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「開かれたお寺」 寶光山 英照院 1/2

伝統を守りながら時代の最先端を行く仏教

 英照院は、江戸時代の始め一六五八年に創建された由緒あるお寺です。「縁結びのお姫様」とも呼ばれる新庄藩の宮子姫が祀られておりますが、古来よりお姫様をお参りすると、「幸せになれる」「恋愛が成就する」「良縁に恵まれる」との言い伝えがあり、現在でも若い女性やカップルの参拝者が後をたちません。また、伝統的仏教文化と現代文化が調和した荘厳な造りが特徴的な英照院の建築は、各方面で注目されています。

 今から7年前、平成26年に台風で旧本堂の屋根が吹き飛ばされた際、信仰厚い地域の皆さまのお心で再建された現在の新本堂。檀家数があまり多くないお寺の予算で一般的な造りのお寺を建てても、大きな造りは不可能と考えた深瀬住職。限られた予算内で実現可能な、これまでの伝統も守りつつ、現代に合わせた「平成のお寺」をコンセプトとした建築に至ったそうです。

 住職は語ります。歴史を遡り、飛鳥時代に仏教が大陸から渡ってきた時、仏教が日本に広まったひとつの要因として仏教美術や仏教建築の素晴らしさが挙げらると。それまで日本では見た事のない金色の神々しい仏像や、煌びやかで極楽浄土を連想させる建物に日本人の心はぐっと掴まれたはずです。今でこそ仏教は古臭い伝統的な文化というイメージがありますが、仏教が入ってきたころ、当時の最先端こそ仏教だったと考えられます。だからこそ建物に入った瞬間、誰もが感動できるような全く新しいお寺にしたい。そんな想いから新本堂を建築する際のコンセプトが決定しました。

 決して仏教は古臭いものではなく、伝統を守りつつ時代の最先端を行き、社会の変化に合わせながら少しずつ変化して行くのが本来の仏教の姿なのです。


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類を見ない斬新な本堂

 英照院の本堂はこれまでの寺院建築に類を見ない斬新な造りとなっており、天然木の温かみと優しさの感じられるものに仕上がっています。また、ウッドデザイン賞ほか、やまがたしあわせウッド賞、北米照明学会デザイン賞アワードなど数々の賞を受賞されています。

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曹洞宗 寶光山 英照院
場所/ 新庄市十日町764-1
電話/ 0233-22-2545
https://www.eishouin.com

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