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土地ころがしは、挫折ぎみ。

私の実家は13歳のころに、突然淡路島に変わった。

私は京都生まれの京都育ちで、淡路島には何の縁もゆかりもない。
でも、親が子供だけ京都に残して、淡路島に引っ越してしまった。
親がいないってことは、実家は淡路島、になるよね。

13歳から、ほぼ親が自宅にいない状態で、私がご飯を作ることになった。今考えたらなんて家なんだ。ひどい。

でも、私が淡路島に行くことはほぼなかったし、高校生になるころには、弟は富山の全寮制高校へ。姉も大学生の時に大阪に引っ越して、私は京都でひとりぼっちになってしまった。

そんなわけなので、淡路島にはしょっぱい感情しかないのだが、そんな島で激安の土地販売広告が出ていた。28坪、80万。

母は淡路島に引っ越してから、家を建てることを夢見ていた。
そんな母の希望を叶えられたら、という、とても安易な気持ちだった。

土地を買うような大それたことを考えるのはどうなんだろうとも思ったが、聞くのはタダだ。問い合わせてみた。

最初は若い担当者が電話に出たが、今出先なので詳細な内容がわからないとのこと。コールバックしますというので待つことになった。

2時間後。いかにもなちょっとしゃがれた声の、年配女性と思われる声の主からコールバックがあった。

土地について詳細を聞いてみた。
上下水道は引き込み済。ガスはプロパン。宅地として利用できるが、整地されていないので、整地が必要。土地の前の道路が整備されていないので、道路分を差し引いて建物を建てる必要が出てくるので、物置程度しか建てられない。だからこの値段。とのことだった。

土地を取得した後必要になる費用についても聞いてみた。
土地を取得した後は、固定資産税が必要になる。おそらくここなら年間数千円で問題ないが、取得後に5年以内に手放すと税金が37%かかってくるので、たいして上がらない場合は単純に取得損になる。

土地のメンテナンスとして、草むしりが必要になる。草むしりをしないと、近隣から苦情が来ることも多く、そういうことから面倒になって結局土地を手放す人も多い。昔みたいに土地ころがしって言って、買っては売りでもうける手法を防止するための法律に変わったんですねー。とのこと。

なるほど。土地を買うにも色々ないろはがあるわけだ。

そして、淡路島は西浦(淡路島の西側)と東浦(淡路島の東側)で価格がまったく違うとのこと。西浦は風が冷たくて寒い。でも東浦は冬でも暖かくて過ごしやすいので、人気が高く、土地も高くなるという。

気候風土も調査が必要とは。土地ころがし、深いな。

土地ころがし初心者の発想は結構早い段階で打ち砕かれたが、こうやって少しずつナレッジをためて、土地を購入するのがいいのだろう。

気長に、土地ころがし。目指してみよう。


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