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イニシエーションラブ(著:乾くるみ)【ふたりの読書紹介!?そうだ!入れ替わっちゃお!「双子ものとかじゃないんだゾ」】

オススメミステリを検索すると一度は入って来る小説。

これはね。80年代から90年代のトレンディードラマの世界やね。
「Bバージン」とか読んでた人もいけるね。
(あれはマンガだけど。私が自由に買ってると4巻くらいでドロップアウトしてしまう。スキだったんだけどオイラは根気が続かないタイプだ)

あの時代の恋愛話かあ。
男性には退屈かも。

そしてそう思わせておきながらの、
名作ミステリと来ました。

一見すると、
前半のA面で、恋が始まり、
後半のB面で、ふたりは別れる。
春と秋みたいにね。
なんとなく作中時間が少し流れたのかな~。とは感じる。

でもラスト一行で驚愕の事実がそれとなくわかる?
え?なにそれ? みたいに。
(たまにわからない場合もあります。気にしないようにしましょう)

それで途中の部分を読み返すと、
あ、これあ・・・!

こ、この女、やりよった! 


的なことがわかるよ。

いずれにせよ、人が死ぬような話じゃないし、
ミステリ特有のバッドエンド感も、別れ話くらいなら別に気にならない。
恋人が別れる話って、考えようによっては前向きだと思うんだ。

いや、そのバッドエンド感を遥かに凌駕して、
謎解きの圧倒的な感覚によって、
作品全体の印象が後付けで変わってしまう。
そういう仕組みの一冊です。

人間の印象というのがいかに簡単に上書きされてしまうか。
そうしたメカニズムを最初から内包した本書を読むと、
心理学の一端が実験せずとも体験できてしまいます。

というわけで、人間の印象は容易に上書きされてしまうというお話でした。
これは男性が読んでも完全に楽しめる作品でしたね。

ミステリ紹介は内容を書きにくいのか、短くなってしまいます。
さて映画化もされているみたいですが、どうやって描いたのでしょうか?
私、未視聴です。

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