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みだれ髪の読書記録:2024年1月1日~2月13日(「クスノキの番人」「100分de 名著シャーロック・ホームズ」「名画は嘘をつく」他)

展覧会記録を優先していると、読書記録がたまりがちで、まだ1月分も書いていなかった!

この期間に読んだ本は、10冊だが、6冊はすでに記事を書いているし、1冊は後日書こうと思っているので、今回感想を書くのは3冊だけになる。

①「シェイクスピア全集20 じゃじゃ馬馴らし」 by 松岡和子
②「シェイクスピア全集22 シンベリン」 by 松岡和子
この2冊はすでに記事を書いた。

③「クスノキの番人」by 東野圭吾

東野圭吾の本は14冊目。

不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。
そこへ弁護士が現れ、依頼人に従うなら釈放すると提案があった。心当たりはないが話に乗り、依頼人の待つ場所へ向かうと伯母だという女性が待っていて礼斗に命令する。「あなたにしてもらいたいこと、それはクスノキの番人です」と、、、。そのクスノキには不思議な言い伝えがあった。

あらすじ

主人公が逮捕されたところから話が始まるということは、これから何か別の犯罪に巻き込まれるのか?それとも「クスノキの番人」なんて設定からして不思議な現象が起こるほんわかストーリーなのか?

主人公やほかの登場人物の、複雑な家族関係と「クスノキ」の秘密が徐々に語られていく。
謎解きの材料を与えてはくれないが、礼斗が解き明かしていったり偶然知ったりしていく過程は、探偵小説的なワクワク感もある。
はじめはひやひやするような言動ばかりの礼斗が、いろんな面で徐々に成長していくさまも、ほほえましい。

東野圭吾さんの小説なので、残虐なシーンが出てきたり、ひどい結末になったりはしないだろう、という安心感をもって読むことが出来る。
ただ、結末が満足か、というと、ちょっとねぇ、という気もした。

④『100分de名著 シャーロック・ホームズ スペシャル』by 廣野由美子

昨年9月にTV放送を見て、テキストは買ってあったけど、そのまま読んでいなかった。
放送を見たから新情報はあまりないかと思ったけどそうでもなかった。単に忘れているだけかもしれないが。(笑)

原作はかなりたくさん読んだし、TVドラマの放送もほとんど見た。
でも、作者コナン・ドイルのこととか、シャーロック・ホームズのシリーズがどのように始まったのか、とか、は分かっているようでわかっていなかった。その辺もこの本はわかりやすく説明されている。
ドイル自身も冤罪の被害者を救済したことがあるという意味では、ホームズのモデルなのかと思ってしまうが、医者としての経験など、ちょっと間抜けなところもある親しみやすいキャラのワトソンに自身を投影することによって、より親しみを持ってもらうことに成功した、など、なるほど、と思った。

昔、短編集の最初に読んだのが、「ボヘミアの醜聞」で、TVドラマの第1話も作品だった。
この作品で、ホームズは持ち前の観察・推理を駆使して事件解決に動くが、完全な成功とはいえず、女性にしてやられた感もある。
どうして1作目が完全解決の作品ではないのか?私が読む順番を間違えたのか?と、昔はぼんやりと思っていたが、(長編としての作品はその前にもあるにしろ)、長い短編シリーズのトップはやはりこの作品で、このような設定にすることにより、女性に対するリスペクトを表し、女性の読者を敵に回さないことに成功した、という考察は面白い!と思った。

4回のシリーズでも、結構多くの短編についての解説があり、思い出して楽しむこともできた。

⑤『シェイクスピア全集23 トロイラスとクレシダ』 by 松岡和子
⑥『シェイクスピア全集27 ヴェローナの二紳士』 by 松岡和子
この2冊は記事に書いた。

⑦『NHK100分de名著 紫式部『源氏物語』』(2012年4月テキスト) by 三田村雅子
これも記事を書いた。

⑧『哲学と宗教 全史』 by 出口治郎
この本は、1度読んでも消化できなかったので、現在2回目を読んでいるところ。
読み終わったら感想を書きたいと思っている。

⑨『NHK「100分de名著」ブックス 紫式部 源氏物語 』(2015年発行) by 三田村雅子
これも記事を書いた。

⑩『名画は嘘をつく』 by 木村泰司

本屋で見かけてつい買ってしまってから、もしかして持ってる?と不安になったが、持ってなかった。良かった(笑)
読みだしてからも、もしかして読んだ?感が抜けない本だけど、名画がカラーで楽しめ、どの辺が嘘をついているのかの説明も簡潔で読みやすいので、あっという間に読み終わってしまった。
ほとんどの作品を知っているし、内容も聞いたことがあるものが多いけど、よい作品は何度見てもいいし、面白い話は何度聞いても面白いし、たまにへぇ~♬ということもあるし。
続編もあるらしい。

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