見出し画像

アダルトチルドレンと宗教2世-カウンセリングで思うこと

「エホバの証人」2世信者“多くが親から虐待経験” 支援弁護団(Yahooニュースより)

以前にも宗教2世について少しお話しましたが、このニュースが流れて改めて思うことがあったのでまた少しお話しようと思います。

私のところにもこの宗教団体に子供の頃から在籍し、ある時に脱会した方が何人かカウンセリングに来られています。

その方々はこのニュースの中で語られているような虐待行為を実際に受けており、そのトラウマから抜け出せず脱会後も人間関係の問題や生きづらさを抱えています。

その調査結果の中で語られている例として、子供の頃から「むち打ち」を受けていた、輸血拒否カードを持っていた、というのは私のところに来ている方全員が同じことを話されています。

親から皮ベルトやゴムホースで打たれることは日常的である一方、輸血が出来ないという点でいうと「ケガをしない」ように外で友達と遊ぶことを制限された、という方も居ます。

そもそもその「友達」自体も親から制限されていて、遊んで良い友達は同じくその団体に所属している家庭の子で、学校のクラスメートとは口を利かないようにと言われていたり、俗世間は悪という点から家にTVも無かったりするので学校の友達の話に付いていけなくて孤立していた方も居ます。

学校行事などへの参加も制限されていたり、団体での行事があると学校を休まされたという話も聴きました。
また布教活動として学校を休まされて、親に手を引かれて住宅街を一軒一軒尋ねることも年中していた、というのも皆さん同じく話されます。
当然学業は遅れがちで成績が落ちるわけですが、すると親から「罰」としてむち打ちを受ける、というまさに理不尽な状況がそこでは展開されるわけです。

学校に行けなくて勉強が遅れて成績が落ちて、けど学校や社会の情報は悪だとも言われ、全く訳が分からない状況に居ながら、でも子供はそこから抜け出す方法はなく、またその状況が「当たり前の生活」になってしまっているため、何か問題が起こって罰を受ける際、自ら親に向かって背中を向けてむち打ちを受けていた、というのも深いトラウマとして残っています。

これらの状況に疑問を感じその団体から脱退を決意される際、親から絶縁されたという方も居て、その後一切親と連絡も取っておらず消息も分からない、という方も居ます。

日本には信仰の自由が憲法で定められています。
個人が何を信じるか、それはその個人の自由だよ、ということです。

少し話はズレますが、これも最近のニュースで「大麻グミ」なるモノがあるというのを、私は初めて知りました。
全く知らなかったのですがこれまでにもこのような商品が存在し、それは規制対象外の薬物成分だったもので規制がかかるたびに新しいモノが出る、というイタチごっこを繰り返しているのだとか。

これも「大麻は身体に良い」という情報を真に受け、信じている人が購入するのかな、と思ったりもするのですがどうなんだろうなぁ…と思ったりします。

親が何を信じるか、それは親の自由です。
厄介なのはそれを親自身は「正しい」と思っているから、子供にもそれを押し付ける。
これはまさに「毒親」のそれと理屈は同じです。
そこに「宗教」とか「教義」があるかない、違いはそれだけでそこで行われていることは児童虐待であり、その子がオトナになってから様々に深い生きづらさを抱えてしまうことになります。

これ他の方々をカウンセリングによって何とか、その「生きづらさ」から解放されるようにしていきたい。
そんな想いをさらに強くしました。



頂いたサポートはカウンセリング普及活動などに使わせて頂きます