落ち込む本でも読めるようになりたい
とある場所で久しぶりにiPadを貸し出しされた。しかし電源ボタンが見当たらなくてどうやって画面を消すんだっけ???とプチパニックになった。スタッフさんに教えてもらい事なきを得たものの、問題は私自身もiPadを持っているということであり、持っているのに電源がわからないなんて、どうにも説明ができない感じで自分にビックリした。単にiPadをしばらく触っていなかっただけなので、今こうしてiPadで記事を書いている。慣れていないので書きにくい(じゃあ止めれば良いのでは)。
最近は読書もしているのだけど、ちょっと落ち込んでしまう内容のものを選んでいたようで、最後まで読み進められずに今に至るといったことを繰り返している。本は最後まで読まなければいけないわけでもなく、無理なら無理であっさりとやめたら良いのだ。ということで私が最後まで読む勇気がなかったものは『パワー』。
ビルゲイツ氏が夏に読んでいた本を毎年紹介していて、2022年のセレクトの中にあったのがコチラの本だったので手に取ってみた。世界中の女性に電流を操る力が生まれ、男性が女性を怖がる世界へと変化していくという話。
男女の立場が逆になったら、どのような世界が生まれるのかという視点で読み進めていたのだけど、どうにも不穏な空気しか漂ってこなくて、力を得た人はその力を使って世の中を支配できるという気持ちが生まれてしまうようで、それは現状の世界と同じだからこそ、なんだか目を背けたい気持ちでいっぱいになってしまった。それだけ世界には虐げられている女性が多いということでもあるのだよね、などと考えていた。
最後まで読む勇気がなくて、ネタバレサイトをチェックしたのだけど、ネタバレで軽く本の内容を知ったはずなのに、意外にガッツリとメンタルに影響があり、目を背けたいと思う出来事は、たとえほんの少しだけと思っても見ないほうがメンタルには良いのだろうなと思った。でもそれだと、本当に知らなければいけないことからも目をそらし続けそうでもあり、どっちに転んでも結局は心がやられるのかもしれないな、と気づいた。
ただ話の筋としては面白いと思ったので、こういう作品を最後まで読めるメンタルが欲しいと強く思った。
ちなみにもう一冊、途中で読むのをストップしている本があって、それは『ある奴隷少女に起こった出来事』なのだった。
こちらも実話という重みがずっしりと心にのしかかっていて、読んでいくうちにまるで自分が奴隷になったかのような恐怖がずっとつきまとっているものだから、心がポキンと折れそうなので途中で読むのを止めた。
多分、私は本の中に入りすぎる。客観的に本を読むことが難しくて、どんな本でも本当に自分が体験した話だと錯覚してしまう。そういう意味では自己啓発書やビジネス書などは、客観的に読むことが出来る本だったなと思い出した。
でも小説の面白さって、本の中に入っていけるという点が大きいと思うし、だからこそ面白さって倍増するんじゃないの?とも思うわけで、だから私はこれからも小説をどんどん読みたいと思うのだけど、たまにこうして途中までしか読めない!と嘆いてしまう本にもあたるのが、自分としては小さくショックだったりする。
いつか最後まで読めるようになったらいい。それぐらいの気持ちでいようかな。