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マンションの赤ちゃん連れに声をかけたら、全員ママグループに入ってくれた

乳児をワンオペで育てるのは、たとえそれが平日の日中だけでも孤独になりがちだ。まだ午前9時なのに、様々な理由でぐちゃぐちゃに汚れたベビー服を既に5回着替えさせた時。睡眠不足でくたくたで、これから1日どうしようかと途方に暮れる。そんなタイミングで近所のママが遊びに誘ってくれて救われたことはずっと忘れない。ベビーヨガに行ったのに、我が家のベビーが泣きっぱなしでクラスを途中で諦めた時。ヨガが終わって友人達が出てくるのを外のベンチで待っていると、出てくるなり「大変だったね!カフェに行こう!」と言ってくれた嬉しさも忘れない。息子は既にバギーで寝ていて、最高の気分転換だった。

赤ちゃんがいると、遠出どころか最初は数十分の散歩でさえ困難だった。そこで、近所の知り合いは実に有難い。幸い、同じ建物には若い夫婦が多く、妊娠中からアプリのグループ(日本だとLINEだが、英国なのでWhatsApp)ができた。最初数人だったが、妊婦や赤ちゃん連れを見かける度に「マンションのWhatsAppママグループに参加しませんか?」と声をかける。断られることは無かった。「今日引越してきた」と喜ばれたこともある。こちらから誘わなくても、「グループがあるって聞いたんだけど」と参加の希望をされたこともある。そうして、いつの間にか数十人が集まった。グループの国籍は10ヵ国を超えた。人種は違えど、助けてくれる親が近くにいない子育ての大変さは皆同じだ。仲良くなった家族とは、毎週のように遊ばせながらお喋りしたり、飲んだり食べたり散歩したり。育児は分からないことだらけなので相談や、物の貸し借りも頻繁だ。「ミルク少し分けてもらえる?」から「出血が止まらない、誰か来て!」まで何でも有り。カウンセリングも紹介しあい、精神的にもうダメ!という時にハグしあって、どれだけ心の支えになったか。コミュニティがあると、心身の健康だけでなく、安全にも繋がると思う。みんながみんなで子育てをする。マンションを借りたい友人と貸したい知人を繋げたり、保育園や学校の情報交換をしたり、いろいろとスムーズにもなった。近所の他のマンションにも、外に同様の勧誘をする張り紙があり、やはり親子が集まっているのを見かけた。

フレンドリーなカナダ人のママは、公園中の親と話す。彼女のおかげで沢山の幸せな繋がりができた。沢山の幸せな思い出もできた。助け合って生きてきた友達と、思い出の共有ができるのも醍醐味である。コロナ禍の品薄時は、サウジアラビアの母子とキャベツまで半分こしたり。ドアの前にシリアルやミルク等を入れた紙袋を置いて。その親子はイギリスのコロナ状況に耐えきれずサウジに帰ったが、14日間の隔離期間は国のお金で5つ星ホテルに滞在という、日本とは大分違う待遇だったらしい。しかも、24時間お医者さんつきで。その後、シェアした野菜やシリアルなどのお礼にシャネルの香水が届いた笑。

こんなこともあった

他人と話すことと幸福度の関係性は、イェール大学で人気の心理学講義「ウェルビーイングの科学」でも言及されている。以下の記事で紹介した。同講義によると、誰かの助けになることも、幸福度を高めるそうだ。

これから家族を作ろうという方は、周りに赤ちゃんがいる環境を選ぶこと、お勧めだ。そして、妊娠中から他人でも近所の妊婦さんに声をかけたり、ベビーカー同士で立ち話してみると、予想以上の恩恵を相互に受けるかもしれない。

子供が風邪をひいた時の嬉しい置き配。
お手製の具沢山スープとチョコレート🌹

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