凶鳥フッケバイン(著:佐藤大輔)【しかしこれはただの読書感想文では?「親衛隊上級読書紹介文、だ。わからんのかっ!」】
作品をほとんと完結させることないまま、
この世を去った怪物作家。
佐藤大輔。
代表作はこれとか。
日本とドイツの1949年大戦を描いた作品だが、
序盤とクライマックスの海戦だけで、
それ以外は書かれることなく未完となっている。
登場するメカは、だいたい朝鮮戦争くらいのもの。
ただ日独のものであり、
アメリカは開戦劈頭にカナダ経由でドイツに侵攻されて崩壊していく。
とまあ、仮想戦記なんだけど、
設定が緻密で、細部が深いので、
仮想戦記ものでは、最も芸が細かい。
あとはこれとか。
これ、原作が佐藤大輔。
さて未完の作品が多い中で、
一冊完結で、きちんと終わっているお品をばひとつ。
それが「凶鳥フッケバイン」である。
ナチスドイツ末期も末期。
まだ残るドイツ領に、謎の円盤が不時着する。
反ナチ的な気概を持つ、戦士の中の戦士。
グロスマイスター陸軍大尉が選ばれ、
武装親衛隊のお目付け役とともに、
現地へと向かう。
黒幕はスコルツェニー親衛隊少佐だが、
彼はベルリンを離れられない。
見込みなさそうな部下しか残ってないので、
しゃあない、
きつく言い渡してお目付け役にするが、
まあ、こいつは、ザ・カマセイヌにしかならんのだ。
武装は最新鋭の武器ばかり。
フォッケアハゲリス双回転ローターヘリコプター。
StG44アサルトライフル。
そして現地の村に行くと、
なぜか謎のゾンビと交戦状態になり、
それを操っているのが異星人だという。
こいつらは人間を手当たり次第、見境なしに襲うため、
もはや人類間には敵味方という概念が存在しなくなる。
ついに収容所から後送されてきたユダヤ人の囚人にも武器を与えて戦い始めるという。
このエイリアンは凶悪すぎる!
第二次大戦がまだ終わる前に、
エイリアンVS人類との生存を賭けた戦いが始まってしまうのだ。
さらに枠外で、ドイツ戦車のカタログラインナップ軍団と、
ソ連軍戦車部隊がファンサービスで戦う場面も出てくる。
まさかの三つ巴か。
↑ 兄弟作とセット編集された新版もあるでよ。
兄弟作は読んだことがないが大日本帝国末期が舞台らしい。
もうね。
なんでこんなてんこ盛りにしてるんですかっっ
いくらなんでも、詰め込みすぎじゃないんですかっっっ!
ナチス、ゾンビ、エイリアン、戦車、ガンアクション、宇宙人、
というアニメ監督がバク転して喜びそうなネタ全詰め込みなんである。
というそんな一冊。
そして一冊完結。
まあまあ、ちゃんと筋も練り込まれていて、
設定のてんこ盛り感以外は、おかしな点は認められない。
ハリウッド映画でたまに、こういうのある。
アイデアの勝利だ。
グロスマイスター大尉も良いドイツ軍人で、
ヒーローとして渋い活躍を魅せてくれる。
これってアニメ化しませんか?
ダメ?
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