見出し画像

3月30日 0 【思ったよりすごかった サトウキビ刈り取り最終日】

サトウキビ刈り取り最終日。
そこには各々のドラマがありました。

毎日日記と言っていたのに、、
すっとばして3月最終日のお話です。

この島のサトウキビ刈り取り
(以下キビカリ/刈り取り)すごかったです。
圧巻の最終日。


今日はキビカリ最終日のお話。

朝の時点で残る畑は4つ。
a b c dの畑のみ。

8:00

a
同じ集落の作業者のみが集まり作業。
莫大な量のサトウキビ。
本当に終わるのか不安な空気。
一番この畑の終わりが遅いという噂だし
大丈夫なのか、、。

b
応援はなし。
組のメンバーのみでがんばる。
果てしないキビ。

c
応援なし。
今日の昼で終わる予定の為、
午後から応援に合流予定。

d
多くの応援が入り畑は40人にも及ぶ大所帯。
そこらじゅうで作業が行われすごい活気だった。
私もここの一員で知らないおじいや顔馴染みの
アルバイトと作業するのが楽しかった。

本当に今日終わるのか~?
明日までやればいいさ~!

なんておじいたちの会話。
みんな楽しそう。


当初終わる2週間くらい前には最終日が確定すると
聞いていたのに、まだわからないという事態。
どーなってんの?沖縄タイム?

10:00

休憩時間。

精糖工場の管理者が各畑の進捗状況を管理しているが、
どの畑も予想より進捗が遅いとのこと。

今日中に終わるのか、怪しい雲行き。


また、私がいるdの畑が一番最初に終り、
その後a.bに派遣されるとのこと。

一方で全員bへ派遣との話もありよくわからない。

休憩なしで移動なのか、休憩を挟んで移動なのか
これも他方からいろいろな話があがっていてわからない。

そう、キビカリで学んだこと。





最後まで何があるかわからない。




11:00

b
いつ応援が来るのか、、
このままじゃ到底終わらない。

c
思ったよりも進みが遅い。
焦り。

d
作業終了。

最終的に出された指示は
13:00まで休憩。
昼からは全員bへ移動。

13:00

a
何故か応援部隊が全員bに派遣される悲劇。
どうして40人みんなbに行った?




b
私も午後からはbで作業。
休憩を終え畑に向かって車を進める。
途中、他の軽トラやバン、原付が合流する。
みんな目的地は同じ。
なんだか、最後の戦いにみんなで挑む
ような気持ちになっていた。
one team みたいな。

畑に着く頃には長い列になっていて
テーマパークの駐車場入り口のようになっていた。



ここの作業が終わったらaに移動とのこと。
aに移動って聞いていたのに畑について驚いた。
午後一杯かかっても終わらないであろうキビの量。

無理だ~。
無理だ~。
今日は終わらないよ~。

まわりのおじい達も私と同じ考えのようで
あちこちで落胆の声が駄々漏れていた。



おじい、戦意喪失





c
午後まで長引く作業。
一刻も早く終わらせたい。



15:00

a
まだ応援が来ない、、
このままでは本当に今日中に終わらない。
どうなってるんだ????
こんな時間になっても応援が来ないことに
焦りと疑問が飛び交う。




b

ひろーい畑に50人にも及ぶ人。
しかし暑さで作業が捗らない。

ここの畑さえも17:00までに
終われない事は確実だった。



管理人から各組の長が集められ
話し合いが始まった。




そこで出された決断。










残業。



c
管理人がやってきて指示が出た。

もうここのキビは捨ててaに移動して欲しい。

予想だにしない指示だった。

ここまで育てて、
組のみんなでがんばってきた刈り取り。
他の組よりもキビの量が多い。
その割りに組員も多くない。
だから休みも他の組より少ないし
残業だって多かった。

あと少しなのに、、
みんなでがんばったんだから
最後までしっかりやらせて欲しい。

思いとは裏腹な上からの指示。






そこで出した組長の決断。

組長を含む二人をcに残し
残りの組員を指示通りaに移動させる。





17:00

a
まだ来ない!
どうして?
今日は何時に終われるんだろうか。
不安だけがふつふつとたまっていく。



b
17:00を告げる島の放送が聞こえる。

やっぱり終わらなかった。

でもあと少し、がんばろう。

少し涼しくなったこともあり
活気が戻ってきた。

終わりまであと少し!



c
突如残された二人での作業。
もやっとしたものが心に残る。



そんな中、1台のバイクが畑に来た。

なにやっとるんだーーー?

この日に2人で作業するのは異常な事。
どうしてか気になったよう。

組長がおじいに訳を説明した。


よしっ!俺もやる!


3人になった作業。

もやっとしたものが少し減った気がした。

そして、なんとか終わった。

安堵と感謝。



そしてまた3人でaへと向かった。



aに着いて驚いた。

思っていたより人がいない。

もう全員がいると思っていたのに、いない。

どういうことだ?



17:35

b
、、やっと終わった。

ほっとするのも束の間。
あとひとつ残っている畑へ向かう。

あ~どれくらい残っているんだろう?



aへの移動はやはりテーマパークの駐車場のようだった。

下り坂に差し掛かるとaの畑が見えた。

広い畑。

次々と応援が到着し、畑の回りは車で囲まれていた。

残るキビの列は多いけど、量はそれほどでもない。

50人の応援が到着し一気に活気付く畑。
あっちこちで わーわー 会話が増える。

早く終わらせよう というみんなの気持ち。
普段一緒に作業しない仲間と作業するわくわく。

そんな気持ちが畑中に溢れていた。


18:15

作業終了。
長い4ヶ月間の刈り取りが終わった。

総長から締めの挨拶。


挨拶が終わるとおじいたちは
蜘蛛の子を散らすように帰っていった。


私達アルバイトは終わった喜びと少しの寂しさを
分かち合うように写真を撮って遊んだ。

20:00

お疲れ様飲み会。

会館でやると聞いていたから
公民館みたいなとこで飲むんだと思ってた。
到着すると芝生の広場に
みんなで円になって ゆんたく
していた。
街では考えられない光景。

星空と夜風が気持ちいい。


おじいたちは ぐでんぐでん に酔っ払っている。

キビカリから解放された歓喜なのか
みんなとても嬉しそうで、
まさに 溶けていた。

気持ちがいい夜だった。






<エピローグ>

あとからみんなの話を聞いて
時系列でまとめてみました。

各々いろんなドラマがあって面白かったなあ。

私としては昼の休憩が終わって畑へ向かう時、
みんなが各集落の道から出てきてどんどん
人が増えていく感じ、同じ目標に向かっている
感じに ぐっ ときました。

最後の日 にしかない光景です。

みんながどこか浮き足だっていて
終わりに向かっていく感じ。

今までお手伝いした農家さんと挨拶したり、
知らない仲間と協力して作業したり。

楽しかったなあ。

刈り取りとしては、1番楽しい日だった。


長く大変な刈り取りシーズンが終わる日、
それは島の1大イベントでした。

以上!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?