表情や行動を第三者目線で見ているのだ。

兄弟らしき、インド人シェフたちをみて思い出したのは、
バングラディッシュの彼だ。

彼とは、クアラルンプールからの帰りの飛行機で隣の席だった。
到着間近になって、トントン、と肩を叩いてきた。
そして、ペンと書類を私に差し出して、片言の英語で頼んできた。
どうやら、ワーキングビザの記入が分からないらしい。
ワーキングビザなんて、初めて書くし、彼の入国を左右する書類を私が書いていいのか?とも思ったけど、「プリーズ」という一言で、書いてあげたい気持ちになった。

書きながら、彼と少し会話をした。
これから、上野でお兄ちゃんが経営しているレストランで働くらしい。
私と歳も近かった。
片言でも、新天地で働くことができる彼が少し羨ましかった。
もしかしたら、兄弟の縁を頼って日本に来れることも影響していたかもしれない。

書き終えた後、「ありがとう、ありがとう」と、とても喜んでくれた。
彼の嬉しそうな顔を見たら、少し、誇らしい気持ちになった。


そんなことを思い出していた。
お店の名前は聞かなかったけど、彼どうしてるかな。

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