見出し画像

第1首:物価高 ネコに小判を ねだっても 借りられるのは 肉球ばかり


ネコから『癒し』は借りられます♪

欲望と現実のあいだ…

作って→使って→捨てて…という消費が経済を回していた時代から大きく変わり、今、世界は持続できるかどうかの瀬戸際に立ち、脱消費主義がいわれるようになりました。

日本は円安・物価高で、わたしたち市民のお財布は冬の時代に。「ムダ使いが減るからちょうどいいよね」といえるほど、この状況に甘んずる気になれません。だって、生きていくには食べていかなくちゃならないし、楽しむことだってガマンしたくないからっ!

私たちの稼ぎの中から強制的にブン取られる税金や社会保障費がどれくらい占めているかを示す国民負担率は46.5%。つまり、1万円稼いだら4,650円は持っていかれてしまう状況です。年貢だとしたら、お米1キロを収穫したら465gは納めなくてはならないということです。ちなみに、高い負担率と引き換えに社会保障も充実している北欧は、最も高いデンマークで68%、低い国でノルウェーの54%。日本は失政で増やした借金や不足金を、ドナドナを歌いながらせっせと働くわたしたちからどんどん「取ったるど~!」しているのに安心して暮らせる約束もない。私たちの労働に対するモチベーションはどこに持てばいいのでしょうか…。

これだから、私たちは仕事に対して『単なる金稼ぎ』と割り切ってこなす気になれないんだと思います。せめて「興味があることを」「やりたいことを」と考えるのは当然です。そうでもなければ、早々にお手上げして今のうちから社会保障に頼っちまったほうがおトクかもしれない…と、元気な私でもふと考えてしまうのですから。

単品では数円~数十円の値上げでも、合計するとビックリするくらい出ていくお金が違います。それは、スーパーで買い物をしている人なら深く同意してもらえるのではないでしょうか。こうなると対策は買い物へ行く回数を減らすこと、必要最低限のモノを厳選すること、使用量を節約すること…などでしょう。

ところが、私たち世代は消費社会を経験しちゃっています。そう簡単に従来からの習慣を変えることは難しいのです。『特価』ラベルには目がないし、目新しい商品は試してみたい。推しが宣伝していたらつい「買ってみよっ♪」と思ってしまいます。実直に生活しているつもりでも、好奇心や物欲をまるっと消すことはできません。

『ボチボチでいこうよ』とプニプニ肉球が言う

そんな世の中に登場したミニマリストを見習って「私も!」と思ったこともありますが、自分にはそのスキルがないようです。頭では減らしたいんです。でも「ある」ことに気持ちが落ち着いてしまうのです。自己嫌悪したくないので、早々に諦めました。

モノの消費はなんとか抑えられても、デジタルコンテンツやサービスのサブスクは増える一方。ジワジワッとあっちでもこっちでも請求額は上がっていて…結局、消費は減るどころかトータルでは大幅増です。

この状況をなんとか乗り切るには、ポツンと一軒家のような場所へ移動して自給自足の生活をするしかありませんか?広大な自然の中で、時間に追われず、お天道様と相談しながら暮らす日常に憧れます…が、ミニマリストの足元にすら近づけない私はすぐにギブアップするでしょう。あらゆる欲望を満たすために社会の中に交わって稼ぐことを選んだ自分が急に隠遁生活を送れる自信などありません。

そんな、答えのない問いに向き合いながら、ウチのネコに「ねぇ…おこづかいちょーだいっ!」とねだったら、「手ぇぐらいなら貸すで~」と、そっと私に右手を差し出してくれました。嬉しくなって、彼の(オスです)手を握ると柔らかい肉球がプニュッとして心地よく…結局「ま、いっか」に落ち着きます。ネコは魔法使いです。憂いを一瞬で消してくれるのですから。

そんなアラフィフ女の日常をnoteで綴っていこうと思います。ここで一緒に嘆き、笑ってくれる方を募集しています。よろしくおねがいいたします!

この記事が参加している募集

今日の短歌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?