黄門ちゃいまの世直し旅/第3話[旅路の朝]
ナレーター/波乱の幕開けとなった、初日から一夜明け、黄門様一行は、標高468mの梵珠山へ向かうのであった。
ご隠居/女将殿、有り難きおもてなし感謝致しま
すぞ
女将/ご隠居さん嫌だわー殿だなんて、女将って
呼び捨てでも良いんですよ
ご隠居/いえいえ坊ちゃんの見ている前で恥をか
かせる訳にはいきません
女将/はぁ~
ナレーター/女将さんは力が抜けたように、「はぁ~」っと、ため息。ご隠居の背中に移る懐の深さ優しさが女将の心に響くのであった。
ご隠居/僕の字名(あざな)はなんと申す
僕/天一(てんいち)って言うんだ
ご隠居/おうおう、そうかそうか良い名じゃな、
また良き母上をもって幸せじゃの、母
上を良い手本にしなされよ…
女将/ご隠居さんたらぁー
天一/そんなことわかってらー、それよりおっか
ー お小遣い上げてくれよー
女将/なんて事言うんだい、お客様の前で…
ご隠居/ほうほう、元気があって良いではありま
せんか、 はっはっはっはっはっはー
女将/ご隠居さんはさぞかしご立派な方なんです
ね
ご隠居/いえいえ、ただの縮緬問屋(ちりめんど
んや)の隠居の身、そうですな格さん
格さん/仰るとおりでございます
ご隠居/そうそう、助さん、天一殿に家(うち)の
手拭いを差し上げてくれぬか
助さん/はい、さっそくご用意致します
天一/わぁ~キレイありがとう
女将/良かったわね~天一(てんいち)
ご隠居/さー、助さん、格さん参りましょうか
助・格/はい
女将/お達者でー(元気でいてねー)
天一/ありがとー元気でねー
ナレーター/
いつまでも手を振る女将と天一。
じーんせい(人生)楽ありゃ、くー(苦)もあるさー………
なにかおもわず歌ってしまいそうな定番のエンディングとなりましたが、天一君は立派に育って欲しいと願うばかりでございます。
また、格さんのおしりも心配ではありますが、ひとまず一件落着とさせて頂きます。
さて、天津湯(あまのゆ)を跡にする一行はどうなることやら……
続く…
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