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「僕と彼らの裏話」

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長編小説。「僕と先生の話」シリーズ3作目。(全51話・完結)
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2021年4月の記事一覧

小説 「僕と彼らの裏話」 1

1.同窓会をしよう 先生の ご厚意に甘え、僕はマッサンの居る温泉地での湯治の後、実質的な「…

坂元 稔
3年前
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小説 「僕と彼らの裏話」 2

2.再会 修平は部下に圧力をかけて2連休を勝ち取り、その1日目が【同窓会】の日となった。  …

坂元 稔
3年前
9

小説 「僕と彼らの裏話」 3

3.告白 僕は週に2〜3回、彼女の家に『ボランティア』をしに行った。高校生の頃に戻ったかのよ…

坂元 稔
3年前
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小説 「僕と彼らの裏話」 4

4.僕は馬鹿だ その日の昼食のメインは、僕が好きな東北名産のサバ缶を使ったスパゲッティーに…

坂元 稔
3年前
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小説 「僕と彼らの裏話」 5

5.幸せ 聴き慣れたアラーム音がする。まだまだ寝ていたい僕は、それを放置する。  数秒後、…

坂元 稔
3年前
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小説 「僕と彼らの裏話」 6

6.「臆病風邪」 復職の日取りについて、先生から了承が得られた。主治医に相談する気は、初め…

坂元 稔
3年前
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小説 「僕と彼らの裏話」 7

7.受け入れ準備 内地の小汚いアパートに戻り、一日だけ身体を休めた。  故郷には まだ雪が残っていたのに、こちらではもう、桜が散ってしまった後だ。  まるで、違う国に来たかのようだ。  僕の復職に合わせて、先生宅には哲朗さんが訪ねてきた。先生の【最後の絵本】を持って……。「先生が絵本作家を引退した」という事実は、その時 初めて告げられた。  そして、同じ日に先生のペンフレンドの中学生「稀一くん」がアポ無しで遊びに来て、更には、訳あって先生宅で間借りしているという青年「倉本く