たべっ子どうぶつのキャラクターが何故人々の心に残るのか
今週の私の考えたい議題はタイトルのものです。考えることが好きなのですが、最近の疑問はこれでした。
少し前、ネットでグッズとして目にするようになった『たべっ子どうぶつ』。
気がつけばポップアップストアが出たり、ガチャガチャに並んでいたりするのを見かけます。
そういうものを見るたびに湧くのは「何故キャラクターとして成り立つほどに人気であるのか」ということ。
私もたべっ子どうぶつは好きで、たまに無性に食べたくなる。分かる、分かるよ。
でも、たべっ子どうぶつのキャラクターって、いわば動物。シンプルに動物なんです。
例えば日頃、ライオンのマスコットチェーンなんかを鞄に付けていたら「可愛い。」よりは「何故ライオンを付けているの?」となるはず。なのに、たべっ子どうぶつのキャラクターのライオンであれば、きっとそれはもう「可愛い。」になるのだろう。
ということで、色々な理由になるであろうことを考えてみました。
理由となりえそうなもの
1.動物が適度にデフォルトされているので"動物"としても"キャラクター"としても成り立っている
→動物として認識されなければいけないクッキーの大事な所は押さえつつ、適度なデフォルメでキャラクターとしての認識を得ている
2.シンプルである
→キャラクターが動物なのも、キャラクターの名前が「ライオン」は「ライオン」なのもシンプルで覚えやすい
3.動物としては色がビビットである
→目に入りやすいし、ピンク!オレンジ!という色味だと認識に誤差が出にくい気がしている
(ちなみにパッケージのショッキングピンクもキャラクターを活かしているし、目を引く気がする)
4.キャラクターの配置を基本的に変えず、そのまま他の商品にも使うので消費者に安心感が生まれる
→どのギンビスのクッキーを手に取ってもライオンは左、他の動物もそのままの配置という動物全体が1つのまとまりとして覚えられやすい。
5.キャラクターも全てのロゴも丸を貴重としており、可愛らしさの演出に成功している
→可愛いイメージと認知度の高さからグッズとしても成り立っているところが演出の成功を裏付けている気がする
6.動物として認識はされるが、本来の動物からややかけ離れたポーズ(主に正面を向き、直立して笑顔)なので違和感として印象に残りやすい
→ワニなど直立していない動物もいるが、全体的には直立で口をポカーンと開けたほがらかな動物が多い。動物としては違和感があり、キャラクターとして成り立っているのはこういうところかなと。
7.発売当初からキャラクター変更がなく、認知度がどの世代にも高い
→ベースカラーになっている濃いピンク色も、創業者の宮本芳郎さんが書いた「たべっ子どうぶつ」の文字も、発売当初(1978年〜)から変わっていない。
※もともとは1968年『動物四十七士』として厚焼きの動物型ビスケットが入っていたものだったそう。
8.そもそもビスケット自体が美味しく、リピーターが多いため単純接触効果があり、キャラクターに愛着が生まれやすい
→商品が美味しくなければ売れずに無くなってしまい、見かけることもなくなったかもしれないし、リピーターが少なく知名度が低くてもキャラクター認知は無かったのではないか。
以上の理由のどこが当てはまるのか、また、条件が重なった上で成り立っているかは個人の差があると思う。
それでも多くの人の心に残るものは、やはりそれなりの理由があり、考えられているものだということだと思っている。
ここまで、たべっ子どうぶつが計算されているならば、それはそれで怖い話なのかもしれない。